ダントツの実力
畑岡奈紗選手は黄金世代の中でも図抜けた実力の持ち主で、オフシーズンに日本に帰国してはさらっと優勝してしまいます。
アメリカを主戦場としているので、国内で活躍している姿を見ることは稀ですが先日のコニカミノルタ、日本女子オープンで計二勝しています。
スイングレベルやマネジメントもさることながら、芝への適応能力の高さも素晴らしいです。
2019年10月現在の畑岡奈紗選手の世界ランクは3位。日本勢二番手の渋野日向子選手の11位よりも常に上位にいます。東京オリンピックの出場はほぼ決定でしょう。

それではクラブセッティングをざっと見ていきましょう。
畑岡奈紗選手のクラブセッティング
番手 | ブランド | シャフト |
---|---|---|
1W | スリクソンZ785 9.5° | ミヤザキ キリ6(S) |
3W | スリクソンF65 | アッタスG7 6S |
UT | スリクソンH85(19°/22°) | ミヤザキカウラ7/8for Hybrid |
5I~PW | スリクソンZ785 | N.S.PRO950GH(S) |
ウェッジ | クリーブランド588RTX2.0プレシジョンフォージド 50°/54°/58° | N.S.PRO950GH(S) |
パター | ピン・スコッツデールTR パイパーC | 不明 |
ギア契約はダンロップですので、スリクソンのクラブが多いですね。
畑岡奈紗選手はあまりクラブの変更を頻繁に行う選手ではないので、昨年のセッティングとあまり変更していません。
パターだけピンのセンターシャフトのものを使用しています。
では、深読みしていきます。
筆者の深読み
ドライバー
ダンロップ契約の選手で使っている人が多いZ785のドライバーを使用しています。

シャフトはミヤザキのキリ。
6Sのスペックはトルク4.0の先中調子です。
ちなみに、畑岡奈紗選手の平均飛距離は265y。アメリカでは36位なのですが、日本のランクだと1位の穴井選手が261yなので、かなりの飛距離です。
確かに日本女子オープンを見ていても、同じ組の大里選手よりもはるかに飛ばしていてさすがだなぁと思いました。
スペックは6Sですし、ミヤザキシャフトはトルクが高めなので適切なスペックだと思いました。
フェアウェイウッド
ウッドは3番のみで、一つ前のF65。シャフトはアッタスG7です。
マイルドなダブルキック(キックポイントが二つある)のシャフトで、私も大好きなものです。
このシャフトはドライバーに装着しているキリよりも少し硬いですし、捕まりもやや穏やかになると思います。
このシャフトも長く使用していますね。他にも香妻琴乃選手なども使用していたシャフトです。
マミヤシャフトが3大メーカー並みの精度で製造できるようになってきた時期のシャフトで、少し前のモデルながら固定ファンがいる珍しいシャフト。
ハイブリッド
ハイブリッドは、ドライバーと同じ年式のH85。
シャフトは純正カスタムのミヤザキカウラのハイブリッド用。トルクは3.4で中調子。
フェアウェイウッドは3番だけなので、ハイブリッドは19°から入れています。飛距離が出る故に長めのハイブリッドを入れているのでしょうか。
アイアン
アイアンは定番のZ785。シャフトもN.S.PRO950ですから、特別なスペックという感じではありませんね。
番手は5番からPWです。
このモデルは度数のわりにスピンがかかって飛距離があまり出ませんが、畑岡奈紗選手は飛距離に困ってなさそうなので納得です。
これ、けっこうアマチュアの方にも参考にしてほしいのですが、畑岡選手のドライバーの平均飛距離は265yです。
男性アマでもかなり飛ばし屋と言われる飛距離ですね。それでもアイアンのシャフトはN.S.PRO950なわけです。
個人的には、このくらいが適正スペックだと思っています。なぜか男性はダイナミックゴールドやプロジェクトXに走りますが、正直オーバースペックにも程があります。
だいたいのアマチュアはN.S.PRO950で十分です。
ウェッジ
ウェッジは松山英樹選手も使用するプレシジョンフォージド。
ストレートネックで、Z785のアイアンからの顔のつながりも良いでしょう。
もちろんステージによってバウンスなどは変更しているとは思います。
度数は50°、54°、58°の三本。
他の選手に比べてハイブリッドとウッドの本数が少ないのでウェッジは贅沢に三本入れることが出来ているのでしょうね。
パター
2013年発売のセンターシャフトのモデルを使用しています。
これも長く使っていると思われますが、理由は不明。現行モデルとの違いは、ヘッドサイズくらいですかね。
現行のパイパーCは少し大きいのでそれが好みでないのかもしれませんね。
畑岡奈紗選手のクラブセッティングは…
飛ばし屋ならではのシンプルなセッティングです。
ウェッジ3本入れられるのは、やはり長いクラブの本数を絞っているからでしょう。
セッティングの方向性であったりシャフトスペックはほとんど変えることなくプレーしているのも特徴です。
パターはいつ変えるのでしょうか。
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