コスパ最強のピンツアー
ハードヒッターの悩みのタネは、ウッド類がとにかく高額になってしまうことです。カスタムシャフトを組めば、ドライバーとウッド2本で15万円はかかってしまいます。
そこで、純正と同じ値段で購入できるピンツアー173シリーズのコストパフォーマンスの高さに魅力を感じ、使用している人も多いのではないでしょうか。これまで65と75の2種類の重量帯を持つピンツアーでしたが、G425ドライバーの登場と同時に55という新たな重量帯の展開を始めました。
これにより獲得できるユーザー層は広がり、我々はより多くの選択肢を“低価格で”手に入れることが出来るようになったのです。今回はそんなピンツアーシャフトのそれぞれの特徴と、選び方を解説したいと思います。
ピンツアーシャフトをざっくり知る
ピンツアーシャフトは、ピンの純正シャフトのラインナップの中でもハードヒッター向けに作られた高振動数低トルクのシャフトです。
重量帯が55、65、75と3種類あり、デザインは全て同じです。シャフト自体はマミヤが製造しており、まぁちゃんとしています。
簡単に言うと、振り心地自体は55と75が似ており、65がちょっとだけ硬いというイメージです。実際、メーカーの人に聞いたところ、ピンツアー75は振動数で言えば65よりも柔らかいです。これがFWに組む時に注意が必要になってきます。
ピンツアー55は後発でまだ情報が少ないですが、何度か振った感想としては重量の割には硬い”軽硬”であるという印象です。決して柔らかくはないので、ヘッドスピードが速いハードヒッターでも十分に打てるどころか、私的には55が一番打ちやすかったりします。
ということでまとめると、
- 軽硬のピンツアー55
- パリパリのピンツアー65
- 重軟のピンツアー75
となります。
振動数を比較
ピンツアー173−55Sの振動数は272cpmでした。
55gとしてはかなり硬いスペックだと思います。これは重ヘッドを作るピンならではの設計だと思います。
ピンツアー173−65Sの振動数は驚異の276cpmでした。60g台のSフレックスは平均的に265cpmくらいなので、ひとまわり硬いです。
ピンツアー173−75Sはだいぶ柔らかい258cpmでした。ここからも分かると思いますが、ピンツアー75だけは他の2つとは違うことが理解できたでしょうか。
試打データ
ドライバー1がピンツアー55、ドライバー2がピンツアー65、ドライバー3がピンツアー75です。
見てもらうと、ピンツアー55は打ち出し角度が大きく左に出ていることがわかります。ただこの計測の日はかなり体が温まっていましたから極端ではありますが、コンディション次第かなと考えています。
実際、こちらの記事では特に問題なくストレート弾道なので3本比較したらピンツアー55が一番捕まるという結果になりました。
特に違うのは、ピンツアー75だと思います。スペックを見てもらってもわかる通り、トルクが特に低いので打ち出し角に影響が出ているように思います。
ピンツアー55は捕まりすぎて低いという感じですね。
ドライバーに入れるピンツアーの選び方
試打できるところも多いため、あまり心配していませんが、一般式を提示しておきます。
ピンツアー55は、ヘッドスピード40~47m/sがメインターゲットで、50m/sオーバーでも飛距離重視のセッティングにはアリです。振り心地を感じてもらって決めましょう。特に、G425LSTでフラットポジションであればドローヒッターでも使えると思います。
ピンツアー65は、45~m/sくらいがメインターゲット。特に硬いスペックが好きな人向けのシャフトです。75に比べたら飛距離は出しやすいので、飛距離重視のセッティングで、55と比べて安定感が出る人が選ぶべきシャフト。
ピンツアー75は全領域対応可能です。安定性を重視したいプレーヤー向けのシャフトと思ってください。ゆっくりとシャフトが動くので、ピンツアーの中では右に飛ばしやすいスペックです。仕上がり重量がかなり重くなってしまいますが、抑止なるので難易度、ヘッドスピードともに気難しくはないです。
FWとかはどうする?
やはりコスパが良いシャフトなのでFWまで入れたいですよね。例えばピンツアー65Sをドライバーに装着した場合、3Wや5Wには何を入れたら良いか。
これは振り心地と感覚を重視する私からのアドバイスと思ってください。まず、ピンツアー65は振動数的に硬いので基本的には同じスペックを入れてください。唯一、Rだけは75Sをいれても良いかなと思います。
ドライバーにピンツアー55を入れるのであれば、こちらも基本は同じスペックで大丈夫です。ピンの場合、普通にオーダーしてもFWはチップカットして入れてあるので心配は不要です。重くするなら65でも良いですが、難易度が上がることは注意してください。
ドライバーにピンツアー75を入れるなら、FWには65の同フレックスを入れるのがおすすめです。
ハイブリッドは?
ピンツアーは幸い、ハイブリッド用のピンツアー173-85というモデルが存在します。ピンのハイブリッド用に作られたシャフトではありますが、もしピン以外のハイブリッドのヘッドを使用するならリシャフトしてでも入れた方が良いと私は考えています。
ピンツアーのハイブリッド用シャフト173-85は剛性も高く低価格で手に入るのでドライバーにピンツアーのシャフを入れるならハイブリッドまでピンツアーを入れるのがベストだと思います。
欲を言えば、95とか105とかを作ってもらえるとありがたいですねぇ。
まとめ
ピンツアーシリーズはハードヒッターがピンを選ぶきっかけにすらなる魅力的なシャフトです。その利点を最大化してもっとコストパフォーマンスを上げて頂きたく思っております。
FWも含めたセッティングは、ピンツアーだからこそ出来ることも多いのでぜひ活用してほしい。









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