5つ目のモーダス
ダイナミックゴールド一強の時代が終わりを迎えたのにはモーダスシリーズの台頭が影響していると思います。初めてのモーダスは2010年に登場したモーダス120。そこから次々に新モデルを発表し、2021年に一部のメーカーでモーダス115が選択出来るようになりました。
しかし、供給が安定しないことから、モーダス115は単品販売が限定モデルしかなく通常の赤いロゴは2022年初頭に販売が開始されました。今回はモーダスシリーズを全てのフレックスコレクションしている私が、モーダス115も全フレックス作成したので試打データを元に評価していきたいと思います。
試打データ
フレックス | R | S | X |
ヘッドスピード | 47.8m/s | 49.4m/s | 49.6m/s |
ボールスピード | 59.6m/s | 59.9m/s | 54.5m/s |
平均キャリー | 176y | 177y | 172y |
平均トータル | 183y | 185y | 183y |
平均サイドスピン | 464rpmドロー | 413rpmドロー | 769rpmドロー |
平均バックスピン | 7696rpm | 7370rpm | 5387rpm |
平均打ち出し角 | -3.5° | -3.6° | -4.2° |
平均打ち上げ角 | 23.0° | 23.8° | 22.6° |
最大の高さ | 51y | 53y | 41y |
落下角度 | 54° | 55° | 51° |
左右ブレ | 18y | -18y | -28y |
モーダス115自体はオノフKUROの純正シャフトになっているので打ったことはありますが、その時はモーダス105との比較でお話ししました。
モーダス115Rとモーダス115Sはほとんど同じ弾道になりました。フィーリングが違いますが、試打データは酷似しています。バックスピン量がRで約7700rpm、Sで約7400rpmなので相当スピン性能が高いです。
白がR、赤がS、緑がX
全体的にはドローで、左に集まっています。同日に比較したわけではないので、厳密に他のモーダスよりも捕まるという印象はありませんが、捕まえるのは楽です。
なぜモーダス115Xだけがここまで低弾道になるのかは不明ですが、特異な性質と言えそうです。ただ、モーダス115はどのフレックスも集まっているので安定感がありますね。
モーダスの全フレックスのマトリックスチャートも掲載中!

振動数の違い
モーダス115Rは314cpmでした。モーダス120Rやモーダス105Rに近い数字です。
モーダス115Sは330cpmです。振動数自体はモーダス105と大体同じです。
モーダス115Xは344cpmでした。ダイナミックゴールドX100が350cpmくらいなので一回り柔らかいシャフトと言えます。
限定カラーはこんな感じの黒。
フィーリングの違い
モーダス115はモーダス105とほぼ同じ振動数でやや重いシャフトです。そしてモーダス120よりも硬くて軽いシャフトでもあります。
フィーリングははっきりと“こういう物です”という印象はなく様々なシャフトの中間にある硬さと捕まり感です。Rシャフトは正直柔らかさは感じにくく自然に捕まるシャフトというイメージ。
Sシャフトが個人的には最も扱いやすく、弾道も高さがよく出ます。当たっている打点は少し高くて打感が良いです。逆に言えばRは少しトップ目に入る感じがしました。
Xはものすごくロフトが立つ感触があって、実際に弾道も低いです。重量だけで言えばSから1gしか変わりませんが、Xだけは全く違うシャフトを打っているようなフィーリングでした。
モーダス115が合う人
適正ヘッドスピードはこんな感じですかね。
- R→40~48m/sでドローが打ちたい人、スピン重視の人
- S→43~50m/sでドローかストレートが打ちたい人、スピンも欲しい人
- X→43~50m/sで低いドローが打ちたい人
操作した感じだと、最もオートマチックなのがXで、最もコントロール可能なのがSでした。Rは合う人と合わない人が多いのと、飛距離が出しにくいので少しストロングにしたりする必要がありそう。逆に言えば、飛び系にはR、7番で32°前後のアイアンにはS、クラシックロフトにはXといった感じです。
重量やトルク
フレックス | R | S | X |
重量 | 117.5gg | 118.5g | 119.5g |
トルク | 1.7° | 1.6° | 1.5° |
キックポイント | 元 | 元 | 元 |
重さ的には120g付近です。全てのフレックスで115gよりも重くなっています。トルクは他のモーダスと似たような物です。
総合評価
モーダス115は、後発モデルらしくこれまでになかった領域を補填するために発売されたのだと思いますが、その微妙な違いを感じられる人は多くはないでしょう。
なので、それが分かる人にのみ使って貰えば良いのではないかと思います。モーダス115はしっかりとスピンがかかるので30°くらいのロフトとも相性が良いですから、昨今の飛び系や中空に入れてみると面白いと思います。
↓他のモーダスシリーズの全フレックスの方向性や弾道の高さを一気見するマトリックスチャートはこちら↓





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