ベンタスシリーズ
ベンタスシリーズと言えば、アマチュアゴルファーには到底使いこなせないハードで配慮のないシャフトシリーズで、私もこれまでたくさん試打してきましたが、特にベンタスブラックには魅力が1ミリもないことが分かっています。
アメリカで最初に発売されたベンタスシリーズには今回紹介するベンタスレッド、ブルー、ブラックがあります。ベンタスレッドはこの中では比較的捕まりが良く弾道も上がりやすいという評判です。
まぁ評判は知ったこっちゃないので、早速試打データを見ていきましょう。


試打データ
ベンタスレッド60S×エピックフラッシュサブゼロ9°
ヘッドスピード | 55.5m/s |
ボールスピード | 77.6m/s |
平均キャリー | 311y |
平均トータル | 334y |
平均サイドスピン | 117rpmドロー |
平均バックスピン | 2294rpm |
平均打ち出し角 | -4.3° |
平均打ち上げ角 | 15.2° |
最大の高さ | 49y |
落下角度 | 44° |
左右ブレ | -33y |
試打データを見れば、ベンタスレッドはサイドスピンが少ないシャフトであることがわかると思います。一方で、打ち出し角度は大きく左に出るので方向性は確実に左です。最高キャリー316yでした。
まぁこれはうまく当てれば、の弾道なので、ベンタスレッドにすれば誰でもこんな弾道になるとは到底思えません。
弾道は低めで、メーカーが言うような中打ち出し高弾道ではなく、中低打ち出し低中弾道というイメージでした。ベンタスレッドは、ベンタスシリーズの中では確かに難易度が低いモデルかもしれませんが、純正シャフトを含める全シャフトの中では難しいシャフトだなと感じます。
ベンタスレッドの特性
ズバリベンタスレッドを表現するなら、唯一無二のピーキーなシャフトと言えます。ピーキーとはすなわち先が読めない両極端な特性を持っているということです。
基本的に捕まるとは言いましたが、プッシュスライスも出ます。これは試打計測の時だけかと思っていたら、実際に屋外練習場でも出ますので間違いなくベンタスレッドの特性でしょう。
そして何より気になるのが、深刻なダフりと引っ掛けです。室内での試打計測の時は若干ダフるなとは思っていたものの、実際に練習場で打つと普段のティの高さでは到底打つことなど出来ません。
ベンタスレッドの剛性感
ベンタスレッドにも、他のベンタスシリーズ同様先端にベロコアテクノロジーの文字が書かれています。これは安定性を高めるためのマルチマテリアル構造。
まぁ安定性は皆無だが。
剛性分布はこのようになっており、ベンタスレッドの先端剛性は他のふたつに比べ低いのに対し、中間から先端の間あたりに剛性の山が見られます。アイアン用スチールシャフトなどで、ハリのあるスパンスパン切り返すシャフトに似た特徴かなと思います。
メーカーはこんなフレックス表も用意しています。全体的には柔らかい感じがします。
ベンタスレッドの振動数
振動数は、ベンタスレッド6Sで265cpmでした。フィーリングよりは硬い気がしますが、先調子のシャフトとしては特別硬くもないかなと思います。
特別バットが硬いわけでも、先端が硬いわけでもないので、振動数はあまり参考にならないかもしれませんね。
ベンタスレッドのデザイン
デザインは相変わらずかっこいいベンタスレッド。
単純にベンタスブルーなどの色違いなので目新しさはありません。
構えると、赤とはいえそこまで派手ではなくシックな感じがするのがベンタスレッドの良さだと考えています。実際に価格は安くないので高級感のあるデザインは高評価。
他社製品と比較して
ベンタスレッドの方向性や弾道の高さの組み合わせはかなり特殊かなと思います。
このチャートで言えば、ツアーAD TPと同じ高さでクロカゲXDの真下あたりのポジションです。
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ベンタスレッドのセッティングについて
合うヘッドはどんなものでしょうかね。正直ベンタスレッド自体あまり評価していないので、考えるきもありません。
今回はエピックフラッシュサブゼロでダメだったのでその付近はあまりお勧めではありません。強いていうならSIM MAXくらいですかね。
データチャート
飛距離性能こそ良いですが、安定性が残念なので評価は低いです。なぜここまでベンタスシリーズが苦手なのかも分かりませんが、一定数私のようなタイプはいると思います。ベンタスレッドは合う人と合わない人がかなり分かれるシャフトだと思われます。
総合評価
ベンタスレッドは、本当に微妙なシャフトです。正直これを使ってメリットがあるとは思えないので、全く評価していませんが国内販売もしないのでそこまで気になりません。中途半端な仕上がりと独特なピーキーさがとても印象が悪く、合うヘッドや合う人もわからない謎のシャフトでした。
おススメ度


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