中空マッスルのパイオニア
現在でもあまり種類が多いわけでは無い中空のマッスルバックデザイン。
中でも、最も早くから発売していたのがこのTMBアイアンです。特徴的な見た目や、2番アイアンまで用意されたロフトでロングアイアンだけ使うプロもいます。
ヘッドはステンレスボディで鋳造製法。タイトリストの鋳造はやや製造誤差が大きいので、あまり信頼していませんが、まぁ静かにしておきます(笑)
番手ごとに独自の重心設計をするためのタングステンインナーウェイトが装着されていますが、デザインはマッスルバックそのもの。
うまく仕上げたなぁと感心します。
早速試打データを見ていきます。
試打データ
今回は、フェードとドローを打ち分けてみましたので、それぞれの試打データを用意しました。
シャフトは両方ともダイナミックゴールドS200です。
フェードの試打データ
ヘッドスピード | 47.1m/s |
平均キャリー | 168y |
平均トータル | 175.7y |
平均サイドスピン | 680rpmフェード |
平均バックスピン | 7684rpm |
平均打ち出し角 | 3.5 |
平均打ち上げ角 | 22.1 |
左右ブレ | 20y |
飛距離はロフト33°なりの物かと思います。タイトリストのCBよりも一回り飛ぶようなイメージです。
バックスピンは中空にしては非常に良くかかっていて、7000rpm後半です。実は落下角度も53°でかなりハイレベルです。
組み合わせるとしたらMBの方が合いそうな試打データですね。
ドローの試打データ
ヘッドスピード | 42.7m/s |
平均キャリー | 185y |
平均トータル | 198y |
平均サイドスピン | 852rpmドロー |
平均バックスピン | 4130rpm |
平均打ち出し角 | 0.4 |
平均打ち上げ角 | 21.7 |
左右ブレ | -21y |
これでようやく中空っぽいデータになりますね。
飛距離は、平均キャリーで185yですから、APEX PROやi210と同等の飛距離性能と言えそうです。
その代わりと言っては何ですが、バックスピンが減っています。ただ、それでも落下角は50°近いので、悪くないでしょう。
ドローを打つと、サイドスピンが結構増えるのでコントロールは簡単ではありません。ただ、シャフトがダイナミックゴールドで無理やりドローにしているので、シャフトで変わると思います。
タイトリストのアイアンは、フィッティングするとまるで別のアイアンになるのでぜひ色々なパターンで試打すると良いでしょう。
球のブレはフェードもドローも20yくらいで、ブレ幅は10y以内でした。安定感はどちらでも同じくらいです。悪くないと思います。
打感と操作性
打感は他にない特徴的なものです。
パチンと叩いたような音がして、感触も音と同じで硬いです。中空構造でステンレスなので、見た目からは想像がつきにくい打感だと思います。
デザインはメッキしてあるので軟鉄っぽいので騙されないようにしましょう(笑)
デザイン
構えた時の顔は、MBに似ている気がしました。
小ぶりなヘッドですが、ややグースが効いています。安心感はほとんどありませんがかっこいいです。
前から見たフェース形状はやはりMBに似ています。スコアラインの先のスペースが小さくて楕円を半分に切ったような形をしています。
ソール自体はAP3くらいの厚さがありそうですが、黒い部分があるのでもう少し小さく見えます。
データチャート
ドローの時の飛距離でも33°のライバルメーカーの中空構造や充填剤系の方が飛んでいますので満点ではありませんが高評価。
安定性やスピン量、易しさはシャフト次第なので念入りにフィッティングすればかなり武器になると思います。
しかし、セットで定価18万はちょっと高すぎるかと思います。2番アイアンまで設定されているので、ロングアイアンをコンボで組むなら悪くないでしょう。
総評
タイトリストTMBは十分価値のあるアイアンだと思います。
これをセットで入れるとなると、もっと良いアイアンはありますが単品ならアリ。正直、総合的にはP760の方が良いです。
それでも2番まで設定されていたり、このかっこいい見た目は他に類を見ません。
他の人と違うのを使いたい人は是非。
おススメ度



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