テンセイAVシリーズとは
テンセイというと、タイガーウッズが使用して話題となったテンセイCKプロオレンジシリーズが有名ですが、今回紹介するのは、AVオレンジ。
AVとは、アルミニウムヴェイパーの略で、手元側に巻かれたアルミシートが特徴。ちなみに、CKはカーボンケブラーの略です。
このテンセイAVシリーズ、以前から同じネーミングの物がUS純正品に入っていたので、馴染みはあります。そのテンセイAV系と同一のシャフトかは不明です。
今回試打したテンセイAV Rawオレンジは、CKと同じくカウンターバランスで、トルク4.4の中調子。元調子のCKと比べると、トルクも含めてだいぶイージーな仕様。
さっそく試打データから見ていきます。

試打データ
ヘッドスピード | 52.4m/s |
ボールスピード | 76.4m/s |
平均キャリー | 295y |
平均トータル | 315y |
平均サイドスピン | 559rpmドロー |
平均バックスピン | 2583rpm |
平均打ち出し角 | 0.3° |
平均打ち上げ角 | 16.4° |
最大の高さ | 53y |
落下角度 | 47° |
左右ブレ | -35y |
飛距離性能は中々高く、バランスの良い試打データとなりました。
最大飛距離はキャリーで305y、トータル327yでした。素晴らしいです。
テンセイAV RawオレンジはCKと比べてバックスピンが少し多く、捕まりも強め。それでも、打ち出し角は右で美しいドローです。
弾道は中高弾道と言った印象。吹くほどではありません。
とにかく、ミート率が高く安定感があるのもテンセイAV Rawオレンジの特長だと思います。右にはいかないけど、曲がり幅はそこまで大きくないという感じ。
ビジュアルで見る弾道
オレンジがテンセイAV Rawオレンジで、青は同じくテンセイAV Rawブルー。
こうして見ると、弾道の高さが全く違うのが分かるだけでなく、左右の方向性も特性が出ていて面白いです。
シャフトって面白いですよねぇ。ちなみにヘッドはエピックフラッシュサブゼロなので、ヘッドのわりには高い弾道と言えると思います。
フィーリング
テンセイAV Rawオレンジは、重くて柔らかいテンセイオレンジと思っていただければ分かりやすいかと考えています。
重量のわりにはトルクが合って切り返しの動き、インパクトでのヘッドのローテーションは穏やか。かといって、しっかり捕まるカウンターバランスになっています。
カウンターバランスでも捕まらないモデルもありますので、これはテンセイらしいところです。
ちなみに、45インチで組んでバランスがD1でした。ブルーはD3だったので違いが良く分かります。
テンセイAV RawとCKプロの違い
テンセイAV RawオレンジはUSモデルで、試打するチャンスは皆無だと思うので、この違いについてはしっかり分析していきたいと思います。
ざっと羅列すると以下のようになります。
- 弾道の高さ(AV>CK)
- 捕まり(AV>CK)
- 硬さ(AV<CK)
この中で、弾道の高さはかなり特徴があるので詳しく解説します。
弾道が上がる要因は角度とスピン量です。テンセイAV Rawオレンジのスピン量、角度はともに大きく明らかにCKよりも高弾道です。
これは、一発目で分かるくらいシャフトの動きが違いました。
簡単に言うと、テンセイAV Rawオレンジはヘッドのお尻がするようなシャフトの動きをします。(実際にお尻でダフリます)
今回試打に使ったサブゼロのヘッドはそこまで後ろに長いわけでは無いので、相当フェースが上を向くのでしょう。
おそらく、先端剛性の違いはあるかなと思います。明らかにAV Rawオレンジの方が先端の剛性が弱いだけでなく、チップがやや細い(肉厚が薄い)です。
どんなプレーヤーにおススメ出来るか
この分析は中々難しくてあまり的確な答えを出せないのですが、テンセイAV Rawオレンジは癖があるのである程度特定できると考えています。以下の条件が当てはまる人は検討してみてください。
- 打ち上げ角が低い
- CKでは捕まりきらない
- 重くて柔らかいシャフトが欲しい
- 安定感が欲しい
大きな特徴はハイドローが打ちやすいという点です。しかも、打ち出し角を右にしやすい剛性感というのが絶妙なところ。飛距離性能も高く、素晴らしいです。
私としては、CKプロでも安定感があると思っていましたが、この柔らかさで安定感があるシャフトはこれまでかつて出会ったことがありません。
柔らかいシャフトが好きな自分としては非常に魅力的なシャフトです。
データチャート
すみません、ふざけました。
癖はありますので、万人受けするという風には思っていませんが、魅力があります。
実は、テンセイAV Rawシリーズは価格が安いです。シャフト単品で15000円くらいで購入できます。ただし、TXフレックスだけは別格らしく倍くらいの値段です。別のシャフトだと思った方が良いかもしれません。
コスパも良いので、試打できなくても試しに買っても良いと思えるかなと(笑)
総評
正直あまり期待していませんでした。安いですし、テンセイのパチモンみたいなので。
ですが、振ってみるととても面白く、テンセイオレンジらしさも感じることが出来ます。
価格が高くてハードなのがCKプロオレンジのネックだったので、それを解決するシャフトになると私は感じました。TXフレックスも欲しくなりましたね。
おススメ度


/https://gearnote300y.com/shaft-review/speeder-evo7/










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