三浦技研の継承者
Y-GRINDのYは三浦義貴氏のイニシャルをとったネーミングです。三浦イズムの継承者である三浦義貴氏が考えるアイアンの理想形こそがY-GRINDです。
この記事では、三浦技研Y-GRIND Limited MB Type-Dを特集して、Y-GRINDの特徴を考察し、三浦義貴氏の思想を紐解いてみようと思います。
三浦技研Y-GRINDシリーズの特徴
現在までに発売されたY-GRINDは、Limited MBのType-D、Type-F、MB5005 Y-GRINDの3モデルです。
3つのモデルに共通しているのは、以下の3点。
三浦技研のホームページではこれを”使い手に馴染む”と表現しています。構えた瞬間にビビッと鋭いものを感じます。ずっとアドレスしていたくなるような面構えで、持った人にしか分からない美しさがあると思います。
圧倒的に硬派な印象を持つアイアンであることは間違いないでしょう。
三浦技研Y-GRIND Limited MB Type-Dのデザイン
バックフェース
バックフェースのデザインは、シンプルです。このLimited Model MB Type-Dがどれをベースに作られているかは分かりません。
このデザインを考慮するとMB5003などのモデルがベースになっているのではないかと思いますが、現物を持っているわけではないので不確かです。
ブレード形状
ブレードは一定の肉厚でトゥ側は比較的丸い削り方です。
35°というのもあって、ネック側は少し膨らみがあり、いかにも硬派な印象を与えます。
ソール
三浦技研の最近のモデルとは違い、ソール形状はフェースラインに平行しています。
ソールもネック側がもっさりしていて、ネックに重量が偏っていそうなデザインです。
多少低重心にはなっているのかもしれません。
フェースとネック
スコアラインはネックのギリギリまで寄せてあり、尚且つトゥ側が詰めてあるように見えます。
ネックは長く太い古典的なスタイル。これが、捕まりの良さにも影響しているような気がします。
試打データ
ヘッドスピード | 42.3m/s |
ボールスピード | 57.6m/s |
平均キャリー | 171y |
平均トータル | 180y |
平均サイドスピン | 503rpmドロー |
平均バックスピン | 6834rpm |
平均打ち出し角 | -2.2° |
平均打ち上げ角 | 25.1° |
最大の高さ | 51y |
落下角度 | 55° |
左右ブレ | -15y |
GC2での計測結果では、ドロー回転が500rpmほどかかり、やや大きめの曲がり幅となりました。また、打ち上げ角は25°を上回る非常に多きなものになっています。
平均キャリーは171yで、35°としてはドロー回転が強めなのも影響して飛んでいます。718CBでも170yを切ることも多いので、悪くないでしょう。
落下角度55°というのも以上に大きいですね。ドローしつつ、バックスピンもしっかりかかっているので技術があれば強い味方になることは間違いないでしょう。
三浦技研Y-GRIND Limited MB Type-Dのセッティング
まず、三浦技研Y-GRIND Limited MB Type-Dを打てる人を定めてみたいと思います。
ズバリ、ハンデ5以下でヘッドスピード43m/s以上です。
ヘッドの特性は以下の通り。
- やや捕まる
- かなり高重心
- スイートエリア激狭
これに対してどれが自分にとって有益でどれがデメリットになるのかを考えて組んでいきます。
基本的には、捕まりの弱いシャフト、例えばモーダス130やKBS C-TAPER、プロジェクトXなどが相性良いかなと思います。
データチャート
チャートにすると、このアイアンの魅力は伝わりませんね。スピン性能が高いのは単純にロフトが寝ているからだと思うのでこのアイアンならではの特徴でもないと考えられます。
総合評価
大変難しいので、おススメはしませんが、選ばれし人たちには体験してほしいとは思っています。
割とやさしいモデルが多い三浦技研の中でもY-GRINDは特に硬派で難しいモデルと言うことなのでしょうか。
おススメ度
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