上級者向けキャビティの頂点
三浦技研は上級者向けのアイアンに定評があります。マニアックなメーカーと言われるのも仕方ないかなと思います。
今回紹介する三浦技研CB-1007アイアンは、まさに上級者が喜ぶ特徴を満載にしたアイアンです。コンセプトにも上級者向けであることを全面に出しているくらいですし、ロフト設計も7番34°のクラシカルな仕様。
この記事ではデザインの分析から試打データまで網羅的にレビューしていきたいと思います。
三浦技研CB-1007のデザイン
CB-1007アイアンは2012年に登場したモデルです。同年代は石川遼選手が長年愛用したX-FORGED(2013)など。
その当時としては特別ロフトが寝ているわけでもないでしょう。バックフェースは3段になっていて、これはCB-2006など他の三浦技研のアイアンにもみられる特徴。最新のKM-700もバックフェースは3段です。
ブレード厚は緊張するほど薄くもなく、かといって分厚くはない完璧なバランス。これほど絶妙だと、もはや私の語彙力で表現することに限界を感じます。
CB-1007アイアンのソールデザインはシンプルです。一定の幅なのでここで差別化しているとは言えないでしょう。
フェース形状も割とオーソドックス。トゥ側の丸みは三浦らしさを感じます。CB-1007アイアンにはY-GRINDも存在します。そちらはより小さくなっているので今後コレクションに加えたいと思います。
試打データ
ヘッドスピード | 45.0m/s |
ボールスピード | 56.7m/s |
平均キャリー | 173y |
平均トータル | 182y |
平均サイドスピン | 349rpmフェード |
平均バックスピン | 6624rpm |
平均打ち出し角 | -0.6° |
平均打ち上げ角 | 23.6° |
最大の高さ | 46y |
落下角度 | 53° |
左右ブレ | 3y |
デザインはバックフェース以外あまり特徴はなかったので試打データで分析していきましょう。平均キャリーは34°のロフトとしては普通。バックスピン量はさすが三浦と言える6600rpmでした。
これに加えて落下角度も大きくまさに“上級者が喜ぶ試打データ”です。方向性はフェードでした。あまりフェードすることは多くありませんが、CB-1007アイアンは割とはっきりとフェードバイアスだと感じました。シャフトはいつも通りモーダス120Sです。
打ち上げ角度も高さも、方向性も全て安定しているので、上級者向けと言えど難しいアイアンというわけではなさそう。
三浦技研CB-1007の打感
打感はかなり良いです。外ブラのようなみっちりした打感というよりはやや乾燥していて、ミートする時間が長いようなフィーリング。
2013年モデルのCB-2007を使っていましたが、打感は似ていると思いました。ただ、CB-1007アイアンの方がヒールヒットでの巻き球が明らかに少ないです。感触としては、ヒールに当たってもポンと上にホップするように球がフェースから離れていって、曲がりの成分にならないという感じ。
三浦技研CB-1007アイアンの良さ
これは意外な評価かもしれませんが、三浦技研CB-1007アイアンは引っ掛けにくいことにかなり大きな価値があると私は考えています。
アイアンは大きなミスをしにくいクラブで、特に右方向にはOBするほどのミスは起こりません(もちろんシャンクはあるがそれは打者の責任)。なのでいかに左を恐れずに打てるかがピンを積極的に狙うかどうかの判断基準になります。
そういう意味では三浦技研CB-1007アイアンは完璧と言っても良いのではないかと思います。
データチャート
三浦技研CB-1007アイアンは性能面で最高評価を得ています。もちろん打感も大いに褒めちぎりたいのですが、データチャートには客観的な指標しかないので悪しからず。上級者向けアイアンとして作られていますが、決して超難しいアイアンではありません。基本を抑えたスイングをしていれば必ずそれに応えてくれる良きクラブです。
総合評価
YouTubeのコメント欄でもファンが多いように思うCB-1007アイアンですが、打てば納得です。打感が良く、試打データも完璧でそして絶妙にやさしい(簡単とは言わない)、バランスの取れたアイアンです。
三浦技研らしさを強く感じることができますし、最近は値段も落ち着いてきているので1セット作ってみても良いのではないでしょうか。
おススメ度
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