USツアーで人気のローグブラック
ジョーダン・スピースが使っていたことで知られるハードなシャフト。
メーカーのアルディラ自体はミツビシが買収して子会社となっています。USモデルで、日本向けのような柔らかいスペック、軽いスペックは少ないです。
今回試打したのは、私の知り合いの人が使っていた、アルディラ・ローグブラックリミテッドエディションの70TXを43.5インチにしたもの。
スペックは、70TXでトルクが2.8。振動数が多い硬いシャフトです。各重量でTSとTXが設定されています。
ヘッドはG410プラスとG410LSTの9°を組み合わせています。G410プラスでの総重量が317gで、バランスC2。G410LSTでの総重量が319gでC4でした。
それでは試打データを分析していきます。


試打データ
アルディラ・ローグ リミテッドエディション70TX ×G410プラス9°
ヘッドスピード | 52.6m/s |
平均キャリー | 290y |
平均トータル | 311y |
平均サイドスピン | 47rpmストレート |
平均バックスピン | 2803rpm |
平均打ち出し角 | -1.2° |
平均打ち上げ角 | 11.9° |
最大の高さ | 41y |
落下角度 | 42° |
左右ブレ | -9y |
打ち出し角はG410プラスのヘッドの作用が強かったですが、サイドスピンは非常に少なくストレートに近いです。
特徴は打ち上げ角の低さでしょう。短尺なのももちろんありますが、全く吹き上がる感じがしません。それでいてバックスピンがある程度かかっているので、ドロップもしません。飛距離が出る組み合わせですね。
最大飛距離はキャリーで294yでした。
短尺にするなら、このくらいバックスピンがかかる方がセッティング出しやすいです。
確かに硬いのですが中間剛性がそこまで高い訳ではないので非常に曲がりにくいです。引っ掛けることはまずありませんから思い切り振っていけます。
アルディラ・ローグ リミテッドエディション70TX ×G410LST 9°
ヘッドスピード | 53.5m/s |
平均キャリー | 292y |
平均トータル | 312y |
平均サイドスピン | 194rpmフェード |
平均バックスピン | 2870rpm |
平均打ち出し角 | -0.6° |
平均打ち上げ角 | 12.7° |
最大の高さ | 45y |
落下角度 | 44° |
左右ブレ | 8y |
こちらは完全なフェードタイプですね。
G410LSTのオープンフェースと重心設計だと捕まえに行っても左に飛ぶことは無く、きれいにフェードで集まります。正直マジでハードなのでヘッドスピード50m/sは最低でも欲しいです(笑)
打ち上げ角はこちらも低く12.7°です。最大飛距離はキャリーで293y。平均とほとんど同じですね。
弾道の高さは45yなので中弾道といった感じ。フェードでこの高さは中々抑えられているといった印象。
ローグブラックの弾道
赤がG410プラス、白がG410LSTです。
落下点はどちらもそろっているので安定感がありますね。
ローグブラックを打ってみて
ローグブラックは初めて試打するシャフトだったので、色々試しながら打ってみました。
そこで分かったことは、振動数的な硬さがやはり目立つということ。ミスするときは、フェースが閉じ切らずに右にプッシュしていくだけなので、ヘッドとの組み合わせで片方に球を集めるのは容易だと思います。
ローグブラックのしなり感は他のどのシャフトにも似ていないので表現が難しいです。真ん中で少ししなって、それ以外は手元も先端も高いです。左に行きにくいシャフトは様々ありますが、手元が柔らかいモデルが多いです。
手元が柔らかくないクロカゲXMなんかは極端な引っ掛けが出るのがイマイチなのですが、ローグブラックにはその心配もない。短尺にしてもその特性がしっかり残るので、短尺で安定させつつフェードを打つのに持って来いです。
ローグブラックと相性の良いヘッドは?ヘッド軌道は?
このシャフトがそもそもハードヒッター向けなので、それ以外の人は全く考慮せずにアドバイスします。
ローグブラックに組み合わせるヘッドは捕まりが弱い方が良いと思います。特に、打ち出し角が左に出やすいタイプのヘッド(今回のG410プラスのような)は合わないと思います。
ミスした時に左にドロップする可能性があるからです。
このように打ち出し角度を考えるならば、オープンフェースのヘッドの方が合うと思います。G410LST、ST200、マーベリックサブゼロなどです。



あと、SiM MAXなんかも組み合わせとしては悪くないかと。

また、このシャフトだと極端なインサイドアウト軌道だと全く捕まらないので飛びません。ですから、2°以内のインサイドから、もしくはアウトサイドインの方が合うと思います。
ボール軌道のデータとしては、打ち出し角がストレートから2°程度以内の左が理想的、それ以外だとローグブラック自体合っていな可能性が高いです。
データチャート
ローグブラックは短尺でもキャリー290y超えですから、中々の飛距離性能と評価しています。
打ち出し角が低いので、フェードでも低弾道になる人が多いと考えられます。我こそはというハードヒッターはぜひ、ローグブラックを試打してほしいと思います。
ゴルフ5プレステージで試打できると思います。
総評
私としてはかなり好きなシャフト。
デザインもシンプルですし、短尺にしても抜群の性能。
人とは違うハードなシャフトをお探しの方は買ってみても良いかもしれませんね。
おススメ度







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