ついに登場第三弾!
カイリシリーズはUS三菱の廉価版シャフトです。最初に登場したカイリホワイトはハードヒッターも満足の振り心地とストレート弾道が打てる方向性、どんなヘッドにも相性が良いなど素晴らしい仕上がりでした。
そこからカイリブルーが登場。ホワイトよりも少し捕まるモデルでしたが味付けのマイルドさは健在。そして第三弾がカイリレッドです。今回はカイリレッド6Sを購入しましたのでそれで試打評価していきます。


カイリレッドの概要
カイリレッドは50g台からラインナップする先調子のシャフトです。私が購入したカイリレッド60Sは66gでトルク4.2です。
50Aというのは海外のサイトで見ると50R2という表記になっています。カイリレッドは全体的にトルクが多めで重量も少し重いですね。
カイリレッドの振動数
カイリレッド60Sの振動数は257cpmでした。他のカイリシリーズと大体同じくらいです。
試打データ
カイリレッド60S×エピックフラッシュサブゼロ9°
ヘッドスピード | 53.5m/s |
ボールスピード | 76.7m/s |
平均キャリー | 298y |
平均トータル | 318y |
平均サイドスピン | 411rpmドロー |
平均バックスピン | 2572rpm |
平均打ち出し角 | -3.0° |
平均打ち上げ角 | 16.3° |
最大の高さ | 54y |
落下角度 | 47° |
左右ブレ | -44y |
カイリレッドは先調子ですが特別高弾道というわけでも、特別ドローが強いわけでもなさそうです。曲がり幅が一定で、非常に安定性が高いです。カイリシリーズは全て安定性が高いですが、カイリレッドでもそれは変わりません。
打ち出し角も左なのでカイリレッドの方がカイリブルーよりも捕まりが強いと言えそうです。ただこの安定感は本当にすごい…
最高距離はキャリーで300yでした。この後に数球打ってキャリー305yを記録しているので飛ばそうと思えば飛ばせるシャフトだと思います。初速もよく出ていて、この辺りは先調子の恩恵のように思います。
カイリレッド60S×マーベリックサブゼロ9°
ヘッドスピード | 52.0m/s |
ボールスピード | 75.3m/s |
平均キャリー | 295y |
平均トータル | 316y |
平均サイドスピン | 561rpmドロー |
平均バックスピン | 2415rpm |
平均打ち出し角 | -2.7° |
平均打ち上げ角 | 16.2° |
最大の高さ | 50y |
落下角度 | 46° |
左右ブレ | -53y |
バックスピン量は中程度で、ちょうど良いです。カイリレッドと組めばどのヘッドであっても一定のドローが出せます。
カイリレッドの基本特性は中スピンとはっきりとしたドローバイアス、安定性の高さでしょう。
カイリレッドのコンセプト的には高打ち出し中スピンということですが、中打ち出し中スピンだと思います。そんなに弾道が高いということもないので球の高さを求めて買うシャフトではないと考えています。
カイリレッドの良い点
- 安定性が高い
- ヘッドを選ばない素性の良さ
- 高い初速性能
- ちょうど良いスピン量
- 難易度低め
- 振り心地が素直
- コスパが抜群
カイリレッドのイマイチな点
- あまり飛ばない
- 試打環境が皆無
カイリレッドらしさ
カイリレッドは極めてカイリシリーズらしい特性を持っていると思います。これは言い表すのが非常に困難ですが、どういう風にクラブを動かしても反応しつつ適正な範囲からは出ないという感じです。
つまり何も考えずに打ってもちゃんと当たってくれて、飛距離も十分に出てくれます。このなんとも言えない絶妙な味付けはこのシリーズのどのモデルにも共通しています。シリーズ内で嫌いなモデルが1つもないというのは私としては珍しいです。
カイリレッドのセッティング
カイリレッドはアッタス11の近くに配置します中スピンのモデルはそこまで多くないのでライバルも少ないです。
センターに近いので様々なヘッドと組み合わせて良い結果が期待できます。
センターからやや右のエリアの広い範囲にかけてがマッチする範囲になるでしょう。というかカイリレッドと相性が悪いヘッドは少ないと思うので心配せずに買えば良いです。
データチャート
安定性は単純に試打データを見て理解できる部分と、フィーリングとに分かれるのでその両者を高次元で両立しているためバグった評価点を付けました。
またその性能が2万円以下というこれまたバグった価格設定で購入できるのでコスパの評価も爆上げです。
総合評価
カイリレッドは他のカイリシリーズと比較しても魅力的です。安定性が最も高いだけでなく再現度も高いです。しかもそれを多くの人が引き出せる難易度の低さも兼ね備えています。カイリレッドは初心者や初めてカスタムシャフトを買う人におススメ出来ますし、ラインナップも軽量帯からありますから文句なし。
シャフトメーカーはこういう“あたたかいモデル”を目指して欲しいです。
おススメ度 (5 / 5)
コメント