地クラブの個性的なマッスル
マッスルバックアイアンは大手メーカーがあまり積極的に販売していないため、地クラブの需要が高いように思います。私がよく特集している三浦技研も数多くのマッスルバックアイアンを展開しています。
今回特集するのはムジークのハイエンドマッスルバックである、ディープマッスルです。ムジークはディープマッスルと、パワードマッスル(ストロングロフト)がありますが今回はクラシックロフトのディープマッスルを買ってみたので試打評価して行きます。

ムジークディープマッスルのデザイン
ディープマッスルは形状自体には特徴はありませんが、その表面の加工は一度見たら忘れません。
ミルドされた模様が入っていてかっこいいです。このヘッドは2時間に1個しか作れないそうです。P7TWもそんな感じだった気がしますね。
ソール形状は非常に面白いです。ソール後方を大胆に切り落としたようなデザインは、見るからに抜けが良さそう。
断面を見てみると、ディープマッスルが低重心にしていることがよく理解できます。ブレード部分はストレートで結構薄い。
ディープマッスルのヘッドサイズは大手のマッスルと比べるとやや大きめです。地クラブってこのくらいのサイズ感のマッスルが多いのでマッスルバックを始めて使う人にはおすすめです。
ネックはマッスルとしては短いと思いました。構えたときに見えるネックの長さもやはり短く感じます。
試打データ
ヘッドスピード | 49.9m/s |
ボールスピード | 56.0m/s |
平均キャリー | 173y |
平均トータル | 182y |
平均サイドスピン | 156rpmドロー |
平均バックスピン | 6076rpm |
平均打ち出し角 | -0.2° |
平均打ち上げ角 | 23.8° |
最大の高さ | 46y |
落下角度 | 53° |
左右ブレ | -3y |
今回は、ディープマッスルの7番にダイナミックゴールド120S200を装着して試打計測を行いました。
弾道は極めてストレートに近いドロー回転がかかります。打ち出し角度がストレートなのでかなりコントロールしやすい部類に入るのではないでしょうか。
バックスピン量は34°としては可もなく不可も無くといったところです。個人的にはもう少し掛かってほしいですが、決して悪い印象を持つほどではありません。
弾道は安定しています。バックスピン量のブレ幅が少ないのでキャリーはほとんど一定です。打ち上げ角は23.8°ですから若干高めに出ているような気がします。
ムジークディープマッスルの良さ
ディープマッスルの良さは打ちやすさと難易度の低さにあると思います。
見た目が派手なので中々買う勇気はないかもしれませんが、マッスルとしては優しいモデルに位置付けられます。
これはフェース長がある程度長いという点、それから適度な低重心になっているという点が要因だと考えています。マッスルバックの低重心モデルはダウンブローが付きやすかったり丁度良い振り感のモデルが多いです。
ディープマッスルも”何も考えなくても当たる”という感触なので一定の弾道を打つことは比較的容易でしょう。
ディープマッスルはこんな人におすすめ
初めてマッスルバックアイアンを使ってみたい人に、ディープマッスルはおすすめ出来ると思います。34°というロフトが気になるかもしれませんが、バックスピン量が6500rpmを超えることはないので飛距離が足りなくなる心配が少ないです。
フェース長が長く、トゥヒットにも割と強いのでマッスルで起こるトゥシャンクなんかもほとんど出ないと考えて良いでしょう。
見た目的に難しそうな感じがしていますが、かなり親しみやすいです。
ディープマッスルの打感
打感は思ったよりも軽かったです。
私の打点が高すぎるのか、若干芯を外している時もありました。トゥヒットしたときにはしっかりと振動する感じがあるものの、手が痛くなるような感じではありません。
最高レベルではないけど、これはこれでアリかなと思います。
データチャート
マッスルバックとしてはやさしいですが、今は全てのアイアンがやさしいのでそれと比べると最高レベルとは言えません。ただ需要はあると思います。
スピン量はほぼストレートだったのは高評価ですが、バックスピンはもう少し欲しかったかなと思います。
総合評価
ディープマッスルは良くも悪くも一般的なマッスルバックアイアンのイメージではありません。
なので、マッスルバックらしい打感やシビアさを求めるのであれば違う選択肢をおすすめします。あくまでディープマッスルはマッスル初心者ややさしいモデルを探している人向けという印象が強かったです。
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