ストロングロフト×強グース
キャロウェイと言えば開発力のあるブランドで、1世代で数多くのモデルを発売することで知られています。特に最近ではストロングロフトのモデルに力を入れていて、ローグSTシリーズでも合計4種類のモデルを発売。
今回特集するのはその中でも特別ストロングなローグST MAXアイアンです。このモデルは7番で27°のロフトに強めのグースを入れたいかにもキャロウェイらしいアイアン。
まずはローグST MAXアイアンのデザインから分析していきます。







ローグST MAXアイアンのデザイン
ローグST MAXアイアンの基本構造はポケットキャビティだと思います。もはや構造を分類することが困難になってきているのであまり重要でもありませんが。
今作のローグSTシリーズはブレードっぽいMAX FASTとPROがあり、このみた感じキャビティなのがローグST MAXとMAX OSです。
グースはしっかりついていて、ソールも分厚いです。ネックは試打用なので特に短く見えますが実際の製品もかなり短いです。
やはり重心は低く作ろうとしているのが分かります。この断面もなかなか違和感がありますが、こうして見ないと気付きませんでした。
ヘッド長は特別長くはないかなと思います。それは形状的にネック側を絞っているからかもしれません。
ブレード厚はかなり分厚くなっています。これはローグST MAXとOSだけです。
試打データ
ヘッドスピード | 45.3m/s |
ボールスピード | 61.4m/s |
平均キャリー | 212y |
平均トータル | 226y |
平均サイドスピン | 517rpmドロー |
平均バックスピン | 3816rpm |
平均打ち出し角 | -1.4° |
平均打ち上げ角 | 20.7° |
最大の高さ | 48y |
落下角度 | 50° |
左右ブレ | -23y |
試打データは日本シャフトの950GHneoです。スピンがかかりやすいシャフトでもないのですが、スピンはかなり少ないです。
平均キャリーが213yというのは27°というロフトを考えるとローグST MAXアイアンは割と飛んでいる方だと思います。バックスピン量が4000rpmを切るので完全な飛び系です。
グースしていることから予想は出来ましたが打ち出しも少し左になるくらい強めの捕まりです。サイドスピンもアイアンとしては多めの500rpm程度かかっています。
ただ、飛び系としてはキャリーや高さは揃っていて、落下角度も50°付いているので悪くはないでしょう。試打計測のボールはツアーB Xなのでスピンはかかりやすいとは思いますからボールでもほぼどうしようもないかなと思います。
ローグST MAXアイアンのフィーリング
打感はいかにも飛び系のマルチマテリアルな感触です。プラスチック感があるので気持ち良くはないですが、楽しさは備えていると感じました。
ローグST MAXアイアンは打ち出し角度が左になるくらいなので、インパクトの瞬間に包み込むようにじわっとボールが潰れる感触はあります。これを安易に打感が悪いと形容するには失礼な、独特なフィーリングです。
シャフトの組み合わせ
今回は飛び系アイアンのために作られたN.S.PRO950GHneoを組み合わせましたが、変なミスもなく上手くヒットしました。
ローグST MAXアイアンのヘッド特性としてはしっかりとドローバイアスになっていることが挙げられます。なのでneoよりは普通の950の方が良い気もしますし、neoなら一つ柔らかくしても良いと思います。
データチャート
ローグST MAXアイアンはスピン量以外の評価は割と高いです。珍しくやさしいアイアンとして評価できる製品だと思います。このロフトとしては安定性も高いので結構おすすめ。
総合評価
ここまでスピン量が少ないのは珍しいですが、まぁ飛び系なのでターゲットとなるゴルファーもスピンが最優先事項ではないと考えられます。そういうコンセプトなら安定性も高いですし、スチールシャフトでも上手く打てますし、高さはそこそこ出るので評価は高いです。打感やスピン量にこだわりがなく捕まりが良い安心感のあるアイアンが欲しい人には大変おススメ出来るモデルです。
おススメ度
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