エピックフラッシュシリーズのアイアンとして今回ラインナップに加わったのがX-FORGED STARアイアンとエピックフォージドスターアイアンの二種類です。
前作のエピックではエピックスターアイアンとエピックプロとして発売していました。エピックプロの位置づけが今回評価するX-FORGED STARだと思われます。
ロフト角は7番で29°。「X-FORGED」と名の付くモデルは単一パーツの削り出しであることを示しています。
軟鉄鍛造の単一パーツゆえに、ヘッド重量は最重量クラスで、N.S.PRO950GH neoを組んでも422gになります。
クラシックロフトのX-FORGEDとほとんど同じ重量です。
では、試打データを見ていきましょう。
試打データ
N.S.PRO950GH neo(S)
ヘッドスピード | 44.4m/s |
平均キャリー | 188y |
平均トータル | 199y |
平均サイドスピン | 20rpmストレート |
平均バックスピン | 5790rpm |
平均打ち出し角 | 0.8 |
平均打ち上げ角 | 18.6° |
左右ブレ | 2y |
ストロングロフト用のハイスピンシャフトとして新登場したN.S.PRO950GH neoです。29°としては6000rpm近いバックスピンがかかり、落下角も50°と大きいです。
しかし、高さの最高到達地点は41yとよりストロングロフトのエピックフォージドスターの方が高かったです。
おそらく、X-FORGED STARは単一パーツ故に重心を低くするのが難しいのでしょう。ある意味マッスルバックと同じような原理が作用しているのだと思います。
もちろん、見た目から分かるように低重心設計ではありますが、タングステンのような高比重の金属を入れるような効果は得られません。
平均キャリーは188y、最高飛距離はキャリーで193yでした。縦10y、横3yの幅に収まっています。
ストロングロフトのアイアンは縦を集めるのが難しい印象なので、これはこのクラブの特性というよりストロングロフトの特性でしょう。
また、サイドスピンの少なさが非常に良いですね。
打っている時も、高い確率でクリーンヒットしていたのでシャフトとの相性の良さを実感しました。
MODUS105(S)
ヘッドスピード | 46.9m/s |
平均キャリー | 178y |
平均トータル | 188y |
平均サイドスピン | 480rpmフェード |
平均バックスピン | 6641rpm |
平均打ち出し角 | 3.5 |
平均打ち上げ角 | 20.5° |
左右ブレ | 19y |
モーダス105の試打データです。重量が426gですので、飛びません。
ちなみに、シャフトトルクは950neoと同じなのですが105の方がパリパリしていて硬く感じます。
最大飛距離はキャリーで181yでした。縦7y、横17yのブレ幅です。
サイドスピンが950よりも増えてしまいました。これはストロングロフトようにチューンされた950neoを褒めるべきなのでしょうか。
単純に元調子になってシャフト重量が上がっているから右に寄っているとも考えられます。
客観的に見て、105を挿して426gになるのはかなり重いですから、ややハードスペックだというのは認識した方がよさそうです。
バックスピンは950neoよりもさらに増えて6600rpm程かかります。29°というのを考えれば非常に優秀な数字だと思います。
ビジュアルで見る弾道
黄色が950、赤が105です。
こうしてみると、最高点が105の方がだいぶ手前にあるのが分かると思います。
見た目
見た目の特徴は、ネック側のフェースの高さだと思います。
ネック側までフェースを高くすることでフェース面の形が長方形に近づき、ミスショットに強くなります。
ソールの厚さは普通くらいで、X-FORGEDに比べると分厚いです。
構えるとこんな感じ。フェースがやたら大きく見えますが、長くはありませんね。
X-FORGED STARはX-FORGEDほど小ぶりでもないし、難しそうな見た目ではありません。
打感や感覚的なこと
X-FORGED STARの打感はまずまず良いです。
しかし、同じ軟鉄ボディでも単一パーツでないAPEXシリーズの方がだいぶ打感が良いと感じました。
ただ、音はやはり重低音の所謂軟鉄の音がします。
データチャート
飛距離と安定性はやや高評価しました。
一番良かったのは、スピン量でしょう。間違いなく満点の評価をして良いと感じました。
実を言うと、エピックフォージドスターのアイアンよりもこちらのX-FORGED STARの方が易しいと思いました。
総評
X-FORGEDとのコンボアイアンにできれば面白いな、と思いました。
しかし、確かキャロウェイはそういったことに対応していなかった気がするので、2セット買わないといけないかもしれません。
ストロングロフトでありながら、重量のあるヘッドなのでヘッドスピードをあげて距離を伸ばすというアイアンではありません。
今現在軟鉄ボディの重いヘッドを使っている人が、スピン性能はそのままでもう少し距離を出したいなら選択肢に入ると思います。
バランスの取れた良いアイアンだと思いました。
おススメ度
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