十分な飛びとコントロール性
ヤマハが販売しているアイアンの最上位グレードがこの018Tournamentアイアンです。
度数は攻めに攻めた35°(7番)で、構造はハーフキャビティと言っていいでしょう。飛距離を求めるというよりかは、コントロール性や打感を重視する人向けのスペックです。
ただ、これから試打データを見てもらえば分かるように、そこまでハードなアイアンではありませんでした。
さっそく試打データを見ながら性能を検証、評価していきます。
試打データ
ヘッドスピード | 43.7m/s |
平均キャリー | 176y |
平均トータル | 189y |
平均サイドスピン | 74rpmドロー |
平均バックスピン | 3856rpm |
平均打ち出し角 | 1.9 |
左右ブレ | 3y |
35°ということで飛距離は全く期待していませんでしたが、他のメーカーよりも飛ぶことが分かりました。
一方で、バックスピンのレベルは低く試打データは以前レビューしたホンマTW747Vに似ていると思います。
軟鉄で鍛造の密度の高いヘッドではあるものの、抜けが良くてスピンより落下角でボールを止めるといった感じです。
平均落下角は52°でこれはかなり高い数字です。
横から見た弾道はこのような山なりで、大きな落下角を示しています。
データのばらつきは、横方向ではほとんどなく幅は4y。しかし、縦は20yくらい前後します。スピン量ももちろん変化してはいますが、これは当て方の違いによるところが大きいです。
マッスルバックやハーフキャビティは当てる位置(特に縦)で飛距離が大きく変わります。トップさせるような打ち方なら飛ばすことも出来ますし、厚めにあてて上から落とすことも可能。
ヤマハ018はどんなに頑張っても高いボールが出るので、少し薄めに当てるくらいがちょうど良いでしょう。
打感とか諸々
打感は少し特徴的でした。
芯にヒットした時はかなり柔らかく軽い打感です。音は「スカッ」と言った感じで球がめり込むようなものではありません。
私はこのヤマハ018の打感はそこまで好きではありませんが、音はヤマハらしい良い音だと思います。
構えた感じはロフトが大きいというのとスコアラインが長く感じるので、やはりヘッドは小さめだと感じさせてきます。
しかし、実際の大きさはAPEXくらいで、小さめなだけです。この日見たタイガーウッズ仕様のテーラーメイドP7・TWと比べたらはるかに大きく厚いです。
データチャート
度数に対する飛距離性能の高さが目立つので高評価。縦距離をそろえるのが難しかったので安定性は少し低めの評価にしました。
さらに、スピン量は3600rpmほどしかなく残念でしたが落下角が大きいので何とか6点。
全体としてはまずまず高評価出来ると思います。
総評
まずは、対象となるレベルですが、中級者でも使えると思います。特にヘッドスピードが速く、7番でも160y飛ばせる人なら相性は良いでしょう。
難易度はそこまで高くありませんし、ヒットポイントのばらつきには強い方です。
打感は打って確かめてください。
おススメ度
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