釣竿メーカー発のシャフト
ゴルフのカーボンシャフトはその素材や製法が釣竿に酷似していることはすでに知られているでしょう。今回紹介するデラマックスも、元々釣竿を製造しているオリムピック社を発端とするゴルフシャフトブランドで、釣竿特有の軽くて強い(必ずしも硬いというわけではない)カーボンシャフトを得意としています。
私が仲良くしてもらっている兼濱プロにドラコン用の長尺の赤デラを打たせてもらって、その独特な安定感と弾きの鋭さがクセになり、ぜひ特集させて欲しい、ないしは買いたいということを伝えたところ、代理店の代表につないで頂いた経緯から特集記事を組むことになりました。
この記事では、2020年発売の赤デラことデラマックス020Dプレミアムと、2021年9月に発売された青デラことデラマックス07Dプレミアムを試打してその特性や性能を解説していきたいと思います。
デラマックスとは
デラマックスは所謂地シャフトメーカー・ブランドではあるのですが、その源流は釣竿。釣竿のしなりは、釣りをしない私にも想像がつきますがあのしなりをゴルフ用シャフトに応用したということです。
ですから、カーボン素材にはもちろん強いですし、製造方法にもかなり拘っています。大手では一部にしか使われない高級素材を惜しみなく全長に使い、極限までカーボンの比率を高めたメイドインジャパン品質。
デラマックスは、一部マニアの中では非常に有名なブランドで、実は全国に取扱店が取扱店が100店舗以上あるほど。二木ゴルフの一部店舗や工房で取り扱っていますので、以下のリンクからお近くの取扱店を探してみてください。
デラマックス020Dプレミアム(赤デラ)
デラマックスを有名にしたのはやはり赤デラではないでしょうか。
赤デラは強烈なしなり戻りが特徴の中調子のシャフト。スペックとしては、40gからあるというのも面白いですし、同重量帯で統一されたトルクというのも特徴ですね。
これは、通常60g台なら全てに同じ芯(マンドレル)を使うところを、フレックスごとに用意して全て同じトルクになるように設計されているからです。
シャフトには重さ、キックポイント、トルクが記載されています。
一応スペックはこんな感じです。軽量で人気のシャフトでしたがそれで興味を持ったハードヒッターに対応すべく2020年のモデルチェンジで50g台にXX、60g台にTXを追加しました。
TXは表記で言えば4Xに相当する硬さということです。赤デラの方が青デラよりもシャッキとした印象なのでスペックはあまりあげない方が良いです。
そして、新コスメになったのも見てみましょう。これまでのベタ塗りではなくイオンプレーティングで、高級感のある仕上がりになりました。ロゴデザインもシンプルになって少しかっこよくなりました。(超かっこいいとは言わない)
デラマックス07Dプレミアム(青デラ)
青デラは中元調子でカウンターバランスのシャフトです。釣竿でも大物釣り用に使われるボロン繊維を手元側に積層。ボロンは比重が高いので手元重心になるだけでなく、その引っ張り強度の強さ故に剛性も高くなります。
ボロン繊維自体は私が使っているテンセイCKプロホワイトにも使われていますが、チップに積層されています。チップに使うと、しなり戻りが遅くなって明らかに捕まりは弱くなるのですが、青デラは手元積層なのでヘッドスピードや初速が出にくいという心配も全くありません。
スペックは以下のようになっています。こちらは40g台はないものの2つの重量帯に多くのフレックスを用意しています。このように狭い重量帯の中で様々な硬さのシャフトを作れるというのは、コストがかかっていることや製造技術が高いことを示します。
トルクは同じく同重量統一となっています。
赤デラの振り心地・方向性
020D (赤デラ)の振り心地は非常に特徴的です。しなり戻りを推しているシャフトですが、しなり戻りの中でもインパクトロフトが若干上を向くような挙動を示します。面白いのは、しなり戻るけどローテーションはそこまで多くないという点です。
全体的にしなやかですが、トゥダウンなどの無駄な動きは一切ありませんでした。ですから、スピンが増えるくらいのアンダースペックであってもダフったりしません。
さらに、軽く振った時にもヘッドスピードが落ちることなく挙動だけ安定するという不思議な感触を持ちます。飛距離を伸ばすなら赤デラと言っても過言ではありません。
スピン量は、この後紹介する青デラよりも500rpmくらい増えるので、小ロフトのヘッドや上がりにくいヘッドとの相性が良いと思います。
このチャートで言えばエボリューション6の少し下のニュートラルな位置だと思います。方向性は、そこまで右でもなく、青デラの後に打っても真っ直ぐ飛びます。
試打はYouTubeで!
デラマックス07D(青デラ)の振り心地・方向性
青デラは、赤デラほどのしなり戻りではありませんが、カウンターバランス故の振り抜きの良さと振った時の安定感が気持ち良いです。
方向性としては、こちらもニュートラルに近いです。
振る強さによって反応が変わるのも大きな特徴。思い切り振った時は、赤デラよりも捕まりませんが、軽く振った時は赤デラよりも捕まります。私は比較的振るタイプなので、青デラの挙動が好みでした。
組み合わせるヘッドは、捕まりが弱いモデルか、捕まりが強くてもオープンフェースになっている、出来るモデルです。例えば前者だとTSi3、ブリヂストンB1、後者だとTSi2、オノフKUROなどです。
チャートだとテンセイオレンジとDリミテッドの間くらいですかね。この辺は捕まる元調子のエリアになってきましたね。笑
試打したくなったら
今回私は広尾ゴルフインパクトで試打計測をさせてもらいました。このようなデラマックス取扱店は全国に100店舗以上あります。
こちらのリンクからお近くのデラマックス特約店を探してみてください。
DERAMAX ホームページ
DERAMAXのインスタグラム
データチャート
万人うけするのは赤デラかなと思います。私の大好きなジアッタスに似た雰囲気を持ちながら、しなり戻ってローテーション控えめな特性は唯一無二。赤デラでしか味わえない振り心地です。
青デラは最高キャリーがスカイトラックで321yというのは驚きです。安定性を損なうことが無いのはカウンターバランスの恩恵だと思います。カンター好きの私が買わない理由などなく、無事に買いました。
総合評価
素材や製法の話は、YouTubeの方で代理店の代表・山本さんが解説してくれてますので、そちらをご覧ください。正直この内容で6万円で買えてしまうのは破格です。
黒ベンタスに5万払う時代はすでに終わっていますので、デラマックスに乗り換えましょう。
おススメ度
赤デラ
青デラ




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