最大のトピック
今作のMシリーズはドライバーにレジンを注入したことばかりに注目が集まっているようですが、私個人の意見としてはウッドとハイブリッドにツイストフェースを採用したことの方が断然わくわくしました。
M3&M4で初採用となったツイストフェースは、当たった時に慣性モーメントがうまく働くようにした巧妙な設計です。
初めてM4を打った時の球の安定性に驚いたことはいまだに鮮明に記憶しています。その機構がウッドとハイブリッドに採用されたなら期待せざるを得ません。
さっそくデータから検証していきましょう。
試打データ
ヘッドスピード | 51.2m/s |
平均キャリー | 234y |
平均トータル | 247y |
平均サイドスピン | 239rpmフェード |
平均バックスピン | 4600rpm |
平均打ち出し角 | -0.9 |
平均打ち上げ角 | 13.9 |
左右ブレ | 3y |
飛距離がキャリーで234yと伸び悩んだように見えるのは理由があります。実は、純正シャフトが見つからなくて、カスタムで打ったからです。
重量が10gほど重くなり、トルクもかなり低いものだったのでこのような結果になりました。ですが、純正にしたとしても数yしか伸びないでしょうから、決して飛距離性能が高いとは言えそうにありません。
最大飛距離はキャリーで238y。まぁ、19°なのもあるでしょうね。
ただ、今回のトピックは何といってもツイストフェース。安定性は超がつくほど優秀でした。ブレ3yとなっていますが、全てフェードで右に1yから7yの幅6yに収まっています。
弾道の画像を見るとその差はほとんど感じず、ずっと一定の弾道が出るようなイメージです。カスタムのシャフトを装着したとはいえ、すばらしい安定性です。
ツイストフェースの恩恵
ブリヂストンXD-Fを超える驚異の安定性を実現した所以はひとえにツイストフェースによるところが大きいと思います。
ブレ幅6yは「曲がらない」と言っても過言ではありません。
M4を初めて打った時の感動がよみがえる感覚でした。自分自身、フェアウェイウッドは得意だと思っていますが、それでも気を抜けば曲がってしまうのが普通です。
しかし、どんなに雑に打っても球は集まるし、軽く振ってもゆるいフェードを打つことが出来ます。これは本当に価値があると思いました。
ギミック類
見ての通り、巨大なウェイトギミックがあるのが分かると思います。65gもあるこの”スライディング・ウェイト”はその名の通り、滑るように移動します。
移動幅はそこまで大きくはありませんが、ウェイト自体がかなり重いので、この幅で抑えられているのだと思います。
さらに、ドライバーと同じ調整が出来る可変スリーブも付いています。M6には付いていませんのでロフトやライ角を調整できるのはM5のみ。
注意
ずばり、番手です。
5番と3番しか選択できません。スライディング・ウェイトが大きすぎて7番には入らないからなのか、M5を使うレベルの人には必要ないという判断なのかは分かりませんが、ここが少し残念だと思いました。
まぁ、私が購入するとしても5番しか候補にないので自分のような人には関係のない話なんですが(笑)
データチャート
安定性がこのウッドの最大の特長です。よって文句なしの最高評価。
また、スピン量もある程度コントロールできるくらいの操作性は感じました。ですが、シャフトが硬かったのであまりドローのイメージは出来ません。
シャフトが違えばまた別の感想を持つと思いますから、ぜひ試打することをおススメします。
総評
安定性はノーマル状態で既に高いですし、一応ギミックも充実しているので後から調整することも可能です。ただ、使わなくてもよいかなというのが率直な思い。
私くらいのヘッドスピードがある方ならウッドは5番くらいしか入れないと思うので番手問題もさほど気になりません。
他のメーカーにはないテーラーメイドらしい魅力的なウッドです。
おススメ度
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