タイトリスト唯一の大型ヘッド
タイトリストといえばハードスペックで上級者厩舎向けモデルが多いイメージを持っている方も多いかもせれません。
今回レビューするのはそんなタイトリストの中では最も易しいモデル、T300アイアンです。
7番でのロフトが29°とストロングで、大型のヘッド、トゥ側に多く配置されたタングステンなど易しいチューニングが目立ちます。
T300はAP1の後継で、鋳造のボディに樹脂や金属バッジを張った複合素材のヘッドなのは変わりません。
度数で言えばゼクシオのライバルになりますが、タイトリストとしてはあくまでスコアアップを目標としていますから、コントロール性がどの程度あるのかがポイントです。
それでは試打データを見ていきます。
試打データ
Titleist KUROKAGE 60
ヘッドスピード | 47.2m/s |
平均キャリー | 200y |
平均トータル | 214y |
平均サイドスピン | 63rpmドロー |
平均バックスピン | 3674rpm |
平均打ち出し角 | 2.1 |
平均打ち上げ角 | 21.5° |
左右ブレ | 5y |
まずは、カーボンシャフトです。T300だけに設定されているタイトリスト用のクロカゲです。デザインは、TS2の純正シャフトと同じです。
キックポイントは中調子で、トルクは3.1と高め。
ズバリ、捕まりにくいです。試打した最初の2球は見事にスライスしました。そのくらい動かないヘッドです。
Tシリーズの中でT300だけはかなりオートマチックでヘッドを操作して捕まえたり開いたりするのは難しいと感じました。
逆に、いつも同じスイングを出来ない方はスイング中のヘッドの動きを学べるので、このようなアイアンを使うといいでしょう。
カーボンでトルクも大きいので、切り返しで手が無駄な動きしても吸収してくれます。
飛距離は、最大でキャリー203yでした。縦ブレ9y、横ブレ23yで、あまり知度の高いショットができるヘッドでは無いという印象。
7番で29°ということを考慮すると、かなり飛んでいると思います。
N.S.PRO950GH neo
ヘッドスピード | 48.4m/s |
平均キャリー | 188y |
平均トータル | 199y |
平均サイドスピン | 124rpmフェード |
平均バックスピン | 5299rpm |
平均打ち出し角 | 1.7 |
平均打ち上げ角 | 21.5° |
左右ブレ | 9y |
ストロングロフト用のシャフトです。
最大飛距離はキャリーで189y、縦ブレ3y、横ブレ26yでした。
バックスピンもそこそこかかっていて、バランスの良いデータだと思います。試打した3種類のシャフトの中では最も弾道が高かったです。
方向性はフェードですが、バックスピンはあまり増えず飛距離は維持されました。
ヘッドとの相性はこのシャフトが一番しっくり来て、再現性も高かったです。
モーダス105
ヘッドスピード | 47.7m/s |
平均キャリー | 188y |
平均トータル | 199y |
平均サイドスピン | 230rpmフェード |
平均バックスピン | 5263rpm |
平均打ち出し角 | 1.7 |
平均打ち上げ角 | 21.5° |
左右ブレ | 10y |
平均飛距離こそ950と同じになりましたが、安定感はありません。
最大飛距離はキャリーで200y。縦ブレ20y、横ブレ16yでした。
飛距離のボリュームゾーンはキャリー180yで、バックスピンが6000rpm弱。あまり飛ばなくていいという方にはありかもしれませんが、それならT200の方が優れています。
わざわざT300にするのなら、飛距離にアドバンテージがあるカーボンか950にするのがおススメです。
ビジュアルで見る弾道
オレンジがカーボン、緑が950、赤がモーダス105です。
こうして見ると、緑の950がほとんど同じ弾道で打てているのが分かります。
T300の見た目
深い中空でなにやら色々付いています。
ヘッドは面長で、グースネック。もうこの時点で被りにくかったです。
ネックの出っ張りが正面からでも確認できます。
データチャート
飛距離は度数に対して飛んでいるので満点の評価。
安定性が低いのはヘッドの特性なのでやや低い評価です。ただ、シャフトとスイングによるので、組み合わせに工夫が必要です。
オートマチックなヘッド故に、易しさも高評価。
総評
飛ばない人向けという感じです。
タイトリストとは思えないくらい易しいですし飛びます。
ただ、打感と音は硬くて気持ち悪いです。それらを気にしないというならかなりおススメ出来ます。
おススメ度
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