オリジナルダイナミックゴールド
ダイナミックゴールドは約40年前に発売されたシャフトでありながら今でも多くのプロゴルファーに使われている定番シャフトです。
個人的には全く好きではありませんが、今回はとりあえずオリジナルDGの全てのスペックを買いましたのでそれを比較試打していきたいと思います。振動数なども計測しますのでダイナミックゴールド選びの参考になればと思います。
そもそもダイナミックゴールドのスペックとは?
ダイナミックゴールドにはRとSとXがありますが、その後ろに数字が書かれます。その意味とは何なのか。
一般的には「重量を2gずつずらして作られたシャフト」という認識だと思いますが、実際はそうでもないようです。私も実際に本人から聞いたわけではないので確証している訳ではありませんが、一つの説としては「例えばSフレックスでは基本がS300であり、それを作る過程で出来た軽いスペックがS200、重くなってしまったのがS400」と言うもの。
私はこの説を支持します。その理由はこの後分かってくるでしょう。

試打データ
R200&R300&R400
スペック | R200 | R300 | R400 |
ヘッドスピード | 46.8m/s | 45.6m/s | 46.4m/s |
ボールスピード | 58.3m/s | 57.3m/s | 58.3m/s |
平均キャリー | 178y | 173y | 175y |
平均トータル | 187y | 182y | 184y |
平均サイドスピン | 538rpmドロー | 125rpmドロー | 605rpmドロー |
平均バックスピン | 6094rpm | 6336rpm | 6556rpm |
平均打ち出し角 | -0.9° | 0.1° | -1.3° |
平均打ち上げ角 | 24.7° | 25.4° | 24.5° |
最大の高さ | 51y | 51y | 51y |
落下角度 | 54° | 54° | 54° |
左右ブレ | -13y | -2y | -15y |
R200、R300、R400で試打データの違いはほとんどありません。
R200は一定なドロー
赤がR300
特にシャフト特性を示すバックスピン量は平均値こそ500rpmの差がありますがボリュームゾーンやばらつきを考えればほとんど似たようなものです。
緑がR400
S200&S300&S400
スペック | S200 | S300 | S400 |
ヘッドスピード | 46.3m/s | 46.8m/s | 47.3m/s |
ボールスピード | 56.5m/s | 59.0m/s | 57.8m/s |
平均キャリー | 176y | 173y | 175y |
平均トータル | 186y | 181y | 184y |
平均サイドスピン | 514rpmドロー | 45rpmドロー | 268rpmドロー |
平均バックスピン | 5446rpm | 7258rpm | 6256rpm |
平均打ち出し角 | 0.1° | 1.0° | 1.1° |
平均打ち上げ角 | 24.8° | 25.2° | 25.2° |
最大の高さ | 49y | 54y | 52y |
落下角度 | 53° | 55° | 54° |
左右ブレ | -10y | 2y | -1y |
Sフレックスはかなりばらつきました。S200のスピン量が少なく、S300だけかなり多いです。
黒がS200、白がS300、オレンジがS400
S400は平均値で言えば6200rpmほどですが、ボリュームゾーンは5800rpmなのでS200と似たようなものです。まぁダイナミックゴールドの製品制度だと試打データが安定するほどのものではないのかもしれませんが。
打ち上げ角度はどれも同じような角度です。ただスピン量が少ないS200だけが弾道がやや低いです。
X100
スペック | X100 |
ヘッドスピード | 45.9m/s |
ボールスピード | 57.6m/s |
平均キャリー | 171y |
平均トータル | 180y |
平均サイドスピン | 208rpmドロー |
平均バックスピン | 6782rpm |
平均打ち出し角 | 0.2° |
平均打ち上げ角 | 25.3° |
最大の高さ | 52y |
落下角度 | 52° |
左右ブレ | -3y |
X100はスピン量が安定して高く、ストレートに近いドローです。
ダイナミックゴールドは特に方向性の味付けがされている訳ではないので、ドローもフェードも打てますが一番打ちやすいのはX100だと思いました。
振動数
R200は316cpmでした。
R300も同じくらいでした。
R400は若干ですが硬め。このくらいだと感じるほどではありませんが。
S200の振動数は340cpmです。20ほど振動数が高くなっています。
S300はS200とほとんど同じ338cpmです。
S400も同じ。やはりSフレックスであれば重さに寄らず同じ硬さになっています。S300が基本で、軽いものをS200、重いものをS400にしたと言うのがやはり納得感があります。
X100は352cpmです。これでもそこまで硬いシャフトという訳ではありません。
まとめ
ダイナミックゴールドはフレックス間の違いこそあれど、フレックス内の違いはほとんどありませんでした。大昔のシャフトとしては良くできていますし、ダイナミックゴールドの存在があるからこそ、モーダスが生まれたと思うのでそれだけの価値があります。

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