Zシリーズのフェアウェイウッド
スリクソンのZシリーズドライバーは585も785も捕まりの良いクラブで、前作に比べてだいぶ易しくなった印象でした。
一方で、フェアウェイウッドやハイブリッドはそこまで捕まらず、正確の違いを感じます。
形状やデザインはドライバーにかなり似せているので構えた時の安心感はあるかもしれません。私はウッド類をそろえた方が良いと思っているので、このように特徴的なデザインのものはなおさらです。
今回試打した5番ウッドと、ラインナップされている7番は普通のクラウンで、3番ウッドだけがドライバーと同様カーボンクラウンになっています。
さっそく試打データから見ていきましょう。
試打データ
ヘッドスピード | 50.9m/s |
平均キャリー | 239y |
平均トータル | 254y |
平均サイドスピン | 111rpmフェード |
平均バックスピン | 4498rpm |
平均打ち出し角 | -0.2 |
平均打ち上げ角 | 12.0 |
左右ブレ | 2y |
ドライバーと同じミヤザキのミズシャフトを装着したものを試打しました。
トルク4.0の中調子で、けっこうしなやかなシャフトです。振っていっても穏やかな挙動で、ハードヒッターでも十分のスペックです。
ノーマルのマハナと価格が同じなのも好印象です。
さて、試打データですが、全てフェードという結果になりました。打っているときもなかなか捕まらない感覚があり、データもその通りになっていました。
それでも、バックスピンは4000rpm~5000rpmに収まっていて、安定感があります。
最大飛距離はキャリーで249y。控えめとまでは言いませんが飛距離に魅力はありません。平均して239yですから、普通より少し飛ばないくらいだと思います。
まぁ、フェードなので仕方ない気もしますが。
さらに、打ち上げ角に特徴があります。フェード系のわりに低い打ち上げ角を示している点です。通常、15°前後の打ち上げ角になりますが、スリクソンF85は12°。
私の場合、ドローが出やすいウッドだと打ち出し角は13°前後になるのでそれでもやや低いということになりますね。
打感や感覚的なところ
色は完全に真っ黒という感じではなくややグレーがかった色をしています。前作で不人気の大きな要因だったグレーからはかなり刷新されたように思います。
私の経験上、カーボンクラウンとチタンなどの金属のクラウンとでは打感、打音共に異なってきます。どちらが優れているというわけではありません。
金属クラウンは、その名の通り金属音の甲高い音が出て、打感は少しだけ硬いです。カーボンクラウンの打音はコツンという硬めの音が出やすく、打感はものによってさまざまです。
今回試打したスリクソンF85の5番ウッドは金属系の音で、打感はしっかりしています。音はドライバーとだいぶ違った感じですが、打感は同じ種類に分類される気がします。
データチャート
特別秀でたところが無いと思いました。
唯一安定性だけ高評価しましたが、それもこの飛距離であれば魅力になるほどではないかと思います。
ミヤザキシャフト自体の出来はとても評価できると思う一方で、ヘッドは打感や性能が中途半端に感じてしまいます。
総評
スリクソンが嫌いと言うわけでは無いのに、ドライバーと同じような結果になってしまいました。
単体で見ても魅力に欠けますし、組み合わせを考えてもドライバーと性格がかなり違うので悩ましいところです。
わざわざ他のドライバーを使っている人にまでおススメできるものではないでしょう。
おススメ度
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