チタン製FWが増殖中
最近のFWのトレンドは何かと言われればチタン製が増えたことでは無いでしょうか。どういう流れでチタンが増えているのかはわかりませんが、今回紹介するステルスグローレFWも前作から大変身してチタンFWになりました。
今回はステルスグローレFWを試打データをもとに評価していきます。



ステルスグローレFWの特徴とコンセプト
何と言ってもチタンになったのが前作からの変更点です。
しかも3番だけなど限定的ではなく、3、5、7番全てがチタンフェース。カーボンクラウンは前作から踏襲したカラーリングになっています。
グローれのFWはこれまで目立ったモデルがありませんでしたから、チタンになったというのは話題性があります。
ステルスグローレFWのデザイン
ソールデザインは、シンプルながら結構立体的なのが分かります。特に、ソールのトゥ側は深く掘られています。
逆にヒール側は盛られているので重量感はヒール寄りなデザインです。
プレートをポン付けしたような立体感です。接着剤で付けているようにも見えるのですがどうなんですかね。
これがステルスグローレFWに採用されたチタンフェース。ZAと書いてありますが、これは前作のSIMグローレに使われたZATECHのチタンフェースです。
断面はシャローバックでこのアングルでもソールのプレートの出っ張りが分かります。嫌な予感。
試打データ
ステルスグローレ18°(長い芝)
ヘッドスピード | 53.1m/s |
ボールスピード | 70.9m/s |
平均キャリー | 236y |
平均トータル | 249y |
平均サイドスピン | 875rpmドロー |
平均バックスピン | 4653rpm |
平均打ち出し角 | 0.3° |
平均打ち上げ角 | 17.6° |
最大の高さ | 55y |
落下角度 | 52° |
左右ブレ | -27y |
セカンドショットを想定した長めの芝でのショットの平均値はこのようになりました。初速は70m/sを超えているので高初速と言っても良いかと思います。
黄色が長い芝での弾道です。ドロー回転が強いです。やはりデザインは嘘をつかないと思いました。ソールのヒール側のプレートが働いているということですね。
ステルスグローレ18°(短い芝)
ヘッドスピード | 51.4m/s |
ボールスピード | 71.0m/s |
平均キャリー | 235y |
平均トータル | 248y |
平均サイドスピン | 372rpmドロー |
平均バックスピン | 4833rpm |
平均打ち出し角 | 0.7° |
平均打ち上げ角 | 18.0° |
最大の高さ | 57y |
落下角度 | 53° |
左右ブレ | -8y |
こちらはティショットやフェアウェイでのショットを想定した芝の長さです。短い芝の方がダウンブローが強くなるのでドローは弱まります。
初速はほぼ同等ですが、飛距離はあまり出ていません。高さはやたら吹いていて、効率的とは言えません。バックスピン量が多くて、高さを上げやすいようにしているのだと考えられます。
ステルスグローレFWの特徴
- ドローバイアス強め
- ローテーションが大きい
- ややトゥダウン
- ダフる
- 引っ掛ける
- 弾道はかなり高い
- 初速は出るけど飛ばない
ステルスグローレFWのイマイチな点
ステルスグローレーFWは正直全然良い点が見つかりません。性能面では初速だけ褒めても良いですが、スピンバランスや当たる打点などを考えると相殺されます。
また、座りが絶妙に気になります。写真で見るとスクエアですが、実際は収まりが悪いです。これはグリップのバックラインも影響していると思います。前作から継承しているグリップが裏目に出ました。
さらに、打感も極めて不快。どこでヒットしてもトップしているような硬い打感です。実際にトップすることも多いのでなんとも言えませんが、クリーンヒットが気持ち良く無いならチタンである価値がありません。
データチャート
評価できる点はありません。
総合評価
まさにチタンの無駄遣いとしか言いようがありません。
こんな仕上がりのFWにチタンを使うならもっと別のことに使って欲しいです。
おススメ度 (0.5 / 5)
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