アイアンとウェッジのシャフトはどう組み合わせる?
一昔前はそもそもアイアン用シャフトに種類がなく、あまりこだわることはありませんでしたが、日本シャフトやKBSの台頭によって時代は変わりました。
アイアン用シャフトが増えれば、当然ウェッジ用シャフトも一つでは重量が合わなくなります。
一般的に硬くて重いシャフトを入れるというのが定説ですがそれによるメリットデメリットなども解説したいと思います。
今回は、全て同じ「クリーブランド588RTX2.0 52°/10°」のヘッドを装着してデータ計測を行いました。




それぞれのシャフトスペック
ダイナミックゴールド
シャフト | DG S200 | DG SPINNER | DG115 S300 |
総重量 | 468g | 468g | 449g |
振動数 | 351cpm | 359cpm | 342cpm |
モーダスウェッジ
シャフト | M120 | M105Wedge | M115Wfedge | M125Wede |
総重量 | 448g | 447g | 458g | 465g |
振動数 | 334cpm | 332cpm | 347cpm | 359cpm |
トルク | 1.7° | 1.6° | 1.5° | 1.3° |
KBS
シャフト | Hi-Rev2.0 135X | 610Wedge |
総重量 | 473g | 462g |
振動数 | 376cpm | 385cpm |
ウェッジ用シャフト試打データ
ダイナミックゴールド
シャフト | DG S200 | DG SPINNER | DG115 S300 |
平均キャリー | 91y | 89y | 88y |
平均サイドスピン | 642rpmドロー | 1378rpmドロー | 290rpmドロー |
平均バックスピン | 8440rpm | 7814rpm | 9469rpm |
平均打ち出し角 | 0.9° | -0.4° | 1.5° |
平均打ち上げ角 | 36.5° | 35.5° | 35.8° |
最大の高さ | 29y | 26y | 27y |
落下角度 | 54° | 52° | 54° |
ダイナミックゴールドS200が合う人&合うシャフト
まぁ基本的には、アイアンにダイナミックゴールドを入れている人が使うことが前提です。重量的には、モーダス120のXとTX、モーダス125、プロジェクトX6.0以上が対象かと思います。
相性で言えばモーダス125とDGが良いと思いますが、モーダスとは太さが違うので注意。
入手しやすいですし、決してスピン性能が悪い訳ではないですから、アイアンに軽量シャフトを使用しているのでなければダイナミックゴールドで良いと思います。
ダイナミックゴールドSPINNERが合う人&合うシャフト
個人的には、重い割りにしなり戻り量は大きいので、アイアンに軽量なシャフトを入れている人が振り心地は柔らかめで、重くしたいという場合に良いと思います。
具体的には、DG105、DG120あたりを入れている人に合いそうです。
ヘッドスピードが速すぎても良くないので、プロジェクトXやDG X7、モーダス125、KBSツアー、C-TAPERの人は他のシャフトが良いです。
ダイナミックゴールド115が合う人&合うシャフト
順当に行けばDG105、95あたりでしょうけど、個人的には振り心地はDG120にも合うと思います。他社だと、モーダス120R、105R、KBSツアーのS以下。
スピン性能が高いため、合うアイアンシャフトはスピン系のモデルが良いと思います。そうしないと、距離感がずれてしまいますので。
また、ホームページにも書かれていましたが、軽量DGの流れからAWをこの115、SWをDGにするというセッティングもアリだと思います。
モーダスウェッジ
シャフト | M120 | M105ウェッジ | M115ウェッジ | M125ウェッジ |
平均キャリー | 91y | 92y | 88y | 90y |
平均サイドスピン | 400rpmドロー | 627rpmドロー | 438rpmドロー | 642rpmドロー |
平均バックスピン | 9795rpm | 8620rpm | 9656rpm | 8971rpm |
平均打ち出し角 | 1.6° | 1.0° | 1.2° | 0.1° |
平均打ち上げ角 | 35.9° | 36.4° | 37.7° | 36.8° |
最大の高さ | 29y | 29y | 30y | 29y |
落下角度 | 55° | 54° | 56° | 55° |
モーダスウェッジ105が合う人&合うシャフト
振動数的には、誰をターゲットにしているかは分かりにくいです。たぶんNS950ユーザーがウェッジに入れるのが妥当かなと思います。
モーダス105を使っている人的には柔らかいですから、ウェッジを柔らかくしたい人はアリだと思います。
他社製品だと、DG85、95くらいの軽量モデルが重量フローが良さそうです。100gを下回るアイアンシャフト向けですね。
モーダスウェッジ115が合う人&合うシャフト
これは非常に広いターゲットをとらえていると思います。
カウンターバランスで振り抜きが良く、重量も硬さも普通。ダイナミックゴールド120、モーダス120、125、KBSツアーS以下などと組むと相性が良さそうです。
とても扱いやすいシャフトです。
モーダスウェッジ125が合う人&合うシャフト
振り心地はDGよりモーダスウェッジ125の方が軽く、どちらかと言うとグリーン周りよりも80y前後のショットがしやすいです。
重いですが、ショートアプローチでは少し走る感触があります。
KBS
シャフト | Hi-Rev2.0 | 610wedge |
平均キャリー | 90y | 90y |
平均サイドスピン | 665rpmドロー | 453rpmドロー |
平均バックスピン | 9908rpm | 9084rpm |
平均打ち出し角 | -1.1° | 2.5° |
平均打ち上げ角 | 35.4° | 37.3° |
最大の高さ | 28y | 30y |
落下角度 | 54° | 55° |
KBS Hi-Rev2.0が合う人&合うシャフト
同じKBSで言えば、ツアー、C-TAPER、S-TAPERあたり。125以上が推奨です。
かなり硬いシャフトですから、DG X7やプロジェクトXを使っていて、もっと硬いウェッジ用シャフトを探している人におススメです。
今回のウェッジ用シャフトの試打では私的に一番感触が良く、自分のウェッジに入れようかと思いました。
実は、先中調子のシャフトで先端剛性を低くしてスピン性能を上げています。この重さが無ければグニャグニャになっていたと思いますが、うまく作っています。
KBS610Wedgeが合う人&合うシャフト
KBS ツアーV、モーダス105、プロジェクトX IO、ダイナミックゴールド105、120あたりとの組み合わせに良いと思います。
あとは、モーダス125のRや130Rあたりもうまく組み合わせられると思います。
まとめ
ウェッジ用シャフトは私が取り上げただけでもこれだけあります。KBSはウェッジ用シャフトに力を入れているので、今後この記事も追記していきたいと考えています。
実際に試打計測を行ってみて、振り心地の違いやスピン量の違いがここまであるのが分かり私自身の知識のアップデートにもなりました。ヘッドスピードが遅いウェッジでこの性能差を出す各メーカーの努力は素晴らしいと思います。




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