ピンi210に酷似
ミズノプロはキャビティやマッスルの定番がやはり人気でしたが、今のラインナップではマッスルは維持しているものの、キャビティバックアイアンのモデルは今回紹介する243アイアンしかありません。
ミズノプロ243アイアンは前作223アイアンと同様にキャビティをベースとしてポケットのようなものを持ちます。これはポケキャビのポケットに樹脂を入れたi210アイアンにとてもよく似ています。
今回はこのミズノプロ243アイアンを試打データをもとに評価していきます。
ミズノプロ243アイアンのデザイン
単純に形状だけを見ればMP55から進化した形だということが分かります。
MP55では単純なポケットキャビティでしたが、ミズノプロ243アイアンは7番~4番がクロモリ、下の番手は軟鉄鍛造です。行ってみればコンボアイアンになっているということですね。
このバックフェースに貼ってある?入れてある?ものが何なのかはHPに何の記載もないのでよく分かりません。
ネックは現代では長めな印象があります。7番はネックからクロモリです。
こうして見ると、ミズノプロ243アイアンはソールが厚く感じます。全体的にはシャープでないにしても、コンパクトなイメージですがソールはたっぷり肉厚があります。
構えるとブレードは薄めなのでかっこいいです。フェースの長さが短めなので難しそうな印象を抱くかもしれませんがそれこそがカッコよさでもあります。
試打データ
ミズノプロ243アイアン×ダイナミックゴールド120 S200
ヘッドスピード | 45.9m/s |
ボールスピード | 59.7m/s |
平均キャリー | 178y |
平均トータル | 186y |
平均サイドスピン | 331rpmドロー |
平均バックスピン | 7007rpm |
平均打ち出し角 | -1.0° |
平均打ち上げ角 | 23.9° |
最大の高さ | 53y |
落下角度 | 55° |
左右ブレ | -9y |
初速は結構出ていて、クロモリの恩恵を感じることができます。今回は7番しか打てなかったので他の番手になった時にどうなるのかは分かりませんが、7番の試打データは良いです。
方向性はドローでサイドスピンはしっかりかかるタイプです。打ち出しが左になったのは試打した日の腰の調子がイマイチで庇って打ったからというのもありますが、ダイナミックゴールド120でこれくらい捕まるのは一つ特徴です。
バックスピン量はやや多いですが、多分シャフトによって変わるだろうなというフィーリングなので他のシャフトならスピンを抑えて飛距離寄りにすることもできると思います。
ミズノプロ243アイアンの良い点
- 試打データが優秀
- 小型ヘッドの特徴がしっかり出ている
- 打感はまぁまぁ
- かっこいい面構え
ミズノプロ243アイアンのイマイチな点
- スイートエリアは広くない
- 捕まりすぎる可能性
ミズノプロ243アイアンは小さい
数値的な小ささというよりも、振った時に「小さいクラブの動き」をするというのがミズノプロ243アイアンの印象です。
シャフトの動きがわかりやすく、操作する感触がはっきりと手に伝わります。そのため、難易度が高いということにもなります。シャフトへの反応も比較的良いのでセッティングする楽しさもあるでしょう。
肉厚の配置的には中心に寄せていますが、フェースの薄さ自体は前作よりも少し薄いので打感は良くなっているわけではありません。そもそもの打感が悪くないので特に不満はありませんが、マッスルの241と比較して特段やさしいわけではないというのが選ぶときに障壁になる可能性があると思います。
他社製品と比較
バックスピン量は7000rpmかかっていますがばらつきを考えるとそれよりは少し下のレンジに入ります。場所的には三浦技研TC-101の近くです。

シャフトはフェード系のポジションのモデルと組み合わせると良いでしょう。
データチャート
性能面は全て高評価ではありますが、これが特に優れているという感じではないと思います。なので魅力がやや伝わりにくいかもしれませんが、ちゃんと仕事をしてくれるアイアンです。
総合評価
ミズノプロ243アイアンはデザイン通りの性能という感じです。
ラインナップを考えると思ったよりも難しいクラブではありましたが、まぁミズノプロらしいという言葉で片付けても癪にならない程度の仕上がりです。ちゃんと難しいから打つ人を育てるアイアンです。
おススメ度 (3.5 / 5)
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