名器ピンアイ2を彷彿とさせるG410アイアン
ピンの時代を作った名器ピンアイ2。
その面影を感じるグースの効いたシャフトの入り、トゥの張った感じを再現しているように見えます。今回レビューするG410アイアンは、G400アイアンの後継モデル。
度数、シャフトに大きな変化はありませんが、前作でイマイチだったバックスピンの少なさはどのくらい改善したのでしょうか。
早速データを見ながらレビューしていきます。
試打データ
ヘッドスピード | 45.8m/s |
平均キャリー | 184y |
平均トータル | 193y |
平均サイドスピン | 168rpmドロー |
平均バックスピン | 6499rpm |
平均打ち出し角 | 0.5 |
平均打ち上げ角 | 20.8 |
左右ブレ | -1y |
シャフトはモーダス105Sを選択。
データを見て分かる通り、かなり安定感のあるアイアンであることは間違いありません。実際、打っている時も曲がる気がしないほどの安心感があります。
特筆すべきはサイドスピン、バックスピン、左右ブレの三点。サイドスピンは最大値324rpm、最小値78rpmで全てドロー。
バックスピンもG400アイアンでは3000rpmほどだったものが大台の6000rpmを超えました。表にはありませんが落下角度も52°と非常に優秀で、止まらないグリーンはおそらくないでしょう。
スピンで曲がらないので、左右にばらつくことはほとんどありません。私はアイアンが得意ですが、そうでない方でもピンはライ角調整ができるのでセッティングはかなり煮詰められると思います。
誰かヘッドに住んでる?
G410アイアンは驚くほど曲がりません。
ヘッドは大きいので易しく作ってあるのだろうとは思っていましたがまさかここまでとは…
神の見えざる手でインパクトの瞬間に誰かが操作しているように錯覚するほどです。
カタログによると「約12%のたわみが増えた新COR EYEテクノロジーを搭載」しているそうです。まぁ、この辺りはドライバーなんかでも最近はよくやる手法ですよね。
さらに、慣性モーメントを増幅させたことで左右のミスが減る、らしい。実際にそうだったのでただうなずくしかありません(笑)
個人的な評価を
打感
G410アイアンの打感は前作より乾いた感じになったと思います。ピンのアイアンはステンレス合金なのでどれも打感が硬めなのは否めませんしG410アイアンも例外ではない。
ですが、その素材の中でもかなり努力が見られ、ちょっと前のGシリーズなんかに比べたらかなりの進歩です。まだまだ、他のメーカーには到底及びませんが成長したことは評価したいです。
飛距離
G410アイアンはあまり飛びませんね。
ロフト角は7番で30°ど標準的です。しかし、バックスピンが多いことと弾道が高いことが重なり飛距離は落ちます。
ここで、少し考え方を変えてみましょう。バックスピン量で比較するのです。バックスピンはロフト角に起因するところが大きく、6000rpm超えだと33°相当。
キャロウェイのAPEX PROと同ランクなわけです。そう考えたら、飛距離も十分納得のいく数字に思えます。
データチャート
安定性、スピン量は間違いなく満点の評価をして良いと思います。曲げ方が分からないほどです(笑)
また、易しさもかなり高次元で両立しているので、ゴルファーのレベルに問わずだれでも打てるだろうと思います。というのも、ピンはシャフトの選択肢が多いですし、グリップやライ角まで細かいセッティングが出来ます。
モーダス105でこの軽さ。
そうなると、G410アイアンのヘッドで合わない人は限りなく少なくなると思います。カタログにあるだけでスチールが7種類、カーボンも2種類あります。フィッティングは必須ですが価値は十分にあると確信しています。
総評
飛距離だけが他のアイアンに劣っていますが、それ以外はかなり良い線をいっているのではないかと思います。先に述べた通り、バックスピン量を考えたら、決して飛んでないとは言えません。
サイドスピンの少なさをアイアンで実現できているのは正直G410アイアンくらいだと思います。
フィッティングも充実していますので多くの人におススメできるオールマイティなアイアンでしょう。
おススメ度








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