ダイナミックゴールドを一新
約40年前に設計され、いまだにタイガー・ウッズをはじめとする世界中のトッププロが愛用するアイアン用スチールシャフト、ダイナミックゴールド。
今回特集するのは、ダイナミックゴールド105と120をはじめとするダイナミックゴールド+数字のネーミングのモデル。これまで、ダイナミックゴールドSLやXP95など軽量モデルを展開してきたものの、ダイナミックゴールドユーザーにとっては、”あの振り心地”が無いこれらのシャフトにシフトすることは無かったわけです。
しかもそこにモーダスという新たな刺客が現れたこともあり、ダイナミックゴールドの軽量ラインを刷新する必要があったわけです。
それではダイナミックゴールド105と120のそれぞれの特徴と違い、選び方にフォーカスして紹介していきます。この記事では、ダイナミックゴールドを“オリジナル”、ダイナミックゴールド+数字のモデルを“新生ダイナミックゴールド”と呼称することにします。
ダイナミックゴールド105
新生ダイナミックゴールドに共通して言えるのは、オリジナルに似せた剛性分布です。
スペックはこんな感じ。
フレックス | 重量 | トルク | 振動数 |
R300 | 101g | 不明 | 不明 |
S200 | 103g | 不明 | 不明 |
X100 | 105g | 不明 | 341cpm |
海外での展開が少ないのかトルクがどこを調べても出てこなかったので不明にしています。振動数は341cpmで、モーダス120TXとほとんど同じ。シャフト重量がモーダス120TXよりも21gも軽いことを考えると、軽硬なシャフトであると言えます。
その他モーダス105と比較しても同じXフレックスで112g、345cpmなのでこれを考えても、ダイナミックゴールド105は軽くて硬いです。
ダイナミックゴールド120
こちらは新生ダイナミックゴールドの中で唯一ツアーイシューが選択できるモデルです。と言っても国内では販売されておらず、手に入れるならアメリカから仕入れる必要があります。
まぁ厳密に比較したわけではないのでどのくらい違うのかは分かりません。今回レビューするにあたり、せっかくなのでツアーイシューのダイナミックゴールド120にしてみました。
見た目の違いは、Team TrueTemperのTTのロゴが書いてあるくらい。
フレックス | 重量 | トルク | 振動数 |
R300 | 116g | 1.9° | 不明 |
S200 | 118g | 1.9° | 不明 |
X100 | 120g | 1.9° | 350cpm |
スペックはこちらもモデルの数字が最高フレックスX100の重量になっています。振動数としては、オリジナルと4~5しか変わらないので非常に似たスペックです。硬さやしなり方をそのままに重量だけを軽くしたということになりますね。
ダイナミックゴールド105と120の違いは?
大きな違いは性能の違いです。
試打データを見てもらえば一目瞭然でしょう。
上がダイナミックゴールド105で、下がダイナミックゴールド120のともにX100です。
別日の計測なので厳密な比較ではありませんが、YouTubeでは同日に計測を行っています。それでも同じようにダイナミックゴールド120は高スピンでフェード系、ダイナミックゴールド105はドローで低スピン。
また、方向性もダイナミックゴールド105と120の大きな違いの一つと言えます。
上がダイナミックゴールド105で下が120です。まるで反対の方向性になっています。
これを見ても、ダイナミックゴールド120がオリジナルに限りなく近いということが分かったと思います。
振り心地の違い
方向性の違いでもありますが、やはり振り心地でもダイナミックゴールド105は走る感覚があり、左に飛んでいきます。
硬さ自体は、振動数よりもダイナミックゴールド120がオリジナルよりも柔らかく感じます。そして、ダイナミックゴールド105と120の硬さの違いは感じにくいです。
とにかく、ダイナミックゴールド105は軽硬で捕まるシャフト、ダイナミックゴールド120は軽くしたオリジナルDGというフィーリングが最適な表現かなと思いました。
セッティングのポイント
ダイナミックゴールド105
オリジナルのDGからの買い替えを検討しているなら、ヘッドのロフトは現状よりも3°以上ストロングにしないように。
スピンがかなり減るので、同じ距離を楽に打ちたいのであれば、例えば32°のアイアンなどを使っている人は、そのままか場合によってはウィークにしても良いくらい。
現状よりも距離を伸ばしたいというなら、ヘッドはそのままでリシャフトしてみるのが第一段階でしょう。もしそれでも物足りないのであれば、だんだんストロングにしてください。
その時、ロフトの割にスピンが入るモデルを選ぶとうまく組めると考えています。
ダイナミックゴールド120
オリジナルからのリシャフトなら、平均距離は変わらず最大距離が伸びるものと考えてください。要するにダイナミックゴールド120はオリジナルよりも“飛ばそうと思えば飛ばせる”具合が強いということです。
同じ降り幅、振り感(強さ)で打つ限りは、データも飛び方もオリジナルにそっくりです。
フェード系の弾道が出るアイアン用スチールシャフトとしては、モーダス130やKBS ツアーVがありますが、その中でも特にバックスピン量が多いので、飛距離的にはやや不利です。
私がこのシャフトでアイアンを組むのであれば、ちょっとストロングなヘッド(ZX5とかAPEX2021とか)と組み合わせるかなぁと考えています。まぁDG使うことはありませんが。
まとめ
ダイナミックゴールド105とダイナミックゴールド120の違いを比較しながら、オリジナルDGと新生ダイナミックゴールドシリーズの違いがお分かりいただけたかと思います。
私のサイトでは、実際に試打クラブを作成して検証したアイアン用シャフトんおまとめ記事が多数ありますので、是非そちらも比較しながら読んでみて欲しいです。






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