名器の再来か
キャロウェイのFWといえば、名器X HOTが有名ですが、それ以外にもたくさんの名器FWが存在します。特にX系の系譜にあたる初代ローグ、マーベリックなどは新しいながら、歴史的モデルになる雰囲気をプンプン匂わすほどの完成度。
今回特集するローグST LSのFWはその流れを汲みつつ、低スピンの特性を持たせたモデルです。ローグST LS FWはサブゼロモデルの後継にあたるので上級者向けでお助けクラブでは無いことを前提とさせてもらいます。
この記事では、試打データを元にローグST LS FWがどんなFWなのかを評価していきます。

ローグST LS FWのデザイン
低スピンモデルの定番のフェース側のウェイトがあるのが分かります。ジェイルブレイクの柱は進化してフェースの裏側の両端に補強パーツのようなものがあります。
実はこのモデルは、ローグST LSであって、MAXの文字は入りません。FWなのもあると思いますが、慣性モーメントを重視していないモデルなんですね。
ヘッドサイズは少しコンパクトですが、3番ウッドとしてはそこまで小さいという印象はありません。まさに、丁度良いサイズ感。ローグST LS FWのクラウンはカーボンで、艶消し仕上げ。
今回は私の手違いで3+という実質2番ウッドのような番手を借りてしまいました。まぁそれはそれで面白いので良いのですが、飛距離など参考にならない気もします。(そもそも参考になるコンテンツはない)
ローグST LS FWは他のローグSTシリーズ同様、割と平らなソールです。せっかくならレールでもつければ良いのにと思いましたが、振り心地で変に思うことは無いので良しとしましょう。

試打データ
ヘッドスピード | 56.2m/s |
ボールスピード | 72.2m/s |
平均キャリー | 283y |
平均トータル | 305y |
平均サイドスピン | 57rpmドロー |
平均バックスピン | 2418rpm |
平均打ち出し角 | 1.7° |
平均打ち上げ角 | 14.7° |
最大の高さ | 43y |
落下角度 | 43° |
左右ブレ | 5y |
試打データを見るとほぼドライバーのような初速、スピンバランスです。キャリーの距離は283y〜284yの誤差1y、横距離はセンターライン上に3球、1球だけ右にそれましたが、異常とも言える安定性。
バックスピン量は2400rpm程度と少し少ないですが、弾道の高さは問題ありませんでした。FWが得意ではありますが、3+としてここまでの安定性が出るのはひとえにローグST LS FWの振りやすさ故でしょう。
平均飛距離が300yを超える、正真正銘の300yスプーンですね。4球の弾道画像とは思えないほど重なっています。安定性は素晴らしいの一言。
ローグST LS FWの良さ
なんというか、絶妙なことなので伝わるか分かりませんが、ソールの滑り具合と空中でのヘッドの素直さがうまく組み合わさっていることが、ローグST LS FWの良さだと考えています。
長いクラブほど空中で暴れるのは当然なのですが、ローグST LS FWは大人しく従順でした。簡単に言えば打ちやすいということですが、それだけで済ませてはいけないような魅力を感じます。
方向やミスの傾向
ローグST LS FWは引っ掛けにくい特性と、ミスをした時に詰まった弾道になるというものがあります。
これは結構良いミス傾向だと思います。ミスをした時にスライスしたりするととてもコースで使う勇気は湧かないのですがミスをしてもアプローチでなんとかなるレベルのミスなら積極的に活用したいと思えます。
データチャート
飛距離はいつも打たない3+なので評価が難しいですが、全然一生懸命振っていないにも関わらず飛んでいるのでとりあえず9点の高評価。しかし何より評価が高いのは安定性だと思います。5番ウッドなら確実にパー5、2オン製造機でしょう。
総合評価
ローグST LS FWは、その伝統に恥じない素晴らしい仕上がりのFWだと確信しています。こんなにも良い製品をセレクトストア限定にしてしまう愚策はいい加減やめていただきたいですね。
とてもおススメです。
おススメ度



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