ディアマナに新たに40g台がラインナップ
近年のカスタムシャフトは、軽硬のブームが起こりつつあって何でもかんでも40g台が用意されていたりします。
ミツビシケミカルはその点においてやや出遅れていましたが、今作ディアマナZFで初の40g台が発売されました。
この”Z“はアルファベットの最後であることから「最終」や「最高」を意味しているらしいです。もしかしたら、長い歴史を持つディアマナシリーズもこの世代で終わってしまうのかもしれませんね。
なんて深読みはさておき、スペックを確認しましょう。
重量 | 64.5g |
トルク | 3.8 |
キックポイント | 中元 |
ざっくり言うと、ディアマナZFのスペック自体はディアマナDFと似ています。
中元調子で、4を切るトルクです。
まぁ、どんなシャフトも打たなければ分からないので試打データを見ることにしましょう。
試打データ
ヘッドスピード | 52.6m/s |
平均キャリー | 282y |
平均トータル | 301y |
平均サイドスピン | 509rpmドロー |
平均バックスピン | 2880rpm |
平均打ち出し角 | -0.5 |
平均打ち上げ角 | 14.1° |
左右ブレ | -32y |
平均飛距離は、282yでDFよりも1y劣っていますが誤差の範囲内でしょう。逆に言うと、メーカーが提唱するDFを超える飛距離というのは実現できていないことになります。
ディアマナZFの特徴は、DFよりも抑えられた捕まりとミート率の高い再現性でしょう。
上の表には書かれていませんが、ミート率は平均で1.42と高水準でした。また、打ち出し角ではほとんどストレートからたまに左に打ち出すくらいの控えめな角度が多いです。
DFでは打ち出しから左に飛んでいたので、ZFになるにあたりかなり味付けを変えてきたのだと感じました。
ただ、バックスピンに関しては少し多めです。この辺は後でまた言及します。
最大飛距離は、キャリーで284yです。ブレは-45y~-12yの33yと少し大きめです。
結果を見るとディアマナZFは同じシリーズのディアマナBFの逆球が出るシャフトだと思ってもらうと分かりやすいかもしれませんね。

ビジュアルで見るディアマナZFの弾道
曲がり幅は大きいです。サイドスピンが平均で500rpmなわけですから、最大では700越えです。
基本的には低弾道です。思いっ切り飛ばそうと思ったら少し吹きましたが、これが最大距離の弾道です。
弾道はクロカゲXDの高さとほぼ同じで、左への回転が多いのでより捕まるといったところでしょう。
どんな人に向いている?
ディアマナZFを検討する対象ユーザーはツアーADのPTやクロカゲXDが合う人でしょう。つまり、高弾道のスライサーの方です。野球出身のハードヒッターにフィットしそうです。


60g台ならヘッドスピード43はほしいですが、40g台まで展開していますのでハードヒッターでなくても弾道を低くしたいなら積極的に検討してもよいと思います。
カスタムの際は、捕まりの良いモデルよりはニュートラルなヘッドを選択するのがおススメです。今回試打で使用したブリヂストンのXD-3やTS3、エピックフラッシュサブゼロなどです。
ニュートラルのヘッドでないとディアマナZFの良さが出ない気がします。
データチャート
このチャートの右半分が性能面の評価ですから、性能はやや低めの評価になりました。
ドロー系のハードヒッターに合わないので、個人的には好きではありませんが、40g台のシャフトがあるのはディアマナZFの大きな魅力だと思います。
総評
私が良く表現する”需要があるシャフト”だと思います。
要は、フィッティングしたらドンピシャにハマって劇的に良くなる人がいるということです。それだけ味付けは濃いめで、ある意味ディアマナらしいと言えます。
ディアマナに皆さんがどんなイメージを抱いているかは私には分かりかねますが、この光沢のあるハイスペックな感じの見た目を比較的楽に振れるなら一定の価値はあると思いました。
おススメ度
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