新しいシャフト長の概念
アイアンのシャフト長は、これまであまり変化が無かった部分だと思います。ロフトや形状は日々変化していますが、シャフト長は最近になって全て同長のワンレングスアイアンが出てきたくらい。
今回紹介するPRGR05アイアンは、3レングスアイアンとでも言いましょうか。詳しくは後で解説しますが、中々面白い発想です。
今回は、PRGR05アイアンを試打計測して評価していきます。
試打データ
ヘッドスピード | 45.2m/s |
ボールスピード | 58.4m/s |
平均キャリー | 186y |
平均トータル | 197y |
平均サイドスピン | 246rpmフェード |
平均バックスピン | 5409rpm |
平均打ち出し角 | -0.8° |
平均打ち上げ角 | 22.1° |
最大の高さ | 47y |
落下角度 | 52° |
左右ブレ | 2y |
ロフトが30°の割にはよく飛んでいると思います。シャフトは純正のカーボンシャフトで、フレックスはSRです。
とにかくサイドスピンが少なく棒球が出るという印象でした。バックスピン量はそこまで多くはありませんが、ターゲットヘッドスピードが40m/sなのでそこは仕方ないかなと思います。
それでもヘッドスピードが速い私でもこれだけ打てるのであれば素性の良さはうかがえますね。
デザイン分析
バックフェースにV字があるのが特徴的です。フレームのスリットスリットと少しずれているのがかなり気になります(笑)
そして、ネック側を見ると、ここにもスリットが入っていますね。
さすがに削り出しの三浦技研のような深めのスリットではありません。
構造は見ての通りポケットキャビティです。ポケットは入り口が狭いですが深めのポケットになっています。
構えると、意外とPRGRらしくない直線的なフェース形状に見えます。30°にしては立って見えるし、不思議な感じ。
グースは弱めでソールも特別厚くないですね。
純正シャフトはMCが付いています。
長さ体系
PRGR05アイアンの最大の特徴はこの長さです。
このようにフローしており、PRGRは3つのスイングで使いこなせることを提唱しています。
こうしたやり方は私も一時期試したことがあります。それは、5番アイアンより長い番手を5番と同じ長さにしてしまうというものです。実際どうなったかというと、その長さで組むことを想定されていないヘッドでは、逆効果でした。
このPRGR05アイアンの他の番手を打っていないので結論は先送りですが、長さに合わせた重心設計をしているなら可能性はあるかなと思います。
フィーリング
今回試打して思ったのは、スイートエリアの広さです。アイアンでこれを感じることはあまりないのですが、PRGR05アイアンは簡単だと思います。
30°のロフトのクラブはバランスの良いモデルが多いためライバルも多いとは思いますが、決して引けを取らないと考えています。そして、打感が良いエリアも比較的広いように思います。
気になるところ
本当に細かい話ですが、グリップの臭いが気になりました。
私の手元には偽物のドライバーも多数ありますが、軒並みグリップが臭いです。このPRGR05アイアンに付いているグリップも同じ匂いがするのでやや心配です。トレッドパターンもゴルフプライドの物ではなさそうですし。
データチャート
度数に対してバックスピン量はやや難ありですが、サイドスピンが少ないので低い評価にはなりません。
試打しただけでもターゲットがすごく分かりやすいので、これは多くの人が試打をした時に違いを実感できると感じました。
総合評価
良いアイアンだと思います。グリップの臭い以外で評価を下げる点はほとんどありません(笑)
PRGR05アイアンはLSシリーズと並行して販売されるモデルということですが、ネーミングも他のシリーズと整合性があって、独立して購入というのも出来るというあたりも評価したいところですね。どうしてもシリーズで揃えたくなってしまいますが、単体でも十分入れる価値があるので是非試して頂きたいと思います。
おススメ度
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