既視感あるデザイン
2023年に登場するツアーADの新作シャフト、VFは赤と黒のコスメです。
この色合いが昔のツアーステージのドライバーの純正シャフトにそっくりでなんとなく安っぽさを感じてしまいます。ちなみに今回のVFはVictoy Forceの略らしいです。もはやベンタスとテンセイにツアーでのシェアを持って行かれてしまったのでツアーADは影が薄いですが、奇数年モデルなので捕まりが弱いモデルということで期待しています。
ツアーAD VFのデザイン
書きたいこと多すぎますよね。
艶ありの赤と黒で、結構ドス黒い印象があります。まぁ一応ハードなシャフトという流れだと思うのでその辺も意識したのでしょうか。
ツアーAD VFのスペック
ツアーAD VFは40R2からラインナップしています。中元調子なのは、XC、UBに続いているモデルであることを示します。
今回購入した60Sで、重量は65g、トルク3.3°です。
試打データ
ツアーAD VF60S×エピックフラッシュサブゼロ9°
ヘッドスピード | 52.7m/s |
ボールスピード | 76.4m/s |
平均キャリー | 298y |
平均トータル | 319y |
平均サイドスピン | 642rpmドロー |
平均バックスピン | 2392rpm |
平均打ち出し角 | -3.2° |
平均打ち上げ角 | 15.8° |
最大の高さ | 49y |
落下角度 | 45° |
左右ブレ | -61y |
いつも通りエピックフラッシュサブゼロで試打しました。初速は割と凡な数値で、飛距離もこれといって飛んでいる印象はありません。一応最高キャリーが306yでしたが、それ以外でキャリー300yを超えることはありませんでした。
強めのドローではありますが、打ち出し角度もスピン量も安定しているのでバラつきはそこまで大きくないと思います。バックスピン量は2500rpmを超えることもよくあるので低スピンにしやすくはないです。
弾道の高さはやや低めに集まる傾向があります。
ツアーAD VF60S×エピックフラッシュサブゼロ♦️♦️9°
ヘッドスピード | 51.6m/s |
ボールスピード | 75.2m/s |
平均キャリー | 299y |
平均トータル | 321y |
平均サイドスピン | 192rpmドロー |
平均バックスピン | 2315rpm |
平均打ち出し角 | -0.4° |
平均打ち上げ角 | 16.2° |
最大の高さ | 50y |
落下角度 | 45° |
左右ブレ | -15y |
メーカーHPによるとツアーAD VFはフェード系のシャフトという位置付けですが、サイドスピンはドローがかかります。こちらの試打データでは、先ほどと打ち出し角度に大きな違いが表れています。
ほとんどストレートから右に打ち出して、そこから左右に曲がっていきます。フェードであっても、ドローであっても打ち出し角はストレートに近いです。
最高キャリーは302yでした。バックスピン量は安定して平均通りなので、こちらの組み合わせでは中スピンです。
ツアーAD VF60S×パラダイム♦️♦️♦️9°
ヘッドスピード | 53.7m/s |
ボールスピード | 76.7m/s |
平均キャリー | 293y |
平均トータル | 312y |
平均サイドスピン | 93rpmフェード |
平均バックスピン | 2859rpm |
平均打ち出し角 | -3.5° |
平均打ち上げ角 | 16.4° |
最大の高さ | 56y |
落下角度 | 48° |
左右ブレ | -13y |
なぜかパラダイム♦︎♦︎♦︎とツアーAD VFの組み合わせではフェードします。サイドスピンも安定してフェードがかかり、打ち出しが左になったので綺麗です。ただ、飛距離は落ちてしまい、平均でも293yに留まります。
フェード回転も多くて200rpm台なので、非常に曲がり幅が小さい弾道になっています。総じて、ツアーAD VFは方向安定性は出せるシャフトという感じです。
最高キャリーは298yです。どうしてもパラダイム♦︎♦︎♦︎だとスピンが増えるので、飛距離が伸び悩んだ感は否めません。しかし、初速においては最高値で78.3m/sをマークしているのでこれは評価したいです。
ツアーAD VFの良い点
- 方向安定性は出せる
- フェードもドローも作れる(打ち分けする組み合わせは不可)
ツアーAD VFのイマイチな点
- 初速が安定しない
- 飛距離が出ない
- 組み合わせてみないと分からない
ツアーAD VFの剛性感
ツアーAD VFは前作CQのようにパリパリのシャフトではありませんが、DIやXCのようなしなやかさを感じるわけでもありません。
振り心地、剛性感にクセはなく、多くの人が違和感なく打てると思いますが、逆に言えばドンピシャかどうかが分かりにくいです。
ツアーAD VFのセッティング
ツアーAD VFは確かにフェードエリアだとは思います。ただ、弾道が低い要素はそこまで多くなく、ミスの傾向も考えるとセンターラインよりも上。
スピーダーエボリューション2の近くでしょうセッティングの仕方はベンタスブルーと同じで良いと思います。
組み合わせるヘッドはフェード系がおすすめです。通常フェード系シャフトにフェード系ヘッドを推奨することはありませんが、ツアーAD VFは試打データを見てそれが良いと考えました。
データチャート
ツアーAD VFは強いていうなら安定性が高いですが、絶対的なものではありません。組み合わせるヘッドによってフェードだったりドローだったり読めませんから、そういう意味で最高評価は付けませんでした。
総合評価
ツアーAD VFはおそらく打っても特性が分かりにくいシャフトだと思います。
左を防ぐ能力で言えば、XCやUBほどはっきりしていませんし、バシッと低スピンで打てるDIのような感触もありません。メーカーが示すほどはっきりとしたハードモデルではないと思います。
その分、わざわざ買う必要性がないと判断しています。
おススメ度 (2 / 5)
コメント