原点回帰か
ハイブリッドのように簡単なクラブや、飛び系アイアンはここ1、2年サイズが小さくなりつつあるとレビュー記事を書いていると感じます。
特にハイブリッドは、スーパーハイブリッドのような巨大なものはもうあまりなくどちらかというとコンパクトなデザインなものが再び増えてきたと思います。
今回紹介するZXハイブリッドは、同時に発売されたFWと同様にシャローフェース、シャロークラウンになっています。いままでのコロッとしたデザインからは少し毛色の違うものになっています。
試打データ
ヘッドスピード | 48.9m/s |
ボールスピード | 64.2m/s |
平均キャリー | 214y |
平均トータル | 227y |
平均サイドスピン | 270rpmドロー |
平均バックスピン | 4608rpm |
平均打ち出し角 | -1.8° |
平均打ち上げ角 | 19.5° |
最大の高さ | 51y |
落下角度 | 51° |
左右ブレ | -15y |
ハイブリッドとしては、飛距離性のが高くないのはやや残念ではありますが、高い安定性が目立ちます。ブレ幅は、縦3y、横6yという非常に狭い範囲に収まっており、ピンを狙える精度です。
バックスピン量も多く、落下角度も大きいため、グリーン上にキャリーさせてもこぼれることは考えにくいです。
肝心の捕まり具合ですが、アイアン型とほぼ同じ捕まり具合でした。
ZXハイブリッドは、打ち出し角が左になるので、サイドスピンのわりには到達地点が左になっています。ただ、サイドスピンが少ないので着地点から大きく曲がるというような動きはしないと考えて良いでしょう。
ZXハイブリッドは初速がZXユーティリティよりも速いですね。
ビジュアルで見る弾道
非常に安定しています。曲がり幅が15yとなると大きいように見えますが、215y先で15y左に行っているだけなので見てみると大したことはありません。
高さもそろっていて、木を超えたり高低差によるキャリーのずれも少なくなると思います。
デザイン
ドライバーと同じくZXハイブリッドのデザインはモデル名を大きく描いたものになっています。
若干ですが、開きます。開いているから安心して捕まえて打てるという感覚があるので、これはポジティブな印象。
クラウンは、フェース側に段差が設けられています。素材はマレージングなので打感や打音は普通のハイブリッドです。特徴はありません。
シャローフェースです。
なぜ安定するのか
フェースアングルが大きく貢献しているとは思います。
ハイブリッドは、小ぶりであるから抜けが良かったり、弾道を適度に抑えたり出来ます。しかし、慣性モーメントを上げにくいことや、捕まるモデルが多いことなどがデメリットになります。
ZXハイブリッドは本来のクラブの捕まり具合を考慮したうえでのフェースアングルになっているように思います。このあたりはFWにも見られました。
データチャート
飛距離性能は残念ながら褒められるものではありませんが、ハイブリッドですから、もっと飛距離が欲しいのであれば番手をあげれば良いだけです。
特に減点対象にはなりません。2020年秋モデルのなかでも特に評価が高いハイブリッドとなりました。シンプルなので、他のメーカーと組み合わせても違和感はないと思います。
総評
ZXハイブリッドは、かなり魅力的なハイブリッドだと思います。2020年秋モデルでは、G425、ツアーB X-Hなど評価の高いモデルもありますが、彼らよりは微妙に捕まりづらいので上級者向けなのはZXハイブリッドかなと思っています。
スリクソンを使っていない人にもおススメのハイブリッドです。
おススメ度
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