CBアイアンが得意なヨネックス
ヨネックスは国産ブランドの中でも独特の存在感を示している印象。最近は大々的な契約はありませんが、ジュニアや女子プロには一部契約選手を抱えます。
それに加えて、池田勇太選手がクラブ契約フリーでヨネックスのキャビティアイアンを使っていたのは記憶に新しいです。契約フリーで使う選手がいるとその製品の魅力がより感じられますよね。
そういう意味でも一目置いているヨネックスですが、私はそこまで良いアイアンを作るブランドという認識はありません。今回は2022年モデルのEZONE CB511です。500系は7番32°のシリーズでCB300系よりは優しいモデルという位置付け。
早速デザインから見てみましょう。
ヨネックスEZONE CB511のデザイン
EZONE CB511はフルキャビティのアイアンで、フレームは割と太いです。
ヨネックスのアイアンはフェース裏部分にカーボンを埋め込んでいるのが特徴。MBにもCBにもカーボンを埋め込んでいます。
G-BRIDと書いてあるのがカーボンパーツ。
ソールは少し丸みを帯びていて、やや厚くなっています。こうしてみると、バックフェースのヒール側に膨らみがあるのが分かります。
バックフェースやブレードの薄さやシャープさに比べるとソールはもっちりしているように見えます。
ブレードは薄くはないのですが、シャキッとしています。EZONE CB511アイアンがヘッドサイズが大きくても鬱陶しく見えないのはデザインの成果でしょう。
試打データ
ヨネックスEZONE CB511アイアン7番×モーダス105S
ヘッドスピード | 42.6m/s |
ボールスピード | 56.8m/s |
平均キャリー | 186y |
平均トータル | 198y |
平均サイドスピン | 677rpmドロー |
平均バックスピン | 4567rpm |
平均打ち出し角 | -0.6° |
平均打ち上げ角 | 22.2° |
最大の高さ | 44y |
落下角度 | 51° |
左右ブレ | -18y |
ロフト32°としてはバックスピン量は少ないと思います。飛び系というほど飛んでいるわけでもありませんし、初速もやはり普通。フェース内部のカーボンが何か良い働きをしている感じは試打データからは分かりません。
平均値だけ見ても分からないと思うので補足すると、バックスピン量は非常に安定しています。4500付近をずっと推移しているので扱いやすいとは思います。安定性の高さが目立つ試打データですね。
必ずドローするくらいにドローバイアスがかかっているので、難しさは希薄。32°のアイアンとしては簡単に距離は出せて、それでいて曲がる方向は一定です。
ヨネックスEZONE CB511アイアン5番×モーダス105S
ヘッドスピード | 44.5m/s |
ボールスピード | 61.2m/s |
平均キャリー | 215y |
平均トータル | 230y |
平均サイドスピン | 160rpmフェード |
平均バックスピン | 3678rpm |
平均打ち出し角 | 1.0° |
平均打ち上げ角 | 18.0° |
最大の高さ | 42y |
落下角度 | 47° |
左右ブレ | 9y |
5番になると初速は60m/sを超えてよく飛んでいると思います。ちょっと5番との距離の差が大きいと思うので、これは自分の技量によって選択する必要があると思います。
7番との違いでは、5番の方が明らかに右に寄るという点です。サイドスピンはストレートからフェードでした。まぁ実際に打ってみるとフェードはそんなにしないんですけどね。
また、飛距離の差が少し大きい割には5番のスピン量はかかっていて弾道の高さは出ています。EZONE CB511アイアンの5番は十分使い切れると思います。
実際の弾道とのギャップ
動画がアップされたら見れると思いますが、ヨネックスEZONE CB511アイアンは試打データと実際の弾道にギャップがあると思いました。
私は基本的に実際の弾道を重視しているので、試打データでもしCB511をいまいちだと思うなら早いです。実際の弾道は素晴らしかったです。
唯一実際の弾道と試打データで共通していたのは安定性です。実際に練習場で打っても安定性は非常に高いことがわかりました。
EZONE CB511アイアンの打感
ヨネックスEZONE CB511アイアンの打感はかなり高評価です。
フルキャビティで打点裏が特別分厚いわけではないので少し驚きました。予想に反して打感は良かったです。大体、CB511のように物を詰めているアイアンの打感は悪いですし、ヨネックスのMBは実際に打感が良くなかったのでなぜCB511の打感が良いのかは正直不可解。
でも打感が良いので、まぁいっかと思っています。G-BRIDはカーボンの制振機能のために入れられているらしいので、やはり性能よりもフィーリングに貢献していると思うんですよね。なので、EZONE CB511アイアンのこのなんとも言えぬ心地良さはこのパーツのお陰なのではないかと考えられます。
データチャート
試打データだけで見ればここまで高評価になることはなかったでしょう。EZONE CB511アイアンの性能面で言えば安定性の高さと方向の出しやすさ、ロングアイアンでの高さの出しやすさが良かったです。また、パッケージングとしては、打感の良さ、やさしさが目立ちます。
総合評価
EZONE CB511アイアンはロフト32°としては安定性重視な設計のモデルです。
ライバルはオノフKUROやP770、ZX7、CB201あたりです。打感が良くて簡単なモデルを探しているなら、他のライバルと差別化もされているのでアリでしょう。
試打する環境が少ないのが残念ではありますが、レンタル出来るのでぜひ試してみてください。
おススメ度


コメント