完全な独立モデル
ゼクシオXアイアンの歴史を遡るとゼクシオフォージドアイアンに辿り着きます。出始めた頃はスリクソンZ500系とよく似たフレーム形状だったのが懐かしいです。私がレビューを始めた頃によく売れていたモデルで、その後数年経過している今でも中古での流通が少ない良モデルです。
2023年に登場したゼクシオXアイアンは7番のロフト28.5°とかなりストロングになりました。形を見るとゼクシオフォージドの名残がありますが、もはや完全なオリジナルデザインに進化しています。
今回はそのゼクシオXアイアンを試打データをもとに評価していきます。
ゼクシオXアイアン(2023)のデザイン
フレーム形状は非常にシンプルです。細めのフレームの中にバッジが貼られています。
ここも「X」のマークだけでゼクシオとはどこにも書いていません。
このアングルが面白いです。ソールの前後で色が違います。さらに後方ネック側にも色が違うところがあります。
2023年モデルのゼクシオXアイアンは過去モデル一シンプルで何も言及することがありません。
和顔のアイアンという感じです。少しのグースとやや大きめのヘッドではありますが、直線的なブレードが違和感を消しています。
ゼクシオXアイアン(2023)のスペック
4番からSWまであります。
これだけ揃っているのであれば、SWまでゼクシオXにしてしまうのが賢明でしょう。よく見るとハイバウンスなんですよ。
試打データ
ゼクシオXアイアン(2023)×ダイナミックゴールド95 S200
ヘッドスピード | 45.1m/s |
ボールスピード | 59.6m/s |
平均キャリー | 195y |
平均トータル | 207y |
平均サイドスピン | 350rpmフェード |
平均バックスピン | 4636rpm |
平均打ち出し角 | 2.3° |
平均打ち上げ角 | 22.5° |
最大の高さ | 49y |
落下角度 | 52° |
左右ブレ | 17y |
今作は純正シャフトがダイナミックゴールド95になりました。これまで日本シャフト製を多く採用していたので大きな変更点です。弾道はなんとフェードでした。DG95はかなり捕まるイメージのシャフトなのでこれまた驚き。
スピン量はゼクシオ13アイアンよりもなぜか少なくなってしまいましたが、初速は平均で60m/s近く出ているのでキャリーは平均195yと抜群の飛距離性能です。
打ち上げ角度もかなり揃っていて、縦距離も1球を除けばかなり安定しています。2023年モデルのゼクシオシリーズはとにかく安定の一言に尽きます。
ゼクシオXアイアン7番×純正カーボンS
ヘッドスピード | 47.0m/s |
ボールスピード | 59.5m/s |
平均キャリー | 195y |
平均トータル | 207y |
平均サイドスピン | 266rpmフェード |
平均バックスピン | 4581rpm |
平均打ち出し角 | 1.7° |
平均打ち上げ角 | 22.7° |
最大の高さ | 49y |
落下角度 | 52° |
左右ブレ | 12y |
平均初速は60m/sをやや下回りました。ですが、距離は常にキャリー190yを超えていて飛距離性能の高さを維持しています。
ドローもフェードも出ますが、ストレート弾道に近い少ないサイドスピン量です。
これだけの数打っても安定しているのが凄いです。ただ、カーボンシャフトよりもスチールの方が相性は良いと感じました。
ゼクシオXアイアン(2023)の良い点
- 安定性が高い
- 初速が高い
- 飛距離が楽に出る
- 打感が良い
- 面構えが良い
ゼクシオXアイアン(2023)のイマイチな点
- 棲み分け的にももう少しスピンが欲しい
ゼクシオXアイアン(2023)の凄さ
究極に良いアイアンって何なのかを考えるとき、やはり思い浮かぶのはT100アイアン。あのアイアンが良かったのは試打データが信じられないほど安定することでしたが、その根幹にライ角の安定があると考えています。
ゼクシオXアイアンにもそれを感じる時がありました。打点が安定する要因としてこのライ角の安定は非常に重要。フェースの向きがわかりやすいモデルは数多く存在しますが、フェースの下の面がどういう向きになっているのかも感じることが出来ます。
ゼクシオXアイアンのセッティング
基本的に軽量スチールシャフトの方が良いと思います。それは軽量スチールが高さを出す成分が多分に含まれているからです。

ヘッドとしてはシャフト依存度が低いので、G710の近くです。
データチャート
スピン量以外にほとんど減点する要素はありません。スピン量だって、ゼクシオ13がやたらかかるから見劣りするだけで、ロフトや飛距離に対しては別に悪くないと思います。
総合評価
ゼクシオXアイアンは打感も良くて、性能も高い上に面構えもキマっています。
左が怖くないアイアンだから高評価するとかいうことは基本的にしませんが、安定性の表れであることは間違いありません。純正シャフトの選択も中々興味深いですがこれは売れるんじゃないかと感じています。
おススメ度 (4 / 5)
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