スチールシャフトだけじゃない
レジオフォーミュラ+シリーズはモーダスなどを展開する日本シャフトのウッド用カーボンシャフトシリーズ。それぞれがモーダスの各モデルに対応した特性になっているのでセット内での振り感を合わせたい人にとっては魅力的だと思います。
今回はレジオフォーミュラMB+、M+、B+を試打比較してそれぞれの特性、メーカーが提唱する組み合わせの是非について解説していきたいと思います。
コンセプト
レジオフォーミュラB+
レジオフォーミュラB+は、モーダス120に対応したシャフトです。
先端剛性の高さと中間のしなやかさを似せており剛性分布を見ても似ていることが分かります。
レジオフォーミュラB+のスペックは40g台からあり、全ての重量帯でやや低トルクに設定されています。
レジオフォーミュラM+
レジオフォーミュラM+はモーダス130に対応したシャフトです。中間剛性が高く振動数も多めです。
かなり癖のあるシャフトなので合う人と合わない人で相当感想が分かれれると思います。
レジオフォーミュラM+も40g台からラインナップされていて、こちらも全体的に低トルクです。中間剛性が高いシャフトはこうしたスペックだけではなかなか判断するのは難しいですが、重さやトルクは普通。
レジオフォーミュラMB+
レジオフォーミュラMB+はモーダス105やモーダス115、モーダス125に対応している幅広いシャフトです。
モーダス105/115/125はどれもハードヒッター向けシャフトなのでこのシャフトもハードです。
レジオフォーミュラMB+も一応40g台からありますが、ほぼ50gなのでやや重いです。重量設定が他の二つよりも重いですが言っても2gくらいです。
試打データ
レジオフォーミュラB+65S×エピックフラッシュサブゼロ9°
ヘッドスピード | 54.7m/s |
ボールスピード | 76.0m/s |
平均キャリー | 302y |
平均トータル | 324y |
平均サイドスピン | 142rpmフェード |
平均バックスピン | 2376rpm |
平均打ち出し角 | -0.9° |
平均打ち上げ角 | 15.2° |
最大の高さ | 48y |
落下角度 | 44° |
左右ブレ | 4y |
レジオフォーミュラBプラスは非常に小さいフェードで集まりました。
ここまで綺麗なフェードが安定して打てるシャフトはありません。レジオフォーミュラBプラスは低中弾道のフェードです。初速は平均76m/sで最高77.1m/sでした。方向としてはMB+とも似ていますがBプラスの方が初速は出ます。
キャリーは常に平均値通りでブレは1y、横方向も7yしかブレません。レジオフォーミュラシリーズはどれも安定性が高くて素晴らしいですね。
レジオフォーミュラM+65S×エピックフラッシュサブゼロ9°
ヘッドスピード | 54.0m/s |
ボールスピード | 76.4m/s |
平均キャリー | 290y |
平均トータル | 308y |
平均サイドスピン | 491rpmドロー |
平均バックスピン | 2844rpm |
平均打ち出し角 | 1.7° |
平均打ち上げ角 | 17.3° |
最大の高さ | 50y |
落下角度 | 49° |
左右ブレ | -21y |
レジオフォーミュラM+は他のレジオフォーミュラ+シリーズに比べるとバックスピン量が多い傾向にあります。
エピックフラッシュではあまりうまく飛ばず、最高キャリーも294yに留まります。方向性は一見ドローに見えますが実際はかなりスライスしやすく、飛ばすとなると結局こんな弾道で集めるしかありません。
確かにこのレジオフォーミュラM+の方向感覚はモーダス130にそっくりなのですが、それはあまり好印象ではなくモーダス130の嫌な部分が出てしまったと考えています。
レジオフォーミュラMB+65S×エピックフラッシュサブゼロ9°
ヘッドスピード | 54.1m/s |
ボールスピード | 77.7m/s |
平均キャリー | 305y |
平均トータル | 325y |
平均サイドスピン | 333rpmドロー |
平均バックスピン | 2527rpm |
平均打ち出し角 | -0.9° |
平均打ち上げ角 | 15.1° |
最大の高さ | 51y |
落下角度 | 46° |
左右ブレ | -28y |
初速が出ましたね。レジオフォーミュラMB+のような低スピン系のシャフトは初速が出にくいのが常ですがこの二つの試打データを見る限りはその範疇にはないと考えています。
方向性はドローに偏りましたが、安定性は健在。バックスピンが少し増えたものの中スピンくらいで収まっています。
最高キャリーは308yでトータル329yでした。
レジオフォーミュラ+シリーズの棲み分け
おそらくコンセプト通りに配置すればMB+が一番右で、M+が一番左に来ると思いますし、試打データを見てもそうなりそうです。
ただ、マトリックスチャートはミスの傾向も含めて配置しているのでこのようになります。フェードに向いているのはB+とM+で、MB+でも可能ではありますが安定させやすくはありません。
まとめ
レジオフォーミュラ+シリーズは全体的にはハードな振り心地で、上級者好みな仕様だと思います。なので、スペック選択は無理せず、今より下げることも視野に入れて選ぶことをおすすめします。
中々試打するチャンスがありませんが、絶対に打った方が良いです。また、アイアンのシャフトのマッチングについては疑問なのでそこばかり気にして踏みとどまるのも勿体無いです。
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