飛びの中空ブレード
ピンは5種類のアイアンを作っていて、その中でもかなり売れているのがi500です。
7番で29°のロフト角に中空構造を採用したアイアンです。中空アイアンは技術が高くないと高い精度で作ることが出来ないので、積極的に作っているメーカーは少ないです。
現在はテーラーメイドのP790とこのi500くらいしかありません。
i500が発売された時、注文が殺到して1か月待ちになるほど好評でした。見た目のかっこよさと飛距離性能の高さがこの要因になったものと思われます。
そんな高性能なi500を試打データから見ていきましょう。
試打データ
ヘッドスピード | 44.2m/s |
平均キャリー | 211y |
平均トータル | 228y |
平均サイドスピン | 18rpmストレート |
平均バックスピン | 2870rpm |
平均打ち出し角 | 1.9 |
平均打ち上げ角 | 24.3 |
左右ブレ | 8y |
平均キャリーで210yを超える圧倒的な飛距離でした。
最大飛距離はキャリー219yです。正直、29°でここまでの飛距離が出るとは思っていませんでした。ヘッドスピードも44.2m/sとそこまで速い訳ではありませんでした。
飛距離が伸びた要因は、安定したミート率の高さとスピンロスの少なさ、高い打ち上げ角だと思います。
サイドスピンはほとんどかからず、バックスピンも少ないです。バックスピンが少ないので、グリーンではそこまで止まらないことが予想されますが、落下角度は50°超え。
打ち上げ角度は24°で、同じ度数のアイアンと比べて4度程高い値です。これによりバックスピンで稼げなかった滞空時間を担保しています。
ピンらしいセッティング
ピンは7番の度数に対してPWを寝かせていることが多いです。それによって、ウェッジの選択肢が広がります。
PWが44°で、5番が22.5°です。
ちなみに3番まで設定されていて、3番だと17°になります。これなら、ハイブリッドの代わりに入れてみるのも乙です。
今回試打したモーダス105のSシャフトの7番で409g。素材はステンレスのボディにマレージング鋼のフェースです。
ピンの他のアイアンと同じ素材の組み合わせです。
デザイン
i500が好評である大きな理由はデザインにあると思います。
飾らないシンプルなデザインで、ヘッドも小ぶりです。ピンのアイアンはヘッドが長いモデルが多い中、i500はコンパクトです。
少しだけグースが効いていて、小ぶりながらに易しさを演出しています。
ソールは薄いですが、バウンス角が8°(7番)付いているので、芝の上での抜けも良いものと思われます。
打感や音
マレージング鋼のフェースなので、打感は決してよくはありません。
ですが、中空構造を採用していることもありマレージングフェースの中ではマシです(笑)
まぁ、飛距離の出るアイアンに打感を求めるのはお門違いなのでここは諦めてください。
音は、低く乾いた音です。ポケットキャビティに似た音が出ます。性能が高いので感性に訴えかけてくるアイアンというよりかは、データを見て購入を決めるようなモデルだと感じました。
データチャート
スピンは一長一短で、少ない故に飛距離が出ているとも言えますし、スピンが少ない故に止まらないとも言えます。
ですから、落下角度をしっかり付けられるスイングの人でなければ不便かもしれません。
バウンス角が付いているので見た目以上にかなり易しいと思います。ピンのアイアンはどのモデルも多めにバウンスを付けているのでとても使いやすいでしょう。
総評
デザイン、性能、価格の全てが素晴らしいです。
試打してみて「やはりピンだな」と感じるアイアンでした。易しくて飛距離も出る上に、かっこいい。
打感を気にしないならぜひ試打してみることをおススメします。
おススメ度








コメント