MCHではなくMCI
ハイブリッド用のシャフトとして、不動の地位を築きつつあるフジクラMCHとMCI。MCシリーズはI、H、Fとありそれぞれアイアン用、ハイブリッド用、フェアウェイウッド用です。
今回の試打記事ではMCIをハイブリッドに装着したちょっと特殊な仕様。
ですが、個人的にはハイブリッド用は柔らかくアイアンからの繋がりがイマイチになりやすいので、アイアン用シャフトはおススメ。
この記事では、G410ハイブリッドの22°のヘッドに装着したMCI80からMCI110までのスペックを試打データを交えて解説していきます。
試打データ
FUJIKURA MCI80(S)×G410ハイブリッド22°
MCIは50g台からラインナップがあります。
今回は80が最も軽いスペックとなります。試打データを見ると、ドローであるのが分かります。
それでも、打ち出し角は確実に右に出すことが出来るので、暴れるわけではありません。私には少しアンダースペックだったので、若干吹いてます。
最高飛距離はキャリーで221y。
弾道は高いので、しっかり上から落とせるでしょう。
FUJIKURA MCI90(S)×G410ハイブリッド22°
90g台ともなると、シャフトの動きは穏やかになり、もったり動きます。
ただ、捕まり具合はMCI80Sとほとんど同じです。
バックスピンも200rpm程度だと差があるとは言えません。
唯一の違いは弾道の高さ。引っ掛けると弾道が低くなりますが、MCI90Sはそうでないのに低いです。
振り心地としては、コントロールのしやすさが魅力的だと思います。ブレ幅は、横20y弱で縦9y。
FUJIKURA MCI100(S)×G410ハイブリッド22°
これが最もしっくりきました。
スチールの100g台に比べると、硬さが均一でニュートラルな振り心地。
カーボンとしてはしなり戻るタイミングが分かりやすく再現性が高いです。
バックスピン量と高さはMCI80SとMCI90Sと同程度、サイドスピン量が102rpmと激減。
ブレ幅も縦2y、横7yで非常に優秀。フィットするシャフトって、こんな感じで突然結果に表れるもので、やはり打たないと分からない。
FUJIKURA MCI110(S)×G410ハイブリッド22°
硬いです(笑)
MCIは120まであるのですが、110で既に硬い。
硬いですが、捕まります。サイドスピンは今回試打した中で最も多い700rpm台。
それでも重いのでフェースは返ってこなくて強めのドローといった感じです。
平均飛距離は211yで、一気に落ちました。最高飛距離もキャリーで217yでした。
弾道は低めですが、これはバックスピンが少ないことが要因だと考えられます。打ち出し角はけっこう大きいので。
ビジュアルで見る弾道
青がMCI80、赤がMCI90、黄色がMCI100、オレンジがMCI110です。
オレンジのMCI110は横から見た弾道が低いのが分かります。
サイドスピンの通りの曲がり幅ですが、着地点が大きく左にそれているわけではありません。
重さと硬さの選び方
よっぽど気に入ったのでなければ、MCIは候補にすら入らないかもしれません。
アイアンにMCIを入れている人は同じ重量で組めばオッケーです。
そうでない場合、スチールシャフトを使っているなら同程度の重量帯を選べばよいと思います。
100gくらいのスチールならMCI100かMCI90、ダイナミックゴールドやモーダス125などのさらにハードなシャフトであれば、120といった感じです。
ぜひ試打して決めてみてください。
MCIはどんなプレーヤーに向いている?
あまりハードヒッター向けでは無いかもしれません。
重さをスイングに合わせるとなると100g超えになり、スチールとあまり変わらない振り心地になります。
むしろ、カーボンであるMCIの方が硬く感じるくらいです。
ですから、ハイブリッドを複数本入れるくらいの飛距離、ヘッドスピードの人におススメしたいです。
MCI110やMCI120をいれるならスチールの方がいいです。
データチャート
評価は、まぁこんなもんかな、といった具合です。
正直、癖が無さ過ぎて説明に困るシャフトです。いまやスチールでも製造技術の向上によりさまざまなしなりを実現しています。。
それでもカーボンは設計自由度がスチールより高いので、もっと癖のあるシャフトでないとカーボンであるメリットがありません。
総評
アイアンでMCIを使っていない人にもお勧めするかというと、否です。
そこまで魅力的なシャフトではありません。
MCHだと一回り柔らかくなるのでそっちの方が良いかもしれませんね。
おススメ度
渋野日向子選手はMCIを使用しています。

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