シンプルなアイアン型ユーティリティ
キャロウェイは、アイアン型ユーティリティをこれまでも発売してきましたが、あまり販売店に並ぶようなことはありませんでした。
2020年モデルのアイアン型ユーティリティはX-FORGED UTというネーミングで、見た目はX-FORGED CBにそっくりです。
トピックとしては、AIが設計したフラッシュフェースをX-FORGED UTにも採用したことです。特に、ボール初速をあげることに力を入れたフェースになっているようです。
まずは性能から、試打データをもとに分析していきます。
試打データ
ヘッドスピード | 48.7m/s |
ボールスピード | 64.7m/s |
平均キャリー | 217y |
平均トータル | 230y |
平均サイドスピン | 20rpm |
平均バックスピン | 4723rpm |
平均打ち出し角 | 1.2° |
平均打ち上げ角 | 17.2° |
最大の高さ | 46y |
落下角度 | 50° |
左右ブレ | -5y |
初速64.7m/sは確かに速いです。驚きました。同じアイアン型ユーティリティであるZXユーティリティはヘッドスピード47m/sに対して初速61m/sですから、X-FORGED UTの初速の速さは間違いないかもしれません。
バックスピン量は4500rpm付近を推移しており、弾道の高さは非常に安定しています。打ち上げ角も全て17°~17.3°に収まっているのでアイアンのように打てるユーティリティです。
曲がり幅は少ないですし、フェードもドローも比較的簡単に打ち分けることが出来ました。この手のアイアン型ユーティリティはヘッドが大きくて持ったり動いて捕まりにくいのでドローを打とうとすると引っ掛けることが多いのですが、X-FORGED UTはグースも小さめでその辺をうまく作ってあります。
こうして見ると揃っていますね。高さと落下角度が揃っているのでグリーンを狙えそうです。
X-FORGED UTの良いところ
デザインは、X-FORGED CBとほとんど同じです。バックフェースを見ても違いはほとんど分からないくらい。
これまでのキャロウェイのアイアン型ユーティリティよりも“道具感”が増して魅力的です。
フェースが長いのは許容範囲内として、ブレードは薄め、ソールはほとんど見えなくしてあります。試打したのは21°ですが、18°はもしかしたらソールが完全に見えるかもしれません。
フェースは見かけは何の変哲もありませんが、”フェースカップ”になっているようです。カップフェースと何が違うのでしょうか(笑)
ちなみに、このフェースの内部にはウレタンマイクロスフィアが仕込まれていて、打感が良いです。実際、同じ素材を充填していたAPEXアイアンもこのX-FORGED UTもフェース下部での打感が良いです。
もちろん、中空構造なので打音は金属音がするものの、ピンやスリクソンほど露骨ではありませんから、好印象。
X-FORGED UTを深読みしてみる
私が感じたのは、キャロウェイの”ユーティリティアイアン”としての位置づけです。
プロパーで装着されたシャフトがアイアン用の汎用品であるということなど、あくまでアイアンであるというのを主張してきます。
ソールの厚さも飛び系アイアンとさほど変わりませんね。
データチャート
アイアン型ユーティリティが易しいということはありませんが、X-FORGED UTは比較的使いやすいです。弾道の安定感はキャリーの安定に繋がります。
総評
前からキャロウェイのアイアン型ユーティリティは高く評価していましたが、X-FORGED UTは傑作です。
アイアンが得意で、ユーティリティにも操作性を求める人には特におススメです。
おススメ度
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