国産ブランドの意地
国産ブランドのスリクソン、ブリヂストン、PRGR、ホンマ、ヤマハなどは7番で30°付近のロフト角のアイアンを作っています。
つまり、この度数は各社がしのぎを削っているということです。今回試打したX-CBPは31°のロフト角でスリクソンZ585やPRGRのRSフォージド(30°)がライバルです。
ブリヂストンはツアーBブランドからX-CB、X-CBP、X-BLの三種類を出していて、X-CBPはポケットキャビティです。
構造や度数はZ585に酷似していますが、特性はまるで違いました。まずは、試打データからその違いを見てみましょう。
試打データ
ヘッドスピード | 45.6m/s |
平均キャリー | 171y |
平均トータル | 179y |
平均サイドスピン | 462rpm |
平均バックスピン | 7697rpm |
平均打ち出し角 | -0.3 |
平均打ち上げ角 | 20.9 |
左右ブレ | 5y |
なぜか、X-CBよりもスピン量が多く、飛距離が低かったです。
Z585は飛距離がキャリーで186yでしたので、差が開きました。飛距離が出ていないのは、おそらくバックスピンが非常に多いからだと思います。
X-CBPはZ585に比べて、ポケットが浅く小さいのが構造上の特徴です。それにより、よりキャビティバックに近い特性になったのだと考えられます。
そして、方向性は少しだけ右。全てフェード回転で、曲がり幅はとても小さいです。横は6y、縦は5yの幅に収まっています。
ここまで安定して弱いフェードが打てるのは魅力的ですね。
落下角度も全て52°と大きく、速いグリーンでも確実に止められることでしょう。
打感
さすがブリヂストンという気持ち良い打感です。。X-CBに比べるとまだ弾く感覚があるのですが、他のメーカーのアイアンと比較したら明らかに打感が良いです。
マッスルバックのような柔らかさというよりかは、芯のある乾いた打感です。
Z585は弾く感触で、それはそれでよかったのですがやはり私はX-CBPのような打感が好きです。打っているときはもっと飛んでいると思っていました(笑)
注意点
ブリヂストンのアイアンは、ライ角フィッティングができるモデルが多かったです。
しかし、今作のX-CBPはライ角は̟±1.5°しか調整できませんので注意してください。前作のX-CBPは限定だったので記憶にありませんが、X-CBはライ角±4°調整可能でした。
ですが、試打データを見てもらって分かるように性能がX-CBとあまり変わりませんのでライ角調整をしたい場合はX-CBを選択すると良いでしょう。
データチャート
性能面では、飛距離以外はかなり高評価しています。特に安定性の評価はこれまでレビューしてきたアイアンの中でもトップでしょう。
バックスピンが多く、サイドスピンも低い値を推移していますが、飛距離に影響するほど多いので満点の評価ではなく9点に。
また、シャフトを軽いものにすれば難易度も下がると思うので易しさも評価できると思います。
総評
ブリヂストンのアイアンとしては、X-CBほどよくはないというのが率直な感想です。
ライ角の件もそうですし、飛距離とスピンのバランスもX-CBで十分だと思いました。前作で限定だった理由がなんとなく分かった気がします。
おススメ度
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