大注目のUSミツビシ
ミツビシケミカルといえば、国内で展開しているディアマナシリーズ、クロカゲシリーズ、フブキシリーズがありますが、爆発的に人気を誇るのがテンセイシリーズやディアマナDリミテッドでしょう。
タイガーが使ったというのは大きいですが、それでもUSモデルの人気は高いです。なぜUSモデルが人気になるのかは分かりませんが、なんとなくハードなイメージのあるシャフトを使う優越感を味わえるのは確かでしょう。
今回紹介するカイリホワイトはUSミツビシの新シリーズKai’liの低スピンモデルという位置付けのようです。ただ、カイリ自体はディアマナKai’liを源流とするネーミングなので青の要素も含んでいるようです。まずはカイリホワイトの特徴から解説していきます。
カイリホワイトの特徴
カイリホワイトの特徴は以下の通りです。
- 高剛性高弾性のMR70の採用
- レジンの量を最小限に抑えた
- GEARSモーションキャプチャにより最適化されたスピンのバラつき
- 低打ち出し低スピン
- 60g台からのラインナップ
- 圧倒的低価格
MR70はテンセイCKプロオレンジに採用されている素材ですね。高級素材というわけでは無いのかもしれませんが、なんとなくイメージ良いですよね?笑
また、レジンの量を少なくしているのも好印象。私のエースシャフトであるデラマックスでもかなりレジンの量を減らすことに力を入れており、確かにフィーリングが良いです。カイリホワイトは低価格なシャフトでありながらこのあたりまで追求しているということ。
ラインナップは昨今の軽量化の流れからは絶縁された人が開発したかのような重量級。カイリホワイトはいかにもアメリカンなシャフトだと感じています。見てわかる通り多めのトルクなのもあって、クロカゲXTっぽさも垣間見える振り心地でした。
試打データ
ヘッドスピード | 53.5m/s |
ボールスピード | 76.9m/s |
平均キャリー | 304y |
平均トータル | 325y |
平均サイドスピン | 89rpmフェード |
平均バックスピン | 2460rpm |
平均打ち出し角 | -0.9° |
平均打ち上げ角 | 17.3° |
最大の高さ | 57y |
落下角度 | 47° |
左右ブレ | 1y |
今回のカイリホワイトの試打データはエピックフラッシュサブゼロを使用しています。スペックは60Sです。カイリホワイトはフェード気味なストレート弾道が打てるシャフトです。
この美しい弾道は久しぶりに見ました。カイリホワイトの良いところは打ち出し角度が均一でストレートな点です。フェード系の弾道が出るシャフトは左打ち出しになる、したくなることが多いのですがカイリホワイトは極めてまっすぐです。素晴らしいの一言。
コンセプトとしては低打ち出しですが打ち出しはエピックフラッシュサブゼロとしても高いです。ただし、この17°という打ち出し角でフェードなのにバックスピンが2400rpm台なのは絶妙に気持ち良いです。カイリホワイトは、この点でかなり存在感を示すことが出来るでしょうね。
カイリホワイトのここが良い!
めちゃくちゃ振り心地が良いです。私自身、ディアマナahina(白系)で育ったのもありますが、この振り慣れた感じが気持ち良いです。カイリホワイトはTBを除く青系(kai’liやBF)のようなヒールヒットする感触はありませんが適度に捕まり、適度にフェードします。
振り心地は表現しにくいですし、試打が必須になりますがカイリホワイトはとにかく安いので失敗してもダメージが小さいですから買ってみて欲しいですね。
カイリホワイトが合う人
あくまで、カイリホワイトは“左を防ぐシャフト”ということではないと考えています。どういうことかというと、比較的捕まる(≠引っ掛ける)のでドローも打てるわけです。
具体的にはドローもフェードも打てるシャフトであり、ヘッド次第ではあるもののストレート弾道が打てる数少ないシャフトというのが正しい認識。ですから、カイリホワイトを使う人に求められるのはある程度のヘッドスピード(45m/s前後)と右左への打ち分けの感覚がある人です。
カイリホワイトのデザイン
決してかっこいいとは言いたくないですが、構えると全然悪く無いです。
波をイメージしているらしい。カイリ=海里ってことですかね?
このグルグルのデザインに合わせた自体で、どことなくアメリカン。
他社製品と比較して
試打データや弾道の画像を見るとストレートのところに来そうですが他のモデルと比較すればフェード系になると思います。
スピーダーTRの右下あたりがカイリホワイトのポジションでしょう。フェードで低スピンが打てるというのも特異で強み。
エピックフラッシュサブゼロと組んで、カイリホワイトの万能さが感じられたので、ヘッドは選ばないかなと考えています。どんなヘッドにもぜひ組み合わせて欲しいですね。
カイリホワイトの振動数
カイリホワイト60Sの振動数は263cpmでした。特別硬くはなさそうです。
各フレックスでTXまでラインナップしていますし、テンセイAVなど低価格帯モデルはTXが異常に硬かったり、特性が変わったりするので注意。
データチャート
カイリホワイトはやさしいシャフトではありませんが、刺さる人はかなり多いのでは無いかと思います。ジアッタスほどではありませんが、万能さも伺えますし、どちらかというとカイリホワイトはハードヒッターに向いているのでぜひ試して欲しいです。そして何よりバグったほどのコストパフォーマンスはやばいです。
総合評価
仮にカイリホワイトが4万円しても高評価は間違いないでしょう。それがシャフト単体で16000円から購入できるというのは良い世界だなと思います。
なぜミツビシは良いシャフトをこんなにもたくさん、頻繁に発売することができるのでしょうか。60g台からしかないのはある意味納得で、軽量にしたところでカイリホワイトの良さがスポイルされるのと、価格を抑える策なのかと考えれば異議なし。























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