ハードスペック甚だしい
ベンタスといえば、私が散々酷評してきたシリーズですが、厳密にいえばベンタスブルー、TRブルーは高評価でした。ベンタスブラックはTRも普通のモデルも低評価でした。
今回紹介するベンタスブラックHBはハイブリッド用のベンタスブラックです。ドライバー同様ハードスペックなハイブリッド用シャフトです。国内での販売は現時点では未定なのでUSモデルということになります。
現地では200ドルなので大して高いシャフトではないのですが爆裂な円安により手元に届く頃には4万円もかかってしまいましたのでそんな哀れな私を楽しんでいただければ幸いです。
ベンタスブラックHBのコンセプトとスペック
ベンタスブラックハイブリッドは2つしかスペックがありません。9TXと10TXです。
TXしかないというイカれたスペックなのが潔いです。ブルーの方は60〜100g台まで幅広く用意しています。今回は9TXを購入しました。
試打データ
ベンタスブラックHB9TX×エピックフラッシュハイブリッド24°
ヘッドスピード | 50.3m/s |
ボールスピード | 66.8m/s |
平均キャリー | 222y |
平均トータル | 235y |
平均サイドスピン | 184rpmドロー |
平均バックスピン | 4730rpm |
平均打ち出し角 | 0.3° |
平均打ち上げ角 | 18.7° |
最大の高さ | 53y |
落下角度 | 52° |
左右ブレ | -4y |
バックスピン量は適度にかかるのでキャリーが安定して高水準でした。5番で平均キャリー222yというのはかなり飛んでいる方です。最高飛距離はキャリー229yでした。
正直ベンタスブラックHBはかなり打ちやすくて悔しかったです。初速もよく出ていますし、方向性もマイルドで良いですね。ハイブリッド用のシャフトはハードスペックほど良い傾向がある気がしますね。
バックスピン量のブレ幅が200rpmほどなので縦ぶれもハイブリッドとしては優秀です。
ベンタスブラックHBの良さ
ベンタスブラックHBは強く振れば振るほど安定するというのが良いです。
そして、基本的にドローしてくれるのでハイブリッドらしさもしっかり残ってくれるというところも評価しています。ベンタスブラックHBは左を防ぐという特性を少しだけ持っていますが、それをしっかりと制御できる上級者こそが最大のメリットを享受できるシャフトだと思います。
ベンタスブラックHBのセッティング
今回試打をしたのは、捕まりが弱いエピックフラッシュハイブリッドのUSモデルです。それで十分捕まるので引っ掛けを防ぐことを期待すべきではないと思います。
考える中では、純正カーボンでストレートからフェードするくらいがちょうど良いかなと思います。高評価のステルスレスキューやG430ハイブリッドは合うか分かりません。
もっと右に飛ぶ初代スーパーハイブリッドや、APEXハイブリッドの方が良いかなと思います。まぁいづれにせよ自分で制御できなければ使いこなせないのでセッティングを語るだけ無駄かもしれませんが。
ベンタスブラックHBの硬さ
ベンタスブラックHB9TXの振動数は316cpmでした。比較対象が多くないのでだから何だという気もしますが、硬いです。
ちなみにベンタスブルーHBは8Sで283cpmなのでベンタスブラックHBは相当しっかりしています。これがベンタスブラックHBの一番柔らかいスペックですからね。
データチャート
やさしさ以外でかなり高評価を獲得しています。飛距離性能が高いというのがベンタスブラックらしくもないと思いますが、楽に飛距離が出るのは良いことです。明確にユーザーのレベルを設定していますし、そこだけが満足すれば良いように作っているので当然それを感じられる人には魅力的だと思います。
総合評価
難易度や価格で評価を下すのは本望ではありませんから、もはやベンタスブラックHBに減点する要素はありません。
デザインもちゃんとベンタスですし、ドライバーからの流れで使うこともできるのでそんなセッティングをしたい人にもうけるでしょう。
個人的にはせっかくならFWにも使えるスペックがあれば良いなとも思いましたが無いものねだりですね。
おススメ度 (5 / 5)
品薄なのでUSモデルを輸入した方が良いと思います。








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