テーラーメイドの玄人向けモデル
テーラーメイドには三つのラインがあります。シニア向けのグローレシリーズ、中上級者向けのMシリーズ、そしてアイアンのみのPシリーズ。
店舗によっては取り扱っていないこともありますので、もしかしたら初めて聞く方もいるかもしれません。
PシリーズにはP790、P760、P730があり、P730のみマッスルバックで他二つが中空構造を採用したモデルです。
P760はどんなクラブ?
構造
先に述べた通り、P760は中空構造を採用しています。具体的には「SPEED FOAM」という充填剤を中空構造の中に仕込んでいます。
しかも、7番~3番のみ「SPEED FOAM」を充填し、8番~PWはマッスルバックと同じ1ピース。それにより、難しい長い番手の直進性を高め、短いクラブは操作性が向上します。
言ってみればP760はコンボセットなのです。
番手
3番 | 19.5° |
5番 | 25.5° |
7番 | 33° |
PW | 46° |
かなりバランスの取れたうまいセッティングだと思います。特に、5番から3番までの流れをあえて3°に狭めて8番からPWを4.5°刻みに広げている所です。
それによってPWが46°になるのでウェッジのセッティングの幅が広がります。この度数設定をみるとやはり上級者向けのモデルであることは間違いなさそうです。
試打データ
ヘッドスピード | 44.5m/s |
平均キャリー | 196y |
平均トータル | 211y |
平均サイドスピン | 82rpmフェード |
平均バックスピン | 3245rpm |
平均打ち出し角 | 2.1 |
平均打ち上げ角 | 25.9 |
左右ブレ | 5y |
かなり優秀な数字だと思います。33°とは思えない衝撃の飛距離でバックスピンも少なめ。
しかし、落下角度を考えればグリーンで止まらなくはないでしょう。打っていて飛んでいる感覚はありませんが、常に190yくらいを推移します。
P760のここがすごい!
打感
試打した第一印象はこれでした。基本的に充填剤を入れているアイアンはソフトな打感で好きなのですが、これは他の充填剤系より少し硬くまるでマッスルバックを打っているかのような気持ちよさです。
正直、言われなければ中空であることも充填剤を入れてることも気づかないと思います。私でも調べてなければ気づきませんでした。
飛距離
やはりこれは魅力的でしょう。
33°のアイアンというと他にはピンのi210があります。そちらも充填剤を入れたポケットキャビティのような構造ですが、ここまで飛びません。
7番で195飛べば、4番アイアンまで入れてユーティリティを抜くことも出来ますし、ロングアイアンが苦手なら6番と5番を抜いてユーティリティを入れるのもアリだと思います。
見た目
かっこいいですね。これは。
マッスルバックともキャビティバックともいえない中性的なデザインで、実はコンボアイアン。テーラーメイドのラインでもモデルチェンジまでのスパンが一番長いこともあり地味です。
ずっと使っていても飽きの来ない良いデザインだと思います。
逆にダメなところ
少し左右ブレが大きいです。油断すると左にも右にも行きます。
どれくらいが慣れの範疇かは分かりませんが、左右の最大のブレは30y弱なので決して無視できるものではないと思います。
今回試打したのはNSモーダス105を装着したもので、重量は7番で421g。
ダイナミックゴールドならもう少し重いのでブレ幅が狭くなるかもしれません。
データチャート
度数に対する飛距離性能が高いです。それから、コンボアイアンということもあり難易度はやさしめだと思います。
一方で、価格は安くありませんし入手難易度もやや高いです。ですので、希望のシャフトで試打できない可能性があります。そこだけは注意しておきましょう。
総評
見た目もかっこよく、飛距離も十分なので私はかなり好きです。
スピン量の少なさは、落下角度で解決できますし、方向性もフィッティングをしっかりやればかなり改善すると思います。
おススメ度
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