止まらないストロングロフト化
アイアンはプレーヤーの高齢化と共にストロングロフト化が進んでいます。私のように若かったり、飛ばし屋だと必然的に選択肢が少なくなってしまう悲しい事態でもあります。
アイアンは飛べば良いわけではありませんが、飛んだほうが楽ではあることは確か。ただ完成度の高いアイアンは少なくなってきているとは感じるのでその辺りが注目のポイントになってくると思います。
今回特集するのはキャロウェイローグSTシリーズのMAX OS。オーバーサイズの略で大型ヘッドであることはネーミングから分かるのですが、ロフト体系はちょっと複雑。ローグST MAX OSは7番で28.5°なのでローグST MAXよりも1°寝ているんです。なんとなくOSの方が飛ばしやすそうな気がしますが、そういうわけではないんですね。
ローグST MAX OSのデザイン
ローグST MAX OSアイアンのバックフェースは初代ローグスターアイアンに似ていて、2本の柱のようなものが見えます。
ローグST MAX OSアイアンとMAXの違いはバックフェースの中央ソール側の部分です。ローグST MAX OSアイアンの方は画像の通りTC101やTW757Vxのように肉抜きがされていて、よりヘッドの安定感を高めている印象。
グースは相当大きくて、いかにもキャロウェイのアイアンという感じがします。ソールの厚さも凄まじいですね。
構えるとフェースはそこまで極端に長くはないので、あまり気になりません。小ぶりとは絶対に言いませんが、オーバーサイズと言っている割にはスッキリして見えるのが不思議なところです。
ブレード厚はむっちりしていてボリューミー。
試打データ
ヘッドスピード | 43.2m/s |
ボールスピード | 60.5m/s |
平均キャリー | 202y |
平均トータル | 215y |
平均サイドスピン | 495rpmドロー |
平均バックスピン | 4462rpm |
平均打ち出し角 | -0.3° |
平均打ち上げ角 | 20.3° |
最大の高さ | 46y |
落下角度 | 50° |
左右ブレ | -15y |
試打データを見てみると、飛距離性能の高さがやはり目立ってしまします。データはあくまで平均値なので分かりにくい部分もありますから少し解説します。
まずローグST MAX OSアイアンの良さは方向の安定感です。ストロングロフトのアイアンは方向がばらつく傾向にありますが、その点は心配要りません。
常にドロー回転でありがなら打ち出し角度はほぼストレートなのも好印象でした。縦距離のブレは4yなので良くできていると思います。
バックスピン量はお世辞にも多いとは評価しませんが、かけようと思えば6000rpmくらいはかけられます。その時もキャリー200yなので、打ち方次第では実用性も戦略性も高いのではないでしょうか。
ローグST MAX OSアイアンの打感
この手のハイテクアイアンは打感が悪いと、安易に評価されることが多いのですが正直ナンセンスです。もちろん、比較対象としてマッスルバックを出すのは適切ではないのでそういうことはしませんが、客観的に言って打感は悪くないです。
樹脂感は強いですけど、結構気持ち良い打感です。音が静かなのも働いているかなとは思います。
データチャート
飛距離性能の高さの影に隠れて安定性が目立たない可能性があるので私はそこを強調しておきます。スピン量は安定していますが、多くはないのでどんなコンディションでも止まるアイアンではありませんが、扱いにくさはありません。
総合評価
ローグST MAX OSアイアンは、打ちやすくて、簡単に一定な弾道も打てるので完成度が高いと思いました。アイアンで演出する安心感って、こういうデザインな気がするんですよね。
大型ヘッドが苦手だったり、グースネックが嫌いな人は多いのですが、いつまでもチャレンジしないと自分の適応能力がなくなるので移行するなら早い方が良いと思います。









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