ゼクシオの最高峰
ゼクシオプライムは代々ゼクシオのさらなる軽量モデルとして君臨してきました。価格も2周りほど効果でまさにプライムなアイアンです。
今作からはワイドソールになり、見た目が大きく変わりました。これまでの易しさと振りやすさをどう継承したのかレビューしていきます。
試打データ
ヘッドスピード | 44.8m/s |
平均キャリー | 187y |
平均トータル | 196y |
平均サイドスピン | 57rpm |
平均バックスピン | 7077rpm |
平均打ち出し角 | -0.9 |
平均打ち上げ角 | 18.4 |
左右ブレ | -2y |
ゼクシオプライムは7番のロフト角が28°で、ノーマルのゼクシオより1°立っています。
ここまでの厚いソールにしてはロフトが立っていないように感じました。データを見ると、非常に面白いです。
同じロフト角のアイアンにはM6(28.5°)、ホンマTW747P(28.5°)、Mグローレ(27°)があります。飛距離は度数なりに出ていて、バックスピンに関しては非常に優秀でした。
なかなかこのロフトで平均7000rpmを出すのは難しいです。
徹底的な低重心化
ロフトのわりにバックスピンがかかる理由はおそらく重心の低さです。
ゼクシオプライムのアイアンには、タングステンニッケルウェイトが配置してあります。高比重タングステンニッケルがヘッドの中央から先にかけて配置。さらにその上からもタングステンニッケルをかぶせています。
これが低重心に大きく貢献しており、高いバックスピンを実現したものと思います。
合計55gほどの重い金属がソールにあるわけです。この手のロフト角のアイアンではもはや必須となりつつある手法でしょう。
そうしないと球が上がらず、最悪の場合ドロップしてしまいますから。
方向性の特長
打ち出し角がややピーキーでしたが、サイドスピンがうまくカバーしてくれます。
左に打ち出すとフェードがかかり、右に打ち出すとドローになるということです。ですから、サイドスピンはフェードもドローもどちらも出ます。
アイアンでは少し珍しい挙動ですね。ブレの幅は14yなので悪くないでしょう。
打っている感覚はどこに当たってもだいたい同じではっきり言ってつまらないですが、勝手に飛んである程度集まってくれるので非常に楽です。
シャフト
シャフトは中調子で癖のない仕様。シャフト単体重量がSRで47gと超軽量です。ですが、トルクは3.8としなりが強すぎるということはありません。
なので、打ち始めから素直に振ることが出来ました。さすがゼクシオ…
デザインは漆の伝統工芸品を思わせるあずき色で、なかなか乙。
データチャート
度数に対する飛距離はそこまで飛んでいないので評価は低めになりました。一方で安定性とスピン量は最高評価の10点。
特に、縦の安定性が素晴らしく、縦で4yのブレでした。左右も14yなのでそこそこでした。
しかし、価格は相変わらず高いので低評価。もちろん、価格も含めてプライムですから仕方ありませんが…
総評
デザインは前作の方がアイアンらしい形だったので好きでしたが、これは時代の流れかと思います。ソールがここまで厚くなればラフでの安心感は間違いなさそうです。
ただ、案外アンジュレーションに弱い側面もありますので気を付けてください。
見た目に反してバックスピンがかかったり、飛距離がそこまで大したことなかったりするのには驚きました。
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