短尺ドライバーを考える|300yヒッター的短尺ドライバーの考え方

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クラブ選びの基礎
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ドライバーを短尺にするメリット

リッキー・ファウラーをはじめ、USPGAの選手では45インチ以下の所謂短尺ドライバーを使用している選手が多く存在します。

やはりメリットがあるからに他なりません。

 

おそらく多くの人が短くすることによって、ヘッドスピードが落ちて飛距離が落ちると思っているでしょう。

 

私が定義するドライバーの短尺は44.5インチ以下のことを言いますのでそう思って記事を読み進めてください。

 

メリット①:重量

一般的に1インチ長くするとヘッドスピードが1m/s上がるという風に言われています。

 

確かに、長さの違いでヘッドスピードが変わるのは事実です。ただ、ここでもやはり重さが影響してきます。

 

短尺にする場合はバット側を切ります。これはシャフトのしなり感を変えずに組むためです。バット側を1インチ切るとシャフトによりますが、だいたい1.5g前後軽くなります。

 

つまり、45.5インチを使っている人が44インチにすれば約2g、43.5インチにすれば3gほど軽量化できます。

 

私は、使える限りは軽いクラブにすることを推奨しています。極論、ヘッドスピード50m/s以上の人でも打てるならゼクシオで良いのです。

 

軽くすることで、ヘッドスピードは下がらず飛距離はほとんど変わりません。さらに、疲れてくる後半までしっかり振ることが出来るので、そういった意味で再現性が高いです。

 

メリット②:ライ角が大きくなる

短尺にするとスイングとしてはどんな現象が起きているのでしょうか。

アイアンでは気にする方もいるかもしれませんが、クラブのライ角というのは非常に重要な要素です。

 

よく見てみると、ドライバーにもライ角が設定されています。

 

最近の可変スリーブでは、アップライト(ライ角を大きくしてシャフトを立たせること)にしたり逆にフラット(ライ角を小さくすること)にすることが出来る物がほとんどです。

 

それだけ重要だとメーカーは認識していると言って間違いありません。

 

多くのメーカーのドライバーはライ角が58°~60°と二度も幅があります。ただ、アイアンよりもヘッドの座りの自由度が高いので、影響力は少なめだと私は考えています。

こんな風にアドレスすればもはやライ角はどうにでもなる

 

そうなってくると、ライ角を決定するのはやはりシャフトの長さだということです。

 

どんな人であっても、ライ角が立っている、つまりライ角が大きいことにデメリットはありません。この記事を読んでいる方で、PWよりも5番アイアンの方が得意という方はいないと思います。

 

PWと5番アイアンでは2.5インチくらい長さが違います。つまり2.5インチ分PWの方が簡単だということです。

 

「アイアンの難易度はロフトじゃないの?」と思っている方も多いでしょう。

 

確かに、ロフトは立っている方が左右のミスに弱くなりやすいです。ですが、それよりもはるかに長さの方が影響力が強いです。

 

メリット③:回転半径が小さくなる

シャフトが短いことで、スイング軌道が小さくなります。ヘッドの寄り道が減るので、再現性の高いスイングになりやすいです。

 

アマチュアの場合、毎回同じスイングをするのが難しいという根本的な問題があります。

 

それを最も簡単に解決するのが短尺化だと私は考えています。

 

特にアウトサイドからヘッドが進入するミスが出る方はメリットが多いです。

 

極端な話、ドライバーからウェッジまで全て同じ長さにしたって重量の差がある限りはドライバーの飛距離が一番大きくなり、重くてロフトの寝ているウェッジが飛ばなくなります。

 

アイアン感覚でドライバーを振ることが出来れば、理想的だと思います。

 

データ的観点からのアプローチ

M6の9.0°のヘッドを使用して、様々な長さのシャフトでデータ計測を行いました。

 

今回は、距離やスピンのデータだけでなく、クラブデータも見ていきたいので画像で説明します。

赤:45インチ

黄色:43インチ

緑:42.5インチ

 

シャフトスペックやバランスに関しては後述します。

 

ヘッドスピードの変化

まずは、短尺の欠点とされているヘッドスピードを見てみます。45インチが最も速かったのですが、43インチよりも42.5インチが上回ったのは驚きです。

 

割合に換算すると43インチは45インチに対して、2.35%ヘッドスピードが落ちるという計算です。

 

単純に考えると、ヘッドスピード45m/sの人なら44m/sに落ち、40m/sの人が38.6m/sになります。

 

スピン量の変化

次に、スピン量を見てみます。

 

大きな差が出たのはバックスピン量でした。長ければ長いだけバックスピン量が増えました。

 

おそらく長いことによる硬さ、しなり量の違いによるものだと考えています。単純に短ければしならなくなり、しならなくなればトゥダウンやフェースローテーションが少なくなります。

 

それにより、特にしなり戻りの量が減ったのでしょう。打ち上げ角が少し高いのも同じ原理でしょう。

 

サイドスピンに関しても面白い変化が見られます。

 

短尺になればなるほどドロー回転が強くなります。振っていても感じるくらい捕まえやすいです。

 

アタックアングルの変化

画像で見ると「Vert Path」と書いてあるところがアタックアングルを示す値です。

 

所謂アッパーブローとかダウンブローを示すのがこのアタックアングルです。プラスがアッパー、マイナスがダウンです。

 

そうすると、長いものはアッパーに入り、短いのがダウンブローになりやすいということになります。

 

これも原因は長さの違いによるフェースアングルの変化でしょう。

 

バランスの変化と振り心地

今回データを計測したのはKUROKAGE XTシリーズのシャフト。私が使用しているシャフトであり、たまたまおいしいスペックがあったのでデータ計測に使いました。

KUROKAGE XT70TX 45インチ

なかなか見れないスペックですが、クロカゲXTシリーズの中でもハードなモデルです。現在私が使用しているものと同じモデルですがフレックスが一つ上です。

M6のヘッドを装着した重量は327g。

45インチでチップカットした仕様です。

 

バランスはD2.3です。45インチなのでそこまで変なバランスではありませんね。

 

KUROKAGE XT80S 43インチ

これは3番ウッド用のシャフトです。こちらもチップカットしたものですので通常よりも硬いです。

重さは約326gです。

短尺としてはこのくらいが限度かなと思います。これ以上短尺にすると飛距離のロスも無視できませんし、アイアンとのつながりが難しくなるでしょう。

 

バランスはC5でした。理論上は1インチで6ポイントズレるので概ねその通りになりました。

 

振っていてもヘッドの重さやネックの剛性を感じにくく、フェースの向きが分かりやすいです。ハイブリッドを打つような感覚で打てます。

 

KUROKAGE XT80X 42.5インチ

今現在私のドライバーも42.5インチなので慣れた振り心地です。これも他のと同様チップカット。

総重量は327g強で45インチとほぼ同じ。

 

バランスは驚異のB9.5。Bバランスのクラブを他で打ったことが無いので表現しにくいですが、43インチをさらに強調した感じです。

 

短い分前傾角は維持しやすいです。

 

短尺のデメリット

43インチ程度ならデメリットはほとんど感じませんでした。

 

私のように高いスイングレベルでもこれだけスピン量に差が出るので、スピン量がすでに少ない方やダウンブローで打っている方はおススメしません。

 

試打計測は20分くらいでしたが、短尺シャフトのドライバーを打つと非常に疲れます

 

前傾角が大きくなるので背筋を多用します。よって腰が付かれますので肉体的に自信のない方は使いきれない可能性があります。

 

短ければ短いほど振りたくなるので、注意が必要です。

 

ですので、現実的には43インチくらいがベストでしょう。身長175cmのリッキーファウラーでさえ43.5インチなのでそれをベースに考えるのがおススメです。

 

結論

短尺ドライバーは特にアマチュアにとってメリットが多いです。

 

飛距離が落ちるということは考えにくく、むしろバックスピンが減って飛距離が伸びる人が多いと思います。

 

発売されるドライバーに長尺化の流れがありますが、それは身長の高くない日本人にフィットしているのか、スイングレベルの高くないアマチュアにフィットしているのか、懐疑的になってみてください。

 

メーカーの都合に踊らされるのはもうやめて、自分に合うシャフトの長さを探してみてはいかがでしょうか。

 

最近ではオンラインでリシャフトの注文をできるショップも多いです。近くにショップがない方やあっても敷居が高くて勇気が出ない方は利用してみてください。

 

私はバランスよりも長さの方が重要だと考えています。

 

理由は感覚の慣れにあります。 数打てばバランスがどうであろうと慣れてきます。

 

もちろん、出来ることならウッド類のなかではバランスを統一した方が良いですが、多少違ってもプロでも分からないと言われています。

 

しかし、長さには慣れることができません。もし長尺を打てるようになってもそれは技術が上がったからであって慣れではありません。

 

短くてもたどり着くゴール(飛距離やばらつき)は同じです。それなら到達する時間を削減することが賢い選択だと私は思います。

 

上達に苦労する必要はありませんよ。

 

ぜひぜひ短尺ドライバーも選択肢に入れてみて欲しいです。

 

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コメント

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