飛び系アイアンのベンチマーク
ゼクシオアイアンは時代と共に変化してきたアイアンと言えます。
それは当然のことで、ゼクシオがターゲットとしているユーザーが年々高齢化しているからです。それが最も現れるのがアイアンのロフトです。
これまで30°付近で推移していたものがゼクシオ13アイアンでは7番が28°です。これはもう飛び系アイアンです。そう考えるとゼクシオのアイアンは飛び系アイアンの先祖のようなものです。
今回はゼクシオ13アイアンを試打データをもとに評価していきます。
ゼクシオ13アイアンのデザイン
かなりイメージが変わるデザインになりました。構造で言えばこれまでのような明らかなポケキャビではなくキャップバックに近いです。
こうしてみると、完全に蓋をされているというほどでもなく、少し隙間が見られます。
中々のグース。ソールはテカテカですが、色分けは何箇所かで見られます。
フェースは大きく、ロフトも立っているのでゼクシオの顔はそのまま。
ブレードが薄く見えるようにスコアラインの色付けを工夫してあるように見えます。
ソールのボリュームはこのアングルから見れば明らかです。
ゼクシオ13アイアンのスペック
ゼクシオXアイアンとは違ってバウンスは小さいです。
7番のロフトが28°。このくらいで今後も落ち着きそうな気がしますね。
試打データ
ゼクシオ13アイアン7番×純正カーボンSR
| ヘッドスピード | 46.7m/s |
| ボールスピード | 60.9m/s |
| 平均キャリー | 197y |
| 平均トータル | 209y |
| 平均サイドスピン | 55rpmフェード |
| 平均バックスピン | 4964rpm |
| 平均打ち出し角 | 0.6° |
| 平均打ち上げ角 | 22.2° |
| 最大の高さ | 51y |
| 落下角度 | 53° |
| 左右ブレ | 3y |
まさかのゼクシオ用のSRフレックスではありますが結果は素晴らしかったです。今回は5球の平均データを掲載しています。平均キャリーは200yに近く、スピン量は5000rpm近くかかっています。
この高次元のバランスを実現するのに必要なのが初速。ゼクシオ13アイアンの初速は約61m/sです。ロフトに対してはやや速いという程度ではありますが、スピンがかかるエリアで初速が出ているのは本当に価値があると思います。
サイドスピンはフェード気味ですが、完全なストレートも出ます。サイドスピンの少なさはこのアイアンの決定的な評価ポイントです。打ち上げ角は22°ほどで、そこまで高くありません。つまりかなり際どいところでバランスが取れているということです。スピンがかかっていなければ弾道が低くて評価も爆下がりでしょう。
ゼクシオ13アイアン7番×N.S.PRO850GH DST
| ヘッドスピード | 45.2m/s |
| ボールスピード | 59.6m/s |
| 平均キャリー | 197y |
| 平均トータル | 209y |
| 平均サイドスピン | 270rpmフェード |
| 平均バックスピン | 4481rpm |
| 平均打ち出し角 | 2.0° |
| 平均打ち上げ角 | 22.4° |
| 最大の高さ | 49y |
| 落下角度 | 52° |
| 左右ブレ | 14y |
スチールシャフトの純正は850です。ゼクシオXではDSTではありませんでしたが、こちらは専用品のDSTです。
フェードになりました。今回試打計測した5球全てがフェードでした。
スピン量が非常に安定しているので高さも揃っています。
ゼクシオ13アイアンの良い点
- 初速がよく出る
- スピンがよくかかる
- 一定の弾道が出る
- 方向安定性が高い
ゼクシオ13アイアンのイマイチな点
- 強いて言うならキャリーがバラつく
- 見た目はゴリゴリのゼクシオ(なのに真っ直ぐ飛ぶ不思議)
ゼクシオ13アイアンは名器か
正直今作のゼクシオ13シリーズはやりすぎです。
あまりにも良い製品を一気に出してしまっています。ユーティリティもFWも完成度がトップレベルな上に、革命的に進化したゼクシオXドライバーも見逃せません。私の名器リストにゼクシオを掲載したことはないのですが、今作は複数リストインすることは間違いないと思います。
ゼクシオ13アイアンは見た目が気にならなければ、文字通り全ゴルファーにとってメリットのあるクラブに仕上がっています。これは名器ですよ。
ゼクシオ13のセッティング
純正で良いです。純正が良いです。マトリックスチャートではG425アイアンの右あたりです。
試打データを見る限りゼクシオ13アイアンは、大型の飛び系アイアンの特徴が出ているのでフェード系になりました。これを変に硬いシャフトにしては勿体無いです。なので純正で使ってください。HS50m/sオーバーの私が言っているのですから信じてください。
データチャート
こんなアイアンが売られてしまうのはチートです。ゼクシオ13アイアンは究極にやさしく、究極に高性能です。ゼクシオ13アイアンがこの先10年飛び系アイアンのベンチマークになることは確実です。
総合評価
とんでもないアイアンです。
ゼクシオ13アイアンは、高性能なだけでなく誰もがその性能を引き出せる寛容性を持っています。しかもそれが全国どこでも、大概のゴルフショップで買えるわけです。買わない理由なんてどこにも見当たりませんよ。
おススメ度
(5 / 5)
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