30°のマッスルバック
フォーティーンのマッスルバックというと、パッと思い浮かばない人も多いかもしれません。過去モデルのTB-1000アイアンはレビューこそしていませんが、私の心に残る名作です。
今回は2022年に登場したフォーティーンRM-Bの5番アイアンを実際に購入して試打評価します。
フォーティーンRM-Bアイアンのデザイン
デザインの美しさは息を呑みます。
トゥ側が少し分厚くなっていて、ヘッド全体の重心設計とデザインの両立が図られています。
しかもトップブレードからバックフェースへの繋げ方も中々絶妙です。この角度好きです。
フェースはストレートに近いですが、それでいて超難しそうな見た目はしていません。
ブレードは流石に薄いです。そういえばRM-Bってなんの略ですかね。ウェッジのRM+ブレードのBって感じでしょうか。となると、マッスルバックではないのかしれない。
試打データ
フォーティーンRM-B 5番×モーダス120
ヘッドスピード | 46.8m/s |
ボールスピード | 61.3m/s |
平均キャリー | 209y |
平均トータル | 224y |
平均サイドスピン | 459rpmドロー |
平均バックスピン | 4175rpm |
平均打ち出し角 | -1.4° |
平均打ち上げ角 | 17.7° |
最大の高さ | 41y |
落下角度 | 48° |
左右ブレ | -19y |
なぜこうもフォーティーンのアイアンの弾道は低いのでしょうか。バックスピン量はギリギリ問題ないですが、最大高さが平均で41yはあまりに低いです。比較的最近の試打で5番のデータがある中ではPRGR02アイアン(同じく7番30°)が51yです。
方向性は穏やかなドローで、安定感は悪くないと思います。流石にTB7よりは硬さが出ていますが、それでもかなり低い部類に入ると思います。
平均キャリーは209yで、これは度数なりだと思います。打ち上げ角度はロフト23°に大して17.7°でした。フォーティーンRM-Bアイアンは、スピンはもちろん高くはありませんが、角度も低いです。打った印象としては角度によって低弾道になっていると感じました。
フォーティーンRM-Bアイアンの良い点
- デザインが極めて美しい
- アマチュアが使えるロフト体系
フォーティーンRM-Bアイアンのイマイチな点
- 打感が硬い
- 弾道が低い
- 飛びすぎることが多い
フォーティーンRM-Bアイアンの打感
ここ5年間でフォーティーンのアイアンで打感が良かったことはありませんが、RM-Bアイアンも打感は良くないです。
もはやフォーティーンはそういうもんだと思うしかないのでしょうが、柔らかい打感を求めているのであればRM-Bは最適解ではないということです。硬いです。
フォーティーンRM-Bの性能的弱点
先ほど試打データで高さが出ないことには言及しましたが、もう一つRM-Bアイアンには弱点があります。
それはミスの傾向です。フォーティーンRM-Bアイアンの典型的なミスとしては飛びすぎが挙げられると思います。そうなるとやはりRM-Bはマッスルバックアイアンではなく、あくまで30°のアイアンという色が濃いです。30°でこの構造なのだから高さが出ないのは当然ですね。
他社製品と比較
マトリックスチャートで言えばPRGR01アイアン(2020)の左あたりです。

シャフト依存度はやや高く、シャフト性能を引き出します。
データチャート
この手のスタイルのアイアンに飛距離性能が必要がはわかりませんが、度数に対する飛距離は高いです。スピン量は贅沢を言えばもう少し欲しいので、そこはシャフトで調整が必要。あとは角度ですが、これも打ち上げが高いモーダス125やプロジェクトX IOなんかにしてあげれば使えるようになりそうです。
総合評価
今回は7番が手に入らなかったというのもありますが、フォーティーンの7番アイアンは悪くないので、5番のみで試打評価しました。まさか本当に弾道が低くなってしまうとは思っても見ませんでしたが、これはやはり要注意な特徴です。
高さが出ないアイアンはスイングを容易に破壊しますので番手をどこまで入れるかはしっかりと考える必要がありそうです。と言ってもRM-Bアイアンはオンラインでの販売は終了していますので入手難易度は高いでしょう。
まぁわざわざおススメするほど良いアイアンではありませんからご安心ください。
おススメ度 (2.5 / 5)
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