三浦技研の伝統のライン
三浦技研のアイアンは、OEM生産モデルの焼き直し(TB-ZERO)のものもあるのでデザインから三浦技研が行っているものと生産だけ行っているモデルに分けられます。
今回紹介するMB-5005は、三浦技研のオリジナルのマッスルバックMB5000系の流れを汲みます。初期のモデルMB-5001(1994)からは実に20年経って発売されたマッスルバックアイアンです。
現在は、海外で展開しているミウラゴルフでMB101やBabyBladeくらいしかオリジナルラインのマッスルバックを販売していない三浦技研。TB-ZEROはOEMなので国内販売されたマッスルバックとしては今のところ最後のアイアンです。
三浦技研MB-5005のデザインの特徴
バックフェース
MB-5005の一番の特徴が、このバックフェース。フェースセンターの真裏を肉抜きして、余剰重量左右に配分することで曲がりに強く、簡単にするというコンセプトです。
実物を見ると、ネットで見る画像よりも肉抜きが浅くて、マッスルバックアイアンの枠を外れていないと確信しました。
ブレード形状
ブレード厚が一定なのは他の三浦技研のマッスルバックと共通。
ブレードはエッジがあまり効いておらず丸みを持つ柔らかい印象の面構えです。
フェースはややオフセットされていますが、このMB-5005にはY-GRINDがあるので、そちらと住み分けをしいている可能性もあるかもしれません。
ソール
見ての通り、トゥ側に近づくにつれて太くなるテーパー形状。
肉抜きをした分がソールにも分配されることで、マッスルバックアイアンの弱点である重心の高さも緩和しているように思います。
フェースとネック
フェースは比較的大きく、最近発売された海外ブランドのマッスルバックと比較しても大きめです。
ネックは太いですが、長さは特別長い訳ではありません。全体的にやさしい仕上がりにする努力が見られます。
試打データ
ヘッドスピード | 42.2m/s |
ボールスピード | 57.4m/s |
平均キャリー | 171y |
平均トータル | 179y |
平均サイドスピン | 73rpmストレート |
平均バックスピン | 7075rpm |
平均打ち出し角 | -1.3° |
平均打ち上げ角 | 24.5° |
最大の高さ | 50y |
落下角度 | 54° |
左右ブレ | -5y |
最大の特徴はサイドスピンの少なさでしょう。ほとんどサイドスピンがかからないと言っても過言ではありません。
MB-5005のバックスピンは多めで、落下角度も54°と十分。飛距離は、34°としては普通くらいです。同じく三浦技研のY-GRIND Limitedは35°で同じ飛距離でした。
安定感抜群ですね。
三浦技研MB-5005のセッティング
簡単にMB-5005アイアンの特徴をまとめると、こんな感じ。
- 方向性は真っすぐ
- 曲がりに超強い
- 全角度が大きい
従って、特別シャフトを選ぶヘッドではないと考えられます。ただ、どちらかと言うと捕まるシャフトの方が良いとは思います。
三浦技研のホームページでは過去モデルも詳しく書いてありますので、三浦のストーリーから楽しみたい人はこちらもご覧ください。
データチャート
飛距離は度数なりですが、それ以外は非常に良く出来たアイアンだと思います。
マッスルバックを初めて使いたいという人にはかなりおススメです。
総合評価
とにかく、簡単に安定した弾道が打てる絶妙なバランスのマッスルバックアイアンです。三浦技研を知らない人は難しいアイアンというイメージを持っている人もいるようですが、私としては、このように寛容なマッスルバックを美しいデザインのまま作れる数少ないメーカーだと思っています。
三浦技研のマッスルバックの中でも、特に良く出来たモデルであることは間違いありません。
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