軟鉄ボディで万人受け
ゼクシオエックスアイアンは、ゼクシオフォージドアイアンの流れを組むアイアン。源流を辿ればZ500系のフレームに似た形状にフェースを溶接したアイアンでしたね。
ロフトは年々ストロングになっていき、2021年モデルのゼクシオエックスでは前作同様29°に。最近こういう軟鉄ボディで飛び系の領域に侵入してくるモデルが増えてきましたね。
それはおそらくこれまでマッスルバックや打感の良いアイアンを使っていた層が高齢化していき、そこに需要が生まれたからでしょう。ただ、まだこの領域は成熟していないので、スピンバランスに難があるアイアンが多いというのも事実。
果たしてゼクシオエックス2021年モデルがその辺りをどう味付けしているのか見ていきましょう。


ゼクシオエックス2021のデザイン
基本的な形は前作のゼクシオエックスから継承しているように思います。
2021年モデルのゼクシオエックスはフレーム部分のトゥ側に肉厚が足されています。流行りの慣性モーメントですかね。
ゼクシオエックス2021アイアンのカラーリングはこの何とも言い難い緑色。バックフェース内のバッジはテカテカでちょっと派手目。
ゼクシオエックス2021アイアンでゼクシオとしては初採用?のVソールを搭載。ソールが特別厚いわけではありませんが、抜けを演出するダンロップの得意技。私はこのソールが好きなので好印象。
ただ、スリクソンほど出っ張っているわけではないので効果は薄そうですね。
フェース形状に変更はなさそうです。少しオフセットされていて、ネック部分まで高さのあるフェースなので、比較的スイートエリアは広そう。
試打データ
ヘッドスピード | 48.0m/s |
ボールスピード | 59.8m/s |
平均キャリー | 198y |
平均トータル | 211y |
平均サイドスピン | 268rpmフェード |
平均バックスピン | 4524rpm |
平均打ち出し角 | -0.7° |
平均打ち上げ角 | 21.3° |
最大の高さ | 47y |
落下角度 | 51° |
左右ブレ | 4y |
ロフト29°としてはなかなかの初速性能で、飛距離も良く出ています。バックスピン量はそこまで多くありませんが、落下角度が大きいので大抵の人には問題なく使えると思います。
サイドスピンは意外かもしれませんが、フェードでした。曲がり幅は小さく300rpm台に収まります。
ゼクシオエックスはドライバーでも弾道の安定感を評価しましたが、アイアンでも同じように高評価したいですね。打ち出し角もほぼ真っ直ぐですし、これはスコアにつながるアイアンと言えそうです。
縦距離のブレは少し大きいかなとは思いました。
ゼクシオエックスの打感
軟鉄のアイアンに求められるものは、やはり打感です。ゼクシオエックスアイアンは、フル軟鉄ではありませんが、打感は十分に合格点かなと思います。
ただ、特別感動するほどでもないので、あくまでオマケくらいに思った方が良いです。打感で選ぶならもっと他にたくさんありますので、ご注意ください。
シャフト
今回、ゼクシオエックスアイアンの試打には純正のスチールを選びました。
一見普通のNS950neoに見えますが、良くみるとDSTと書かれています。これはダンロップ用の純正シャフトにこれまでも採用されてきた仕様。デュアルスピードテクノロジーの略です。気持ち柔らかくなっているシャフトが多かったですが、ゼクシオエックスでは特に違いを感じるほどでもありませんでした。
データチャート
飛距離にやや偏った評価となりました。特別前作のゼクシオエックスから進化したところは見当たらないので、感動はゼロ。それでも打感が良かったり、ロフト設計は万人うけするでしょうから、おススメ度は高め。
総合評価
アイアンを評価するのは本当に難しいです。ドライバーのように進化する余力もあまり残っていませんし、構造やサイズの限界があります。無難と言えばそれまでですが、ゼクシオエックスアイアンの魅力は打感の良さと、飛距離性能。それがスコアに繋がるかは人によるので、試打して確かめる必要があるでしょう。
おススメ度
ゼクシオエックスは920の安さが異常。
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