元祖フェース“だけ”ノーメッキ
ノーメッキのウェッジがあまりメジャーではない日本市場に、圧倒的な存在感で登場したのがミルドグラインド2ウェッジでした。これは、フェースだけがノーメッキで、それ以外の部分がメッキされているので管理が楽なのが魅力。
今回紹介するのはその後継モデルであるミルドグラインド3ウェッジです。前作からラインナップを大きく増やしたのでその辺りも解説していきたいと思います。まずはミルドグラインド3ウェッジのデザインから見ていきます。
ミルドグラインド3ウェッジのデザイン
バックフェースは前作までのスリットはなくなり、シンプルになりました。この世代のテーラーメイドのPシリーズアイアンと似たトーンになっています。
ミルドグラインド3のマークがこれまたかっこいいです。こういうところは、ウェッジだけこのモデルを入れたいなと思える要素だったりします。あくまでウェッジとしての価値を高めています。
使っていくと、このように少し錆びて色づきます。フェースのスコアラインの部分だけがノーメッキになっています。キャロウェイのJAWS RAWとの違いはこの点ですね。
ソールはストレートでミーリングの跡があるのがミルドグラインドシリーズの特徴。ネックからヘッドにつながる部分の広がり方が独特。
ストレートネックなので、上級者が好む操作感を与えます。
バックフェースは逆テーパーで、重心位置を高くしてスピン性能の向上を狙っていることがわかります。

試打データ
芝の長さ | 短い芝 | 長い芝 |
ヘッドスピード | 32.2m/s | 31.3m/s |
ボールスピード | 32.2m/s | 29.2m/s |
平均キャリー | 81y | 69y |
平均トータル | 86y | 74y |
平均サイドスピン | 1517rpmドロー | 1468rpmドロー |
平均バックスピン | 8424rpm | 9883rpm |
平均打ち出し角 | -2.5° | -1.8° |
平均打ち上げ角 | 33.2° | 32.5° |
最大の高さ | 20y | 16y |
落下角度 | 49° | 47° |
左右ブレ | -9y | -5y |
こちらの試打データは、芝の長さが違う環境で計測を行ったものです。使用したのはミルドグラインド3のスタンダードバウンス=SBの58°です。
スピン量はかなり多く、短い芝でも8000rpmを超えています。そして、長い芝でも同様かそれ以上にスピンがかかっていることも大きな特徴。これはどの打点でもスピンがかかるノーメッキならではの試打データだと思います。
打ち上げ角度はそこまで大きくはなく、弾道は低くなりやすいです。ただこれはボールを変えれば結果を変えることが出来ますのであまり気にしなくて良いでしょう。
長い芝ではキャリーで10yほどショートする傾向にありましたが、スピン量を考えるとそこまで大きな飛距離差ではないと考えています。

ミルドグラインド3ウェッジのラインナップ
ミルドグラインド3は前作までとは全く違い、一気にラインナップが増えました。これまでは56°と58°のLBがありましたが、今作では56°と58°にハイバウンス、さらに60°にもLBとHBが選べるようになりました。
単純にバウンス角だけではなくソール形状もそれぞれ違います。
上の画像がハイバウンスです。ソール幅がSBよりも厚くなっています。
上の画像がローバウンスのLB。二段階に削られたソールになっていて、ロブショットに向いた形状と考えられます。
ミルドグラインド3の打感
打感は少し硬めです。どの打点で打ってもやや硬いフィーリングでした。
好みだとは思いますが、ミルドグラインド3ウェッジはノーメッキだからと言って体感出来るほど打感が良いわけではありません。
細かい懸念点
私はMG2の58°を使っているので、実際に太陽光のもとで比較したことがあるのですが、光の反射が気になりました。
ミルドグラインド3ウェッジは、半つやみたいな仕上げですがこれが結構シラっちゃけるんです。それによって、ノーメッキ部分とのコントラストが付きすぎてしまい、見づらいと感じました。
もちろん、これはクローム出ない黒い方を選べば防げますから積極的に検討してみてください。

総合評価
58°のロフトだと打感が薄くなりすぎることがあるのですが、ミルドグラインド3は少し硬いのでどこに当たったかが分かりやすいです。これは結構大事で、他のモデルの50°や52°を入れていてもサンド用にミルドグラインド3を入れるのもアリだと私は考えています。
カラーリングについては、やや高くなっても黒を選ぶ価値はあるので是非とも考えてみてほしいです。
おススメ度 (4 / 5)
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