eggなのに・・・
PRGRのeggシリーズといえば、異端なクラブを販売してきたのは多くの人が知っているでしょう。2021年も抜かりなく一風変わったFWを発売。ドライバーとは完全に独立したシリーズです。それが今回発売するeggスプーンブラックです。
スプーンという名の通りラインナップとしては3番ウッドに当たる15°と13.5°が存在します。13.5°はブラッシーですが、3+とも表記するので、ラインナップしたのでしょう。
eggスプーンブラックのデザイン
正式名称はeggスプーンブラックです。そんなに黒くもないですけど。
特徴的なのはクラウンのデザインです。形を見るとユーティリティのクラウン後方に装飾を付けたようになっています。
キャスコのUFOみたいです。
ややフェースは開いているので、上級者に好まれるのでしょうか。まぁこれが私としてはネックなのですが。
フェースの色は黒く、クラウンのグレーとコントラストが付いています。テーラーメイドがこういうクラブを作って以降どのメーカーも同じことをするのでつまらないです。
試打データ
ヘッドスピード | 51.5m/s |
ボールスピード | 71.0m/s |
平均キャリー | 254y |
平均トータル | 270y |
平均サイドスピン | 77rpmフェード |
平均バックスピン | 3564rpm |
平均打ち出し角 | -2.0° |
平均打ち上げ角 | 17.7° |
最大の高さ | 54y |
落下角度 | 50° |
左右ブレ | -9y |
平均飛距離だけでいえば、まぁ大したことがないです。というか、最大飛距離もキャリーで261yでかなり左なのでこの飛距離に価値を見出すのは困難です。
サイドスピンは適度にかかるのでインテンショナルなショットも出来ます。バックスピン量が少ないですが、角度が付いているので高さは出ています。
安定させるなら、フェード、ティショットならドローといった感じです。今回の試打データは、スピーダーNXを組んでのものなのでFWとして飛距離が出やすい訳ではないのですが、それにしても味が薄い。
4000rpmでこの高さが出るというのは新感覚ですが、必要がない。
eggスプーンブラックの使い道
eggスプーンブラックの特徴の一つに素材があります。ボディ、フェースがチタンになっています。チタンなので確かに初速性能は悪くありません。
ただ、だからと言って飛距離が出しやすいかと言われるとそこまでではないというのが現状。そうなると何に使うのでしょうか。ティショットで使うのであればあ、正直ミニドライバーの方が飛ぶし安定します。もっといえば、短尺ドライバーだってeggスプーンを上回っていると思います。
3番ウッドという地面から打つことを前提に作られたクラブではティアップできるティショットですら有利に働くとは言い難いのです。そもそもFWが得意な私でこの程度なのでどれだけの人が使えるのでしょうか。
最悪のフィーリング
ただ、使い物にならないならそれで良いのですが、eggスプーンのイマイチなところはチタンなのにフィーリングが悪いという点です。
M5のFWやSiMのFWはチタンの軽やかな打感と感触がクセになりますが、eggスプーンにその手の魅力は皆無。しかもタングステンが重すぎて凄まじくダフります。素材の配置で重心設計をしていますが、やや極端すぎます。
データチャート
特に褒めることはありません。ボールへのコンタクトも選択肢がたくさんある訳ではありませんし、汎用性が高いクラブでもありません。
総合評価
eggスプーンブラックはチタンの良さも、スプーンの強みもあまり感じられないクラブでした。やや難易度は高く、短尺ドライバーやミニドライバーを凌駕する特性もないので、相当FWが好きな変態以外は使い道がないでしょう。
おススメ度
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