テンセイよりもアマチュア向け
US三菱はこれまで多くの名シャフトを残してきたと私は思います。最近ではテンセイシリーズ、その前の世代ではクロカゲがそれに当たるかなと思います。
カイリシリーズは初代に低スピン系のホワイトを発売し、二作目としてカイリブルーを発売しました。価格帯は相変わらず2万円を切る低価格で、これまでの三菱の青系のシャフトの特性に加えてホワイト同様の低トルクな設計。と言ってもこの手のUSモデルは60Sでも4.2なのでそこまで低トルクでもありませんが。
今回はカイリブルーを購入してレビューをしています。
カイリブルーのコンセプトとスペック
カイリブルーはカイリホワイトよりもやや高いスピン量と打ち出し角を狙って作られています。カイリホワイトは予想に反して高打ち出しだったのでやや捕まるブルーの角度がどうなるか楽しみです。
カイリブルーのスペックは50g台からあります。どの重量帯もやや重めです。60g台以上はTXが存在し、トルクが小さいです。カイリホワイトでは60g台からのラインナップだったのでこの辺りからもカイリブルーの親しみやすさを感じます。
カイリブルーのデザイン
カイリブルーはカイリホワイトの色違いで、黒地に青いコスメです。
構えると手元側にしか模様がないのであまり気になりません。カイリブルーの模様自体は完全にダサいと思いますが、買わない理由になるほどではありません。
試打データ
カイリブルー60S×エピックフラッシュサブゼロ9°
ヘッドスピード | 54.2m/s |
ボールスピード | 76.5m/s |
平均キャリー | 301y |
平均トータル | 321y |
平均サイドスピン | 350rpmドロー |
平均バックスピン | 2464rpm |
平均打ち出し角 | 0.3° |
平均打ち上げ角 | 16.7° |
最大の高さ | 54y |
落下角度 | 47° |
左右ブレ | -22y |
カイリブルーはドローバイアスだと思います。ディアマナTBよりも少し捕まるくらいです。バックスピン量は中スピンでドロップする心配はありません。
カイリブルーの打ち上げ角はカイリホワイトと大体同じの16.7°です。この日は全体的に打ち上げ角度が高かったので、特別高打ち出しという印象はありません。
方向的にはしっかりとドロー回転がかかるのと打ち出し角度がストレートなので理想のドローに近いと思います。
初速は平均で76.5m/s、最高では77.9m/sなので初速性能も十分です。最高飛距離はキャリー307yでした。
カイリブルーの特徴
- ちゃんとしたドロー
- 中スピンの中高弾道
- 初速もまずまず
- マイルドで万人受けな振り心地
カイリブルーのセッティング
カイリブルーはスピン量で言えばジアッタスなどと同じレベルで、センターに近いドローポジション。スピーダーエボ6の左上くらいに来るでしょう。
作りたいセッティングによりますが、カイリブルーは綺麗なドロー弾道が打てるのでセンター付近のヘッドと組み合わせたいです。低スピン系ヘッドなら飛距離も期待できると思います。
カイリブルーのここが良い
私が感じた部分で言えば、カイリブルーは振り心地に癖がなく感じたフィーリングのままに飛んでいくイメージでした。
すごくスライスを防ぐようなシャフトではないと思いますが、自然なドローが打てるという点では高評価です。
カイリブルーの振動数
カイリブルーの振動数は257cpmでした。カイリホワイトが262cpmだったのでカイリブルーの方が少し柔らかいです。
フィーリング的には数値以上にカイリブルーが柔らかく感じると思います。
データチャート
全体的にバランスの取れた評価となりました。カイリブルーはこの性能で2万円を切る破格の設定。一般的なアマチュアが使い切れるちょうど良い性能、重量設計、振り心地なので国内でカスタムに使われるようなディアマナ、ツアーAD、スピーダーと同じように選ぶことができると思います。
総合評価
カイリホワイトもとても良いシャフトだと評価しましたが、カイリブルーも負けず劣らず良いシャフトです。カイリブルーはその中でも打ち出しが右に出せてドローがかかるという素直な特性を評価しています。
セッティングもあまりヘッドを選ばないので万能です。上級者というよりは初めてカスタムを使う人、中級者向けという印象です。
おススメ度 (4.5 / 5)








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