TSiシリーズに早くもハイブリッドモデル追加
TSi2&TSi3ドライバーは新素材のチタンを採用した初速性能の高いモデルとして名声が高いですが、それに早くもハイブリッドが追加されます。
前作はアイアンと同じタイミングでの発売となりましたが、TSiシリーズではドライバーの発売からわずか3か月でハイブリッドが登場。それだけ完成度が高いのか、ドライバーの受注が落ち着いてきたのか分かりませんが、まぁ期待値の高いモデルであることには間違いないでしょう。
早速試打データから見ていきます。今回は熱く語ります。
試打データ
TSi2ハイブリッド21°×MCI70S(純正)
ヘッドスピード | 50.0m/s |
ボールスピード | 63.5m/s |
平均キャリー | 220y |
平均トータル | 235y |
平均サイドスピン | 318rpmドロー |
平均バックスピン | 3877rpm |
平均打ち出し角 | -1.1° |
平均打ち上げ角 | 19.4° |
最大の高さ | 48y |
落下角度 | 50° |
左右ブレ | -16y |
まずは、標準的なシャフトを入れて試してみます。タイトリストはハイブリッドように純正シャフトを複数用意するケースが多いため“これが専用”というわけではありません。
まずTSi2ハイブリッドの方向性ですが、見事に安定したドローだと思います。後述しますが、フェースアングルが前作と変わったため、方向性に変化がありそうだなとは思っていました。
サイドスピンは、242rpm~392rpmの小さい範囲で全てドローに集中しています。
高さは、あまりそろいませんでしたが、落下角度がだいたい50°くらい付いているのでグリーンも狙えそうな飛び方をしています。
最高飛距離はキャリー229y。ボリュームゾーンが平均値と同じ220yです。
TSi3ハイブリッド20°×MCI70S(純正)
ヘッドスピード | 51.1m/s |
ボールスピード | 68.9m/s |
平均キャリー | 233y |
平均トータル | 247y |
平均サイドスピン | 540rpmドロー |
平均バックスピン | 4473rpm |
平均打ち出し角 | -3.2° |
平均打ち上げ角 | 16.4° |
最大の高さ | 49y |
落下角度 | 50° |
左右ブレ | -33y |
次に、TSi3ハイブリッドで同じMCIを装着した試打データです。ロフトは20°で1°ストロングになっただけなのですが、飛距離は格段に伸びました。
理由は単純で初速が出ているから。ヘッドスピードが1.1違うのに対して初速が5.4違うわけですから、ミート率の高さが伺えます。
方向性はやや極端な左。引っ掛けるミスも多発します。最高飛距離はキャリー239yとTSi2ハイブリッドよりも10yも飛んでいます。
それでいてバックスピンは多いというのが面白いところ。
高さはほとんど変わらず。弾道の形としては、打ち出し角が小さく吹き上がるような伸び方をしているのが特徴です。
TSi3ハイブリッド20°×モーダスGOST(S)
ヘッドスピード | 51.3m/s |
ボールスピード | 66.9m/s |
平均キャリー | 230y |
平均トータル | 244y |
平均サイドスピン | 99rpmドロー |
平均バックスピン | 4159rpm |
平均打ち出し角 | -2.6° |
平均打ち上げ角 | 18.5° |
最大の高さ | 51y |
落下角度 | 51° |
左右ブレ | -16y |
TSi3ハイブリッドのヘッド特性は、同じシャフトを付けてTSi2と比較した時点で「かなり捕まる」という印象が強かったです。なのでこれは好都合だと思い、お気に入りのGOSTを入れてみました(笑)
ズバリドンピシャでTSi3ハイブリッドの懸念事項は全て解消されました。
バックスピン量は少し少なくなり、ドロー回転も弱くなりました。それでも平均飛距離がキャリー230yと申し分ありません。最高飛距離はキャリー235y。
フェードも打てて、飛距離はキャリー223y。こっちでセッティングしても良いかなと思いました。打ち上げ角がカーボンのMCIよりも高くなり、アイアンに近づきました。
TSi2ハイブリッドが前作から変わったこと
TSi2ハイブリッドは前作よりも少しだけオープンフェースになったと思います。
ヘッドの体積自体はほとんど同じですが、TSi2ハイブリッドの方が若干クラウンが後方に伸びたように感じます。
これは細かすぎて誰も言わないと思うのですが、TSiになって番手表示が追加されました。これまでは度数表示のみだったので私的には大きな変更なんですがね(笑)
TSi3ハイブリッドが前作から変わったこと
おそらく、TSi3ハイブリッドもオープン気味になったと思います。
しかも、一回り小さくなりました。特に、ヒール部分が削られたような形状になったため、すごく良くなりました。これは言葉で伝えるのが困難なのですが、この小さな変更が私としては、すごく好印象。この形になったことで座りも良くなり、それでいてコントロールしやすそうなイメージを沸き起こします。
TSi3ハイブリッドも番手表記が追加されました。ちなみに、ロフトは前作では21°だったので、1°だけストロングになっています。
フェースの妙
ハイブリッドを評価する時に、私が必ず見るのがフェース形状とスコアライン。
TSi2ハイブリッドはウッドタイプのフェース形状でトゥ側が丸みを帯びています。スコアラインもなだらかに楕円計を描いており、ヘッド形状も含め、ウッド系の形ですね。
一方のTSi3ハイブリッドは。フェース形状は四角。ただ、スコアラインは長方形に近い楕円という面白い組み合わせ。ヘッド形状はタラコタイプですが、“アイアン感”は希薄なのが前作からの違いだったりしますね。
スコアラインは白く着色しているため、構えた時に目立ちますから、それがどのように入っているのかは案外イメージに直結するため注意深く見ておくことをおススメします。
ヘッド重量とウェイト重量
TSi2ハイブリッド
ヘッドが外せるハイブリッドが少ないので参考になりませんが、229gでした。
前作が230gなので1g軽くなっています。
ソール前方に配置されているウェイトは、9g。
前作は7gなので、ウェイト自体は重くなっています。トータルで軽くなっていることを考えれば、ボディ自体が軽くなっているということです。
TSi3ハイブリッド
TSi3ハイブリッドは231gでした。
こちらも1g軽くなっています。
TSi3ハイブリッドに採用された可変ウェイトですが、外せなかったので重量不明。交換出来ません。前作は何種類か重さのバリエーションがあったと思います。
このウェイトギミックはTSi3のドライバーやFWに採用されている物と同じつくり。
データチャート
TSi2ハイブリッドの評価は非常に良いです。打つ人を選ばない素性の良さと、それでいてスピンがしっかりかかるなど配慮が感じられます。TSiシリーズではTSi1にもハイブリッドが登場するのである意味すみ分けをはっきり出来たからこそ良い製品になったと私は感じました。
一方、飛距離に偏ったTSi3ハイブリッドは捕まり過ぎるため、このサイズ感を好む層にどのくらい支持されるかは微妙なところ。私的には飛ばせる仕様を作りやすい捕まるヘッドはセッティング次第で化けるのでおススメ。これにGOST挿せば間違いないです。
総合評価
総じて素晴らしいと言えます。
どちらもかなり味付けがされていて、それが分かりやすいです。飛距離が出て捕まるTSi3と、安定志向でラフなプレースタイルに対応できるTSi2という印象でした。
おススメ度
USならテンセイホワイト入れても3万切ります。たぶんパーツ欠品するのでお早めに。
一旦これ買え。



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